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怪盗少女ビヨンド  作者: Melon
第3章 再会

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ラッティの特別訓練 その4 鉄傘

 練習後、ビヨンドとラッティは学園長室へとやってきた。

 学園長に武器のことを説明し、倉庫からキラーナが使っていた傘を出してもらった。


「これですわ」


 学園長が赤い光沢を放つ傘を片手で持ち、運んできた。

 言われていた通り全体が金属で作られており、かなり重いはずだ。

 

 だが、ビヨンドは疑問に思っていた。

 小柄な学園長が片手で平然と持っているからだ。

 

 「学園長。その傘、重くないんですか?」

 

 「ふふふ......! 実はなんと! すごく軽いんですのよ!」

 

 学園長は傘を開く。

 そして、それを軽々と振り回した。

 

「戦宝、(メタリック)(アンブレラ)。......まぁ、赤いのと軽いの以外は普通の鉄の傘ですわね」


学園長が傘を閉じながら説明する。

そして、ビヨンドに手渡した。


「すごい軽いですね......。完全に鉄なのに、木の枝を持ってるみたいで......」


 傘の手元にある突起を親指で押すと、傘が開く。

 生地の部分を手の甲で叩くと、コンコンと音がした。

 見た目通り、金属でできているようだ。

 どのくらい体が隠れるか確かめるために傘を正面に向けると、上半身がちょうど隠れるほどの大きさだった。

 

「じゃ、ビヨンドちゃん構えてー!」


「え?」


 突然、ラッティは足を上げる。

 ビヨンドは嫌な予感がしたので、とっさに傘を構えた。

 

 次の瞬間、ラッティの前蹴りが傘に激突する。

 ぶつかった瞬間、鈍い音が学園長室に響いた。


「やっぱ丈夫だねー」


「もう、ラッティさんは荒っぽいですね......」


「はは、ごめんなさい......」

 

 少し申し訳なさそうにしながら、学園長に謝る。


「これならあいつの、ラヴァの攻撃も......!」


「あいつに勝つためにも、しっかり特訓しなきゃね」


 ビヨンドの頭をなでるラッティ。


「では、この学園のため、生徒のため、よろしくお願いしますわ」


「「はい!」」


 ビヨンドとラッティは返事をすると、学園長室を後にした。



 次の日、ビヨンドは傘を持って訓練場に訪れた。

 レパールとクレナイ、ラッティは既に訓練場にいた。


「おはよービヨンドちゃん! さっそくそれの特訓をするんだね?」


 傘を指差すラッティ。


「昨日ちょっと扱い方とか練習してみたので、さっそく試させてもらってもいいですか?」


「よーし、やろっか!」


 訓練場の中央へと向かう二人。


「じゃ、こっちから行かせてもらうねっ!」


 先に動いたのはラッティだった。

 ポケットからトランプを取り出し、接近してくる。

 剣のように傘を構え、ラッティを迎え撃つ。

 

 ラッティはトランプを正面に投げようと構える。

 それを予想し、ビヨンドは体を守るように傘を開き、ラッティに向けた。

 様子を確認できるように、少しだけ下に向けている。

 

 だが、それはラッティのフェイントだった。

 ラッティはがら空きである足元めがけてトランプを投げた。

 

 ビヨンドも重点的に守っている正面を狙ってくるとは思っていなかった。

 必ずフェイントをしてくると予想していた。

 ビヨンドは即座に足元へ傘を向ける。


 ガツンという音と共に、振動が手に伝わる。

 ラッティのトランプ攻撃が、傘に直撃したのだ。


 攻撃を防いだ後、疾風の靴で上に跳躍する。

 しっかり傘を下に向け、攻撃に備える。

 そして、先端を相手に突き刺そうとした。


 ラッティは傘の先端が体に刺さらないように少しだけ避け、生地が貼られている部分を腕で防ぐ。

 着地後傘を閉じ、殴りかかるビヨンド。

 ギリギリのところで避けるラッティ。


 そのような激しい攻防が、何分も続くのだった。

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