第5話
今回はだいぶほのぼのな感じになってます。
ルーフは歩いている俺の横をテクテクと付いてくる……もう、可愛い。
そうして川から少し離れたところまで来たので探索を始める。
「じゃあ、ルーフまずは野宿用の枝を拾ってきてください!」
「クゥー!」
「でも、あんまり遠くに行かない事、わかった?」
ルーフはやる気満々といった感じに一鳴きした。
木の枝を拾っていると、気になるものを見つけ膝をつきそれを手に取る。
「これはなんだ…?」
俺の手のひらにはイチジクぐらいの大きさをした赤い木の実が乗っかっている。
(こんな時の鑑定眼先生!)そう思って木の実を見た。
そうすると案の定、半透明のウィンドウが現れる。
【マークロの実】
甘くて美味しい木の実で少しMPを回復する。
若いマークロの実は渋い。見分け方は色で判断するべし、緑が若くて赤が食べごろ!
「おー、この木の実食べれるのか」
一口、毒味程度に食べてみよう……そう呟くと少し口に含む。おお、これは美味しい。味としてはイチジクに似ていて、食感はリンゴのようだ。甘味が疲れた体に染み渡る。
「ルーフ! これ食べるか?」
「クゥ?」
じっとこちらを見ていたルーフと目が合い、食べかけの木の実を差し出した。ルーフは咥えていた枝をそばに置き、匂いを嗅ぎながら突いている……お、食べた。
「どうだ、ルーフ美味いか?」
「クゥ〜ン」
そう鳴きながらルーフは残りをすべて食べた終えて、幸せそうな顔をこちらに向けてくる。
「甘いものは疲れた体にはいいよな〜」
「クゥ〜!」
「このマークロの実も落ちてたら持って帰ろう」
「クゥー!」
「あ、けど緑色のは渋いらしいから気おつけてね」
「クゥー!」
ルーフはそばに置いた枝を咥えて俺の手元にそれを置くと早々に【マークロの実】をひとつ見つけた。
「ルーフ、凄いな!」
「クゥー!」
それから、木の枝や【マークロの実】や【ジョウチ草】、大きな葉っぱなどををそれなりに集めたら、丁度日が暮れ始めた。
「ルーフ、そろそろ川の方に戻ろう」
「クゥー!」
俺は立ち上がり腰を伸ばしているとルーフが早く行くよと言いたげにこちらを見てくる。
「はいはい、行こう」
「クゥ!」
そう、ひと鳴きすると今回は俺を先導するようにルーフは数歩前に出てテクテクと歩いている。
後ろ姿も可愛い……そんな事を考えていると川が見えてきた。
「枝を拾ったはいいけどどうやって火つけようか……」
そんな事をつぶやき川のそばで腰を下ろす。
「いや〜俺は魔法使えるか微妙だし……ここは安定で木の板に木の棒を立てて回して摩擦でつけるしかないかな……」
俺は保管ボックスから木の枝を取り出し焚き火ができるように組む……しかし、大変そうだな…
「クゥー!」
ルーフがないか言いたげに一声上げた。
「ん?ルーフどうした?」
ルーフを見ると白く綺麗な毛並みが逆立って少しバチバチと音がなり青白い閃光が発生する。
「クゥーー!」
ルーフがそう鳴くと青白い閃光が木の枝を目がけて一直線に迸ると木の枝が少し弾けてから当たった場所が焦げていた。そこからなんと炎が発生した。
「ルーフ凄いな、お前には驚かされてばかりだな」
「クゥ〜」
そう言って俺はルーフを撫でるとルーフは気持ち良さそうにする……可愛い癒しだな。
だけど雷魔法で火がつくとわは……まぁ、そこは魔法だからということなんだろう。
「そういえば豚男を倒した時のドロップアイテムはなんだったんだろう。」
そう言って保管リストに目を向けた。
【オークの牙】
【オークの魔石】
【オークの肉片】
とこの3つが増えていて1つ1つに集中していく。
【オークの牙】
ゴブリンの牙よりも大きく、加工がしやすい。
割と重宝される。
【オークの魔石】
微量の魔力を含んでおり加工がしやすい。
装備品や装飾品などに使われる。
【オークの肉片】
倒した後では少し食べる気が失せるかもしれないが、火を通せば絶品の肉に早変わり。厚いもので5センチ程度のものまである。
おお〜、牙はゴブリンの時あんまり変わってないな……でも魔石は装備品や装飾品……これは【ゴブリンの魔石】でも同じなのか知りたい。肉片……あのオークを見た後だと尻込みをしてしまうが美味しいというなら食べてみたいものだ。
「食べたいけどどうやって焼こうか……ルーフはお肉食べたい?」
「クゥー?……クゥ!」
焼くか、網もないし……ましてや鉄板なんてもの……あっ!刀の刀身を熱してそこでじっくりと時間をかけて焼く……なんて器用な事はできないよな。
川でそれっぽい石拾って熱すればいいかな…それでも肉がひっつくか……っま、それでもいっか。
「ルーフ、川で石拾ってくるから火の番してて」
「クゥー!」
そう言って制服のズボンの裾を膝の位置まくりあげ靴と靴下を脱いだ。
石〜♪ 石〜♪ 平たい石はありますか〜♪ と心の中で歌いながら川の中で入り裾の位置ギリギリまで濡れない深さまで入り川の中を見る。川の水が夕日に照らされて少し眩しいく目を窄めながら殆ど手探りで探していく。
「ん?おお〜、この感じ、そしてこの手触り……君に決めた!!」
そう言って勢いよく川から石を引き上げ、手を夕陽にめがけてあげた。ルーフも少し気になったのかこちらを見た。
石の大きさは両の手をパーにしてそれをくっつけたぐらいで大きさの割には軽い気がする。
「これで焼けるな」
そう呟いてルーフのいる焚き火のそばに行き拾った木の枝の中でも太いものを数本手に取り川の水に浸し近くの木に巻きついていたツタで石の置き場を作っていく。
ルーフはないをしているのかわからないのかまじまじと時には首をかしげながら見ている。
「……でここに石を置いて完成!っと」
「クォ〜」
ルーフが感心したように言った。
保管ボックスから【オークの肉片】を取り出し、熱くなった石の上におくといい感じにジューっと焼ける音と匂いにつられお腹がなった。
「もういいかな?」
そう言って肉を木の枝二本を箸のように使いひっくり返す。
肉が引っ付いていないな……もしかしてと思い鑑定眼を使った。
【カツナイ石】
焼く時に使う鍋などの原料。
耐熱性があり、お肉なんかもひっつくことはない。
「おお〜今日はなんかついてる気がする。」
そんなことを思い丁度良い感じに焼けたので箸で切ろうとするとすっと入ってすぐに切れる。
「やらかそう……」
そう言って箸で肉を掴み口に運ぶ。
「う、うまい!……一瞬で溶けた…」
そう言いながら二口目を取り口に運ぼうとした時ルーフが制服のズボンを咥え引っ張った。
「あぁ、ごめんごめん、ルーフのもあるよ。熱いからきおつけろ〜」
ルーフにも肉を渡す。
「クゥ〜〜〜〜ン」
ルーフまでとけるかと思うような声をあげ幸せそうな顔をこちらに向け口角を上げた。
「美味いか! もういっちょ行くか?」
「クゥー!」
そんな会話をしながら食事を終え……2人? は眠りについた。
ルーフに溺愛な主人公のキャラは安定の不安定。
次回は、明々後日辺りになりそうです。
ちょっと忙しくなってきた(汗)
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