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異世界と気分屋と狼と。  作者: 無気力な天狗
4/5

第4話

今回は【少し残酷な描写】があります。

まだまだ、おかしなところがありますが、暖かい目で読んで下さい。


目の前には豚顏の大男が立っている…それを茂みの中から様子を伺う……


「さすがにデカイな…」


俺は小声で呟いていた…

ヤバい、バレる? ……しかしこっちには気付いていない……


「クゥ〜……アゥ……」


今の鳴き声は? あの豚男じゃないよな…

そう思いあたりを見渡す…あっ! いた! 豚男の足元に小さな犬?みたいなのが傷だらけで倒れている…


このままじゃ、あの豚男に殺されて終わりだ。見過ごせない……ここは異世界だ誰かじゃなくて俺が助けなきゃ! 動け! 動け! 動け! !


「うおぉぉぉ!」


そう叫びながら走り出した、それに気付いたのか豚男は大きな斧を俺の頭めがけて振り下ろす。

俺は刀を鞘から出すと同時に受け流し、二太刀目で豚男に斬りかかる。


「ブゴォォォ!!…」


豚男は腹から血を噴き出しながら前かがみに崩れ落ちた。


「フゴォ……グッ……」

「まだ息があるのか……辛いよな…」


俺は豚男の首に向かって刀を振り下ろした。


ボトッ!


豚男の首が落ちたと同時に黒い煙が発生する。

そこにはドロップアイテムと思われるものが3つほど落ちていたが適当に保管ボックスにしまい、小さな犬? に近寄った。


「おい、大丈夫か? 」

「クゥ……」


心許ない鳴き声に少し焦りを感じる。

【ジョウチ草】って使えるよな…と保管ボックスから【ジョウチ草】を取り出して子犬? の口元に置く。


「おい、食えるか?」

「ウ…」

「くそ食えないのか……」


そう言ってジョウチ草を手のひらで潰し丸めて小さくして少し無理矢理だが子犬? の口の中に入れて飲み込ませた。


「どうだ、少しは楽になったか?」

「クゥ〜…」


子犬?の体を見ると傷が段々と治っていく。


「さすが異世界凄いな……ってこいつ寝てるし」

「スー…スー……」

「大変だったのかな」


子犬は回復して少し安心したのかスヤスヤと眠っている。


「よく見ると可愛いな……これって魔物なのかな?」


そんな事を言いながら血まみれな自分に気づいた。血の匂いで他の魔物に襲われたりするかもしれないから、水場を探そう喉も乾いてきたし。



「けど、どこに川とか池があるかわからんな……よしっ! こんな時はとにかく歩こう!」


制服の上着を脱ぎ眠っている子犬を包み抱いて歩き始めた。


それから随分と歩いた幸運にも魔物に出くわす事もなく子犬もスヤスヤと俺の腕の中で寝ている。


ジャ〜……サー…


これは……川の音?!


「もうすぐだ!」


そう言って音のする方に歩き出す…


「着いた…」


川のそばに子犬をそっと置き、水を飲み顔を洗った。

そろそろ、子犬も起こしてやろう……ずっと子犬って思ってたけど本当はなんなんだろう?


「おーい、起きろ〜水飲め〜」

そう言いながら子犬? の頭を撫でる。


「クゥ〜ン…」


少し眠そうな鳴き声を出しながら目を覚ますとすっと立ち上がり水を飲んだ……カワイイ。


「喉乾いてたのか?」


そう言うとこちらを振り向いた。


「クゥ〜」


そうひと鳴きした。俺の言葉わかるのか? そしてもう飲み終わったのかあぐらを組んで座っていた俺の足の上に乗った。


「なんだ〜俺の事気に入ったのか〜?」

「クゥ〜ン」

「そうか、これからお前はどうするんだ?」

「クゥ〜……」

「もし、行くあてがないなら、俺と一緒に来ないか?」

「クゥ?」

「俺、少し寂しいんだよ急に一人になったからな……で、どうだ」

「クゥー!!」

「お? いいのか!」

「クゥー!」


嬉しい……こんなにカワイイ相棒はいないだろう。しかも子犬なのに賢いな……こいつのステータスって見れるのかな?


「なあ、お前のステータス見ていいか?」

「クゥー」


なんとなく良いと言っているような感じなので鑑定眼を使った。



ーーーーーーーーーーーー

名前:

種族:フェンリル

レベル:3

HP:50/50

MP:12/60

攻撃力:35

防御力:35

魔法攻撃力:35

魔法防御力:35

幸運:77


技能

雷魔法Lv1


称号


ーーーーーーーー


待ってまず、フェンリルってのは北欧神話とかに出てくる、あの最高神オーディンを飲み込んだとかそんなやつだったよな……って事は狼でしかも魔物?!


「お前は狼なのか?」

「クゥーン!」

「しかも、魔物なのかな?」

「クゥ〜……」


少し申し訳無さそに小さな狼は鳴いた。


「そんな落ち込む事ないさ、俺はお前を見捨てたりはしないからな」


そう言って小さな狼を撫でると嬉しそうにする……可愛い!


「しかしな〜何か名前があったほうがいいよな」

「クゥー!!」

「何がいいかな……」


狼→ウルフ→ルフ→ルーフ。おお! これだ! 我ながら良いセンスしてる。


「なあ、ルーフって名前どうだ?」

「クゥーー!!」

「おお、喜んでくれたみたいで嬉しいぞ!」


ルーフは嬉しそうに鳴いた。

それにしてもルーフは撫でると気持ちのいい白い毛並みにラズライトという宝石のような綺麗な目をしている。


「あっ! 名前が付いてる」

「クゥ?」

ーーーーーーーーーーーー

名前:ルーフ

種族:フェンリル

レベル:3

HP:50/50

MP:12/60

攻撃力:35

防御力:35

魔法攻撃力:35

魔法防御力:35

幸運:77


技能

雷魔法Lv1


称号


ーーーーーーーー


ステータスを見て少し驚いた。魔物にもステータスの概念ってあるのか……いや、ルーフが、賢いだけかもしれない。


「ルーフ、この後どうする?」

「クゥ〜ン」

そう言ってルーフは首を傾げた……もう、可愛い!


「街があるならそっちに行くかもう少しここでレベルとかあげるか……どっちがいいと思う?」

「クゥー?」

「あぁ、そっかじゃあ、街なら俺の右手の方レベル上げるなら左手の方に移動してくれ」

「クゥー!」


ルーフは俺の足の上から降りて正面に立つ……

そしてゆっくりと少しじらしながら左手の方に来た。


「お、レベル上げるのか! いいぞ、お互いに強くなろうな!」

「クゥー!」

「川を中心としてこのあたりを探索しよう!」

「クゥ!」


そう言って俺はルーフを撫でて、探索へと向かうのだった。



最後まで読んで頂きありがとうございます!

いや〜なかなか主人公のキャラが定まりませんね。

次回は平日なので明日か明後日になりそうです。

アドバイス感想、ブックマーク等宜しくお願いします。


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