Verra Quera<ベラ・クエラ>
お久しぶりの投稿、・・・他の小説が更新されていないとか気にしない(え
機体に外的衝撃、対処のため緊急再起動準備...
重大なエラー、データ破損率72%
再生可能な最終バックアップデータを読み込みます
NEXT...物理破損19%、破損したモジュールを迂回
再構築・再利用可能なプログラムを選別
再起動、外部供給電池:活性率0.4%...並列して充電を開始
縮退炉:安全レベルで稼働中
∟機体状態:81%(13%修復可能)
∟他修復不能6%(場合によって修復可能になる可能性があります)
目が覚める
最後に見た光景と少し違うがここは多分乗っていた船だろう。
電気が点いていないため少し暗いが目の前の壁に直径5、6㎝程の
穴が開いていてそこから光が差し込んでいて視えないという事も無い
足元は少し右に傾いていてただ着陸したという感じでも無さそうだ
そこで私は壁に寄りかかって座り込んでいることに気づく。
なので立ち上がろうとするが固定されている用に上手くいかない
何故だと思い、視線を下げると胴体のど真ん中に一本の長い杭が刺さっている
データベースによると確か装甲破砕用、大型機兵の特殊武装だった筈だ
・・・なるほど、穴が開いている理由はこれだったのか
自分に刺さっているそれを右手で掴み、揺らしながらゆっくりと引き抜く
『修復可能部位追加3%:割込修復開始』
時刻を確認する
3612/03/12 13:03.45
今の記憶から1000年単位でズレている。原因不明
記憶をなくす直前、何があったのかは分からないが
早急に情報を収集しなければ・・・
私は直ぐに他の情報収集個体を検索しようとした
「総合ネットワークに接続、欠如情報の補充と近辺データを教えてくれ」
『接続可能なリレー衛星の検索中...』
『エラー。情報をダウンロード出来ませんでした』
おかしい。もう一度だ
『再試行....エラー。利用できる衛星が存在しません』
『リンク可能圏内であるか、又は通信モジュールに不備がないか確認してください。』
『接続失敗 同期不能』
通信機は壊れてはいない。だとすると考えられる可能性は
電波が届かない、衛星の不調、動けない間に管理コードが変更された。
その三つのどれかだろう
「エアフォート最低限構成で起動 非常事態のため上位管理権限を代理取得
現在使用可能な設備一覧展開」
『非常事態 本部連絡不能によるパターンN-22z確認 識別No6755 権限委譲許可...』
『変更完了』
『WelcomeToCPT.Snider』
『AF状態////LR-ce破損.飛行不能/20㎜砲(電系不調):使用不能/B.C.U.:制限使用可能』
『急速充電装置:使用可能/艦内灯:利用可能/非常用発電機:使用可能./.../..../.../』
状態は確認した。
エンジンが破損していて飛べない他、劣化によってほかの設備も余り機嫌は良くないようだ。
次に日誌を開く。
何かこの状況に対する答えが見つかると良いのだが
『REPORT:2778/09/11 ロールアウト.』『REPORT:2779/02/04 ○○海峡へ飛行 隊員回収』
全検索は無意味なノイズが多いため不要と判断。放棄し飛ばしながらスクロールしていく。
海、修理、定時連絡、イエローサイン...
