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 予想通りぽつりぽつりと雨が降り始めていた。天候の予想は長年外れたことがない。肌を舐める風の湿度、東の空を埋める雲の暗さ、運ばれてくる潮風のにおい、それらは天気予報よりも余程正確にこの先の天候を知らせてくれる。

 コンビニエンスストアで調達したビニル傘を開き、もう一本買っておくべきだったかと後悔する。男二人で相合傘もないだろう。

 そういえばあの時、――小学生だったあの時、黄色い傘は一本だったか、それとも二本だったか。

 足は自然と坂道を登り始める。

 彼の行きそうなところなど、自分が一番よく知っている。

 裏山の、山林の中にぽっかりとあいた洞穴、幼い頃に誰もが憧れた場所。迎えに行くのも、迎えに来てもらうのも、結局はあの夏に行きそびれた洞窟探検。

 果たして彼は迎えに行ったのか。それとも迎えを待っているのだろうか。

 今はもう取り壊されてしまった防空壕へ向かって、アスファルトを踏みしめながら坂を登った。


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