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婚約破棄

目標だった10万字越える事が無事出来ました!

物語はもう少し続きます。

お付き合い頂けると嬉しいです(=´∀`)人(´∀`=)

 一先(ひとま)ず、事件収束に伴って次第に騒がしかった周辺も平穏を取り戻しつつあった。

 そしてミリエンヌにとっても、婚約を今後どうするのか、決める時がきた。


「ミリエンヌ、ディラン様との婚約解消するのね?」

 母が確信を深めて聞いてきた。

「ええ。いつまでも答えを先延ばしにしても、双方にとって良い事はありませんから」

「気持ちは固まったんだな?」

「はい。成り行き上での婚約でしたし、問題も無事解決しました。もっと早くても良かったのですが⋯⋯」

「ディラン君がうんとは言わなかったのだろう?」

「そうですね」

「彼は納得してくれるかな?」

「午後にこちらに来てもらう事になっていますから、その時にハッキリさせますわ」


 ❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎


「婚約はやはり解消でお願いします」

「⋯⋯どうしてもなのか?」

「そうですね。ディラン様、お互い解消してもお友達として、時々お話ししましょう」


「好きな人が居るのかい?」

「気になる方は居ますが、その方と婚約して結婚となるかは分かりません。今、私はやっとスタートラインに立った様なものです。これからいろんな出会いで変わるかも知れませんし」

「一からの出会いも含めて探すと言う事なのかい?」

「はい、そうしたいと思います。ただ両親は、好きな方と恋愛結婚を望んでくれている様ですが、私は政略結婚でも良いと思っています」


「それは何故⋯⋯?」

「私は両親のお陰で、幸せに生きてこられました。実父が亡くなった時の寄る辺(よ べ)のない心細い気持ちを、両親が温かい手で包んでくれて、世間から守ってくれました。愛情を沢山頂いたので、これからはそれを少しづつ返していきたいのです」


「そんな事、君のご両親は望んでないと思うけどな⋯⋯」

「勿論そうだと思います。わかった上で敢えてそうするのです」

「敢えて?」

「政略結婚だからといって不幸になるとは限らないでしょう?私は自信があるのです!」

「政略結婚でも、幸せを掴むか⋯⋯」

「はい、頑張りますわ」


 何と無く察しが付いていたのか、ディラン様との婚約は無事に破棄となった。

 しかし、また真っさらになって、考え直してもらえるように頑張る事は、許して欲しいと言われた。


 ✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎


「好きになって貰えるように……ですか」

 ノア様に報告すると、何か思う所があったのか、そんな風に言われた。


「暫くは、色々な経験をするつもりです。セシリア叔母様の所にも行きたいし、夏の計画もありますから」

 親しい友人ができた今、すぐさま婚約とは考えられなかった。

 友人達と、今までやりたくとも出来なかった事をしてみたかった。

 ショッピングしたり、お茶をしたり。

 話題の演劇を観に行ったり、パーティーでお喋りもしたかった。

「今迄出来なかった事を、たくさん経験したいのです」

 希望に心を弾ませて喋るミリエンヌを、ノア様は分かってくれるだろうか?

「ノア様もお友達です!」


 ✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎

 タジミール邸へ、ディラン氏はノアを訪ねて来た。


「……そうか、君にもそんな事を」

 ディラン氏は苦笑いを浮かべていた。

 きっと私とミリエンヌ嬢が上手くいったのか、気になっていたのだろう。

「彼女の辛さは彼女しか分からないが、今やっと過去の呪縛から解放された気分なのだろう」

 ディラン氏の言葉にノアも頷いた。

「私は最近こちらに来たばかりで、噂しか聞いた事がなかったが、そんなに酷い状態だったのか」

「ああ。パーティーでの仲間外れは勿論、会った事もない人々から悪意を向けられるんだ。辛かったと思うよ」

「残酷なんだな、貴族って奴は!」

 少し前まで、平民として隣国で暮らしていたノアには理解出来なかった。

「人の不幸は蜜の味ってな。暇を持て余して、底意地が悪いんだ」

 ディラン氏の言葉に首を傾げて

「そんな女とは絶対に結婚したくないな」

 ポロッとノアが零すと、今度はディラン氏が頷いた。

「私も同感だ!」


「それにしても、思った以上に傷は深かったんだな」

 ノアが独り言を呟いた。

「彼女は強いと思い込んでいたが、そんな事があの歳までずっと続いていたんだ。やる方は一度でも、やられる方はそれを何回も受ける。堪ったものじゃ無いだろう」

 ディラン氏の言葉にノアは少しの間、黙り込んだ。


「……だから家族の結束が強いんだな。何より家族を大切に思っている」

「恩返しの意味も含めて、家の為に政略結婚を望んでいたよ。私は元婚約者としてそんな彼女を止められなかった」

「でも()でも諦めないんだろう?」

「また婚約していけない法律は無い!だから……彼女の大事な家族の役に立とうと思っている」

 ディラン氏は本気だ、真剣な眼差しが物語っている。

「私も諦めるつもりはない。彼女の強さや勇気にそして健気な心配りにやられたんだ」


「じゃあ、お互いに新たにスタートラインに立って、彼女に選んでもらおう!」

 ディラン氏が本気で宣戦布告して来た。

「ああ、恨みっこ無し、正々堂々と勝負しよう」

 そうなれば受けて立つ!

 ノアは負けるつもりはさらさら無かった。



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