...そして最後の4行にはこう書かれていた
『REPORT:2781/12/16 試作機兵実戦テストのため(ポイントB-23)へ...』
『...REPORT:2781/12/19 不明機による攻撃 左舷後方エンジンに重大な破損』
『同日 飛行続行不能により{X2314.3 Y411.4}に不時着』
『2781/12/20 新たな敵の襲撃。試作品6755は回収不能と判断 機密保持の為簡易封印を施しAFと
共に廃棄。クルー全員は中立地域まで退避後、各自無線標識によって回収を待つ予定』
――つまり私は捨てられていた訳か
外からは銃撃が聞こえるでもなく、この辺は現状ではそれなりに安全なのだろう
それなら今の内にある程度修復が終わってから外を回る事にしよう
* * * * * * *
3日後、胴の穴も表面装甲だけなら修復された。
今の所外から聞こえてくるのは鳥の囀り、草木の擦れる音と
それに混じって時々獣の遠吠えが聞こえるだけだ
「――そろそろ、外に出る頃合いか」
立ち上がる、出る際に必要な道具を探しに倉庫へと赴く
数分かけて倉庫に辿り着くと私物の装備パッケージを探し始める
更に5分ほどかけて見つけたそれは
|《No6755用試験装備》と黄色のステンシルで掠れた文字で書かれていたボックスだ。
そこに備え付けられた個人認証パネルに手の平を当てるとピピッと電子音がし、
何重にもかけられた電子ロックが解除され、蓋がスライドして開く
その中に鎮座しているのは1m強、肩から指の先までの長さと同程度の剣と
レールライフル、正式名称を試作型 電磁誘導式弾体飛翔装置《EMIT-FD》
つまりは"E"lectro"M"agnet"I"nduction of "T"est "F"light"D"eviceというどう書いても長くなる
無駄に長い名前を持つ装備だ。
...ライフルの構造は比較的簡単で2本のレールの間に弾となる通電性のある物質を挟み
電圧をかけることによって弾をプラズマ化させ、それを推進力として射出する兵器だ。
私は剣を右の腰に装着されたウェポンラックへ取り付け、ライフルを背中へ引っかけようとしたその時
外から微かに人の悲鳴らしきものが聞こえる
私は船体に取り付けられた窓から外を伺うとおよそ1000m先で見たことも無いような服装の人物が
データベースに乗っていない、毛深く、尖った耳と鼻をもつ四足歩行の全長3mもある
狼に似た生物の集団に襲われているようだ
「――今の流行の服、という訳でも無さそうが」
その生物に理性は見られず、ここからでは制止させる事が出来ないと判断しここから狙撃行おうとする
――しかし、私に「命令」が邪魔をする
『最優先事項:無所属及び自己に対する危険因子の排除』
『また、身元の確認を優先とし、敵対勢力の扶助をしてはならない』
命令通りにするには所属を確認してから保護しなくてはいけないが、状況からして
それは不可能だろう。
しかし、・・・確認は後からでもできる。私の優先事項とは合わない。
やり過ぎるとコマンドが絡まってまた再起動する羽目になるからしたくはないのだが
私の中のゴーストがそう言っているのだからやるべきなのだろう
自分の中で命令を差し替え、書き換え、別の解釈として「歪める」。
『エラー 存在しない不明コマンドの起動を確認。コマ ンドツリ ー?の強制しゅurrr....%ma2A?‘。』
命令を司る部分のデータを書き換え、自分の作り出した別の非公認命令を差し込んでいく
『「本部」からの命令を更新。身元確認のプライオリティを変更。保護範囲の拡大』
『優先事項:“現状での未確定勢力を含む全ての対象の保護、その後、武装解除及び確認”』
上部ハッチのコックを掴んで開け、外へ飛び出す
「ライフル狙撃モード、威力指定を対生物用C-に、射出速度1,260m/sに固定 セーフティ解除」
『使用者の認証OK。ロックを解除、設定を変更します』
カチリと内部からロックの外れる音を聞いた後、すぐさま集団の先頭、今にでも襲いかかろうとする
生き物に標準を合わせ、引き金を引くと
生物へ向かってプラズマの尾を引いた弾丸が飛んでいき射出からほぼゼロ秒で
対象頭部に着弾。地面までも巻き込んで頭を跡形も無く吹き飛ばす
一匹目を仕留めたのも確認せず、素早く正確に見えない攻撃に動揺する他の生物に
照準を合わせて同様に吹き飛ばす。
何匹かは逃げたようだがあれだけ恐怖を植え付ければ死ぬまで此処へは戻ってこないだろう
私はそのまま地面へ降り、未だ腰を抜かしている人物へと近づいて行った。