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裁判の始まり

早いもので、もうじき目標としていた10万字に届こうかという所まで来ました。

何時も応援して下さる皆さま、誤字脱字を教えて下さる皆さまありがとうございます!

いつも感謝して挫けそうな心と闘いながら、書いています。

最後までお付き合い宜しくお願い致します。(^_-)-☆

 後に『令嬢連続襲撃事件』と呼ばれる、裁判の朝がやって来た。


 前代未聞の同じ貴族令嬢が引き起こした事件の裁判とあって、世間の注目は犯行を企てた令嬢の出自と共に注目を浴びる事となった。

 これまで新聞各紙は、こぞってこの話題の人物を調べ上げて、書き立てた。

 その為、辺境の者達さえも知る事となり、この事件の顛末に国中の関心が寄せられた。


 中でもこの期に及んでまだ己の罪を認めようとさえしない、平民落ちしたケイトリンに注目が集まっていた。

 それと共に、公爵家令嬢でありその父母も有名であったミリエンヌに至っては、生死を彷徨った最大の被害者としてどの新聞も大々的に特集を組み、その人となりに切り込んだ。


 当然裁判所前には多くの新聞記者や野次馬が詰めかけて、凄い騒ぎとなっていた。

 前日、被害者の3人で話し合って、ミリエンヌの公爵邸にて待ち合わせをして、同じ馬車で向かう事にしていた。

 専用通路から降り立った3人の令嬢は、共に手を繋ぎ会場へと入場した。

 その姿を残そうと、新聞社お抱えの絵師が並んでスケッチをして明日の新聞の一面を飾る事となる。


 ❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎


「静粛に!これより令嬢連続襲撃事件の裁判を開始します」


 被告人席にはケイトリン、デライラ、トニーの三人が離れて座らされている。

 その手首には手錠が掛かり、刑務官がそれぞれ2名ずつ両脇を固めた。


 デライラ、トニー両名は俯いていて覇気が無い。

 それに反してケイトリンだけは前を見据えて、どこを見るともなく睨むような目付きをしていた。


 三人それぞれの弁護士は小さなテーブルに書類を広げて、座っている。


 原告席には被害令嬢2人と被害夫人1名。

 証言席はまだ空席で、必要に応じて呼び出される形になっている。


 裁判官は5名がおり、今日その場で刑が言い渡される。

 傍聴席は関係者と一般席に分けられて50席ほどがある。

 公爵家からは両親とローガン、執事、ネネとメイリンが座っていた。

 そしてディラン様はノア様と仲良く並んでいる。


 ❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎


「起訴状の朗読です」

 取調担当官が、三人とその配下の者の罪を次々に読み上げていく。

 逮捕者を多く出したが、モナーク侯爵家関係者や隠れ家の管理人等は既に罪を認めて刑が確定していた。

「……以上の罪により刑罰をお願いします」


「被告人に聞く、これらの罪を認めますか?」

「はい、認めます」

 デライラ、とトニー両名はあっさり認めた。

「私は、無罪です!」

 その中でひときわ異彩を放っていたケイトリンのみ、全面的に否定した。

「弁護人は如何ですか?」

「無罪でお願いします」

 小さな声で答えた。


 傍聴席はざわつき、分かってはいたもののどこか異常とも思えるギラギラした目で被害者3人を睨み付けた。


「では証拠調べを行います」

「証言するもの、証言席へ」

 すると傍聴席から数名が前に進み出て来た。


「名前と証言内容をお話しください」

「リエネット・ベイカーです。私はパーティー会場の化粧室で、そこのケイトリン嬢が扇子を壊しながらディラン様に近づく者を五月蠅いハエ共と言ったのを聞きましたし、また力を借りないと……と仰っているのを聞いておりました」

「ケイトリン嬢は貴方の存在に気が付かなかったのですか?」

「はい、怖くて個室に隠れておりました。でも確かにそう言われておりましたわ」

「ケイトリン被告、事前に計画してあったとみますが、反論は?」

「私がそんな事言うはず無いじゃない!アンタ覚えていなさいよ!」

「口を慎みなさい。法廷ですよ」


「では次の証人前へ」

「メイリンです。スペンサー公爵家のメイドです。私はそこのトニーに、偽名でトミーと名乗っていましたが、ミリエンヌお嬢様のスケジュールを渡すように言われました」

「これはトニーの自白とも符合しています。その時何と言って貴方に依頼したのですか?」

「お嬢様に一目惚れされたご子息に、チャンスを与えて欲しいと言われました」

「トニー被告間違いありませんか?」

「はい、そこの偽お嬢様のケイトリンに襲撃するように言われて調べました。これは他のお二人の時もやりました」

「アンナ・ホワイト嬢の屋敷にも押し入りましたね?」

「はい、命令されて」

「ロレーヌ・サットン嬢はどうですか?」

「兎に角、顔を人前に出られない様に傷つけろと、命令されました」

「何を言うのよ、嘘です!でっち上げです!」

「これはモナーク侯爵家の当時侍従だった者、メイドや護衛の証言も取れています」


「我々が逮捕した当日、貴方が隠れ家で報酬を渡していたのも確認が取れています」

「だから、それは脅されて巻き上げられたものです」

 ケイトリンはふてぶてしく言う。

「脅されたのにまだたくさんの金貨を持っていましたよね、おかしいですね」

「そ、それは……」


「では最後の証人こちらへ」

 中央のドアから、モナーク夫人が入って来た。


「お母様!助けに来て下さったのね。今までの事は許しますわ。やはり跡取りは私でないと!」

「静粛に!証人前へ」


「ミジェンタ・モナークと申します。そこの()()()を育てた母親()()()者です」



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