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怪盗少女ビヨンド  作者: Melon
第4章 暴走

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クレナイの荒治療 その2

「はぁ......はぁ......」


 疲れで床に倒れ、天井を見上げるビヨンド。

 その隣では、クレナイが正座し、手拭いで額の汗を拭いていた。


「どうですか......? 気分は晴れましたか?」


「はぁ......お、おかげさまで......。はぁ、はぁ......」


 荒い呼吸で返事をするビヨンド。


「ふふ......それは良かったです」


 二人が会話していると、訓練場の扉が開き、レパールが欠伸をしながら入ってきた。


「あら、早いわね......。って、ええ......!?」


 レパールが倒れているビヨンドを見てぎょっとする。


「クレナイ......! 弱ってる相手をボコボコにして改心させようとするのは流石に......」


「ちょっと、何ボコボコにされたことにしてるのよ」


 体を起こし、レパールを睨みつけるビヨンド。


「ストレス発散で打ち合いをしただけですよ」


「な、なんだ......。てっきりクレナイの暴力的指導の後だと......」


 安心し、一息つくレパール。


「というか、その調子を見る限り、もう大丈夫なのよね?」


「ええ。迷惑をかけたわね。ランディが居なくて寂しいし、心配なのは変わらないけど......。あの子のことを、あの子との運命を信じることにしたの。必ず、私たちの元に戻ってくるって......!」


 ビヨンドは立ち上がり、傘をブンブンと振り回し、元気な姿を見せる。


「いやー。ビヨンドちゃん元気になったみたいだねー」


 ラッティが櫛で髪をとかしながら、訓練場へと入ってきた。

 そして、ビヨンドの元へとスタスタと歩み寄り、両手でビヨンドの頬をガシッと掴む。

 頬を手で揉みながら、ビヨンドの瞳を見つめるラッティ。


「うん、もう大丈夫って感じだね。悲しみのない、希望に満ちた目をしてる」


「ご心配をおかけしてすみませんでした! でも、もう大丈夫……とは言い切れないですけど......」


 まだランディの行方がわからないため、完全に大丈夫と言い切ることはできなかった。


「でも、あの子のことを信じてみることにしたんです。あの子はそんな簡単に諦めるような子じゃないって、悪いことをするような子じゃないって、私が一番知ってるので!」


「ははは、すっかり元気だね。うん、良かった良かった」


 ラッティは笑いながら頬を揉み続ける。


「あ、そうだ。そんな復活したビヨンドちゃんに任務のお話があってね。本当は次の訓練の時にでもお話しようと思ったんだけど......」


「なんですか? お話って?」


「なんかフェルノアがビヨンドちゃんに興味があるっぽくてさ、半月後の任務に一緒に来てほしいんだって」


「え!?」


「具体的な内容は知らないけど、そういうことだから。じゃ、私はこの後用事があるから。じゃねー」


 ラッティは手を振り、訓練場から出ていった。


「むー......。ビヨンドばかりずるいわね......。この前だって一緒に任務に参加してたし......」


 頬を膨らませ、不貞腐れるレパール。


「まぁまぁ、落ち着いてください。私たちも頑張っていれば、いつかご一緒する機会が訪れますよ」


 そんなレパールの頭を、子どもをあやすかのように撫でるクレナイ。


「それじゃあビヨンドさん。四天王の方と任務に参加するとなったら、訓練を疎かにするという愚行はできませんよね?」


「勿論よ。ただ、お昼すぎからはランディの捜索をさせてちょうだい。訓練をサボらないってだけで、探すのを辞めたわけじゃないから」


「ふふ、わかっていますよ。では、準備はよろしいですか?」


 クレナイが木刀を構える。

 ビヨンドが傘を構えると、再び打ち合いが始まった。

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