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 ――四年後――



 あたし達は到着ロビーに着くと、インフォメーション用のモニターテレビを見上げた。


 飛行機は、……三〇分以上も前に到着している。と言うことは、もうすぐ手荷物を受け取って出て来るはず。


 あたし達がしばらく待っていると、他の乗客に混じって良晴……、ううん、江崎君が出て来た。


 江崎君、あたしを見つけると笑いながら駆けて来た。


「よっ、久し振り」


「お帰り」


 ニッコリ笑って言う江崎君に、あたしも頬笑んで応えた。


 なんだか江崎君、一回りも二回りも逞しくなったみたい。


「あれ? 澤田のヤツは?」


 江崎君、回りを見回して知ってる顔があたしだけなんで、訝しげに聞いてきた。


「澤田君は急に出張になって、いま、名古屋」


「ったく、薄情なヤツだなぁ。俺がなんでわざわざ日曜に帰って来たと思ってんだ。里美……。っと、いけね。つい懐かしくって、はじめまして、俺、江崎良晴です」


 江崎君、急に改まると、あたしの後ろに立っていた人に挨拶をした。江崎君、やっとあたしの後ろにずっと立っていた人に気付いたみたい。


「えっと。紹介するわね。この人が高校のときのクラスメイトの江崎君。で、こっちがあたしのダンナの裕一郎ゆういちろうさん」


「はじめまして、萩原はぎわらです」


 裕一郎さん、ちょっとムスッとした顔で挨拶した。まったく。あたしの友達なんだから、もうちょっと愛想よくしたっていいんじゃない?


「で、この子が娘の裕美ひろみ


 あたしは、裕一郎さんが抱えている赤ん坊を江崎君に見せた。


「へーえ。いま、いくつだっけ?」


 江崎君、裕美を覗き込むと聞いてきた。


「まだ八カ月」


「じゃあ、今が可愛い盛りだ」


「うん」


 あたしは裕美の寝顔を覗き込むと、ニッコリ頬笑んだ。


「里美。積もる話もあるだろうし、こんな所で立ち話もなんだから、どっか落ち着くところに移動しよう。帰るんなら、車の中で話したっていいし……」


 そう言うと裕一郎さん、裕美を抱いたまま歩き出した。


「そうね」


 あたしは振り向くと、


「あたし達、車で来てるの。江崎君、乗ってくでしょ?」


「ああ、そいつは助かる。成田から都内に出るのって、結構シンドイからな」


 江崎君、ホントにげっそりした顔で言う。確かにね、成田はちょっと遠いもんね。


 あたしと江崎君は、裕一郎さんの後を付いて行った。


 しばらく歩いていると、江崎君はあたしに寄り添い、耳元で囁くように聞いてきた。


「里美。いま、幸せか?」


 心配そうに聞く江崎君に、あたしは極上の笑みを浮かべて答えてあげたの。


「うん。裕一郎さんも居るし、可愛い裕美が居るんだもん、すっごく幸せよ」


                    Fin


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