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怪盗少女ビヨンド  作者: Melon
第4章 暴走

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ランディの捜索 その1

 ランディが失踪してから三日後。


 未だランディの行方は分かっておらず、ビヨンドを始め、レパール、クレナイ、ラッティを中心に訓練時間や休息の時間を削って捜索を続けていた。


「ランディ......。どこ......」


 街の広場の噴水に腰掛け、ボソっと呟くビヨンド。

 時刻は夜十時。

 夕食も食べずに五時間ほど探し続けたが、何の成果も得られなかった。


「あ、いた! ねえー! そろそろ帰るわよー!」


 ビヨンドを発見したレパールが、ビヨンドに声をかける。

 レパールが駆け寄り、ビヨンドの手を引いて立ち上がらせる。

 そして、二人は学園へと戻るために歩き始めた。



 人々が眠りにつき、暗くなった街道を歩く二人。

 レパールは疲れたのか、大きく欠伸をする。

 普段だったらビヨンドが何か小言を言うだろうが、本日は黙りっぱなしであった。


「......今日も見つからなかったわね。ほんと、どこに行ったのかしら、あの子......」


 レパールが少しでも雰囲気を良くするために明るく振る舞うが、ビヨンドの反応は無い。


「もしかして、怪盗をやめちゃったんじゃ......」


 ビヨンドが小声で言う。


「ちょ......! 怪盗って外で言わないの......!」


 ランディが失踪したショックがあまりにも大きいのか、言葉に気をつけることもできなくなってしまったビヨンド。

 そんなビヨンドの耳元で注意するレパール。


「あ......」


 自分の失態に気が付き、周りを確認するビヨンド。

 幸い、周りには誰もおらず、問題は無かった。


「はぁ......。全くもう......。とりあえず、今日は早く寝て、無意識に言葉を発そうとする頭を休めなさい」


 レパールが呆れながら言う。

 ビヨンドはそれに対し、特に返事はしなかった。


 それから、二人は言葉を発さずに街道を歩き、郊外に出て、森を超えて学園の入口へと戻ってきた。

 学園に入り、自室へ向かう二人。


「じゃあ、また明日......」


 レパールは別れの挨拶をするが、ビヨンドは返事をせずに部屋へと入ってしまった。


「......しかし、本当にどこに行っちゃったのかしら......」


 あまり表に出ていないが、レパールもランディのことをかなり心配しているのだ。

 だが、ランディが居なくなったショックにより堕落していくビヨンドを見て、同じようになりたくないと思い、無理やり普段通りの生活をしているのだ。


「ふわぁぁぁ......。さて、私も寝ようかしら」


 レパールもビヨンドと同じように訓練後にずっと探していたため、かなり疲労が溜まっていた。

 欠伸を口で押えながら、レパールは自室へと向かった。



 ランディが失踪してから一週間後。


 レパールとクレナイは、捜索に力を入れすぎると訓練に支障が出ると判断し、捜索の頻度や時間を減らしていた。

 学園の教師たちも半ば諦めている状態であり、捜索が打ち切られようとしていた。

 そのため、未だ捜索に力を入れているのは、ビヨンドと妹探しのついでで探しているラッティだけである。


 しかし、どれだけ探しても見つかることはなかった。



 放課後、今日もランディを探しに街へ繰り出した。

 夜が近づき、空が赤くなりかけている空のした、フラフラとした足取りで手がかりを求めて歩き回る。

 虚ろな目で街を彷徨うビヨンドの姿に、生気は感じられなかった。


 多くの人々が行きかう大通りを、死んだような目で歩く。

 なるべく一人一人の顔を確認しているが、ランディの姿は無い。


 時々、怪盗になるのを辞めてしまい、故郷に帰ってしまったのではないかという想像が頭に浮かぶ。

 そして稀に、力に魅せられ、ラヴァやルーフの味方になってしまったのではないか。

 そんな最悪な想像をするようにもなっていた。

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