2章人物設定「神族・魔族」
◇生物としての神族・魔族
生物としてはの神魔はどちらかといえば、精神生命体に近い存在である。
人間同様、血の通う肉体を持ち、経口摂取で食糧を食べることも可能。
しかし、本質としては核である“魂”にその存在が集約されており、特に新神はその“魂のあり方”によって外見が決定付けられる。
自身が望む自分を反映し、緩やかに成長・変貌していく。
そのため“神魔は不老不死である”という彼らの認識はある意味正しく、そして間違っていると言える。
肉体の損傷・欠損をうけても直ぐに再生され、仮に頭部を破壊されても、ショックで一瞬意識を失うだけでこちらも再生される。
それゆえ正確にいえば、魂が健在であれば、老いることも、死ぬことも無いと言うだけである。
その肉体だが、周囲には多重障壁が展開されており、ただの攻撃では傷をつけることも不可能である。
仮に、その障壁を突破したとしても、魂にも更に強固な多重障壁が常時展開しており、如何にしてこの障壁を突破するかが神魔の戦いの鍵となる。
また本文中で記したとおり、この魂も極めて頑強で、破損などして力を失っても、一定期間経過すれば自然と再生され
更に、その高い身体能力や神力、魔力によって、自己の存在に胡坐をかき、定命の者を見下すものもかなり多い。
神族・魔族ともども、限定条件下でしか、同種族による交配が出来ない。
これはその魂が特殊なモノであるためで、総個体数が一定より増えないようになっているためである。
しかしながら。異種交配であれば可能であり、神族と魔族との間に生まれた子は『魔神』。人間との間に出来た子は『巫女(御子)』と呼ばれる。
故に、魔神はその得意な出生から、肉体面はかなり強固にできているが、不老不死とは違い、場合によれば、人の手でもその命を落とすことも有り得る。
ちなみに。この神族・魔族の種族としての差だが、肉体面においては一切の違いが見られない。
唯一違うのは魂の質である。
古神にとっては周知の事実であったが、ネクが再度名を名乗り、その権能を見せたことで、彼らにも“死”というものが存在するという認識が広がることとなる。
ただ、永遠の生を生きなければならない神魔にとって、これはただの厄災ではなく、その価値観に一石を投じることとなる。
●登場神族
通称:ネク
真名:ネク・アムサルク
階級:始祖神第8位
権能:命
役職:迷宮管理
神獣主神
獣人主神
精霊主神
世界創造に携わった始祖神にして、世界の名を持つ神の1柱。
過去に犯したある事件を悔い、名前と権能を封印して長い間隠居していた。
それ故に、彼を良く知る者からは尊敬や畏敬をもって扱われるが、何も知らない者からは第一級神の役職を疑問視されていた。
権能そのモノは命という概念そのものを操作し、干渉すること。
種族を改造・進化させることは元より、死者を完全(※肉体の完全な情報が無ければ、記憶が劣化する場合もある)に再現し、蘇生させることも出来る。
また、命には“生”もあれば“死”もあり、自身よりも神格・霊格の低い相手であれば干渉でき、たとえ不死を歌う神魔であろうと、その死から逃れられない。
与える死のプロセスは2通りあり、“物質としての死”と“霊質としての死”がある。
物質としての死は、肉体の生命活動をを停止させること。
霊質としての死は、魂の機能を停止させること。
どちらも死で間違いないが、物質として殺されると、その魂はそのまま残ることが出来、別の肉体を用意すれば、再度活動することができる。ただし、この場合は魂に記憶を留めておける種族かスキルが無いと転生となんら代わりが無い。
反面、霊質として殺されると、生命活動はそのままに魂だけが死んだ状態となる。
この場合は贄とは違い、存在そのものは残るため、人から認識されなくなることは無い。
ただし、魂が無い肉体は長い間生きることは出来ないため、次第に衰弱していく。
人間に使う意味合いはほぼ無いが、精神生命体などには極めて有効な手段である。
スキルやクラスといった物の企画・考案者でもあり、全ての雛形は彼が作り上げた。
それゆえ、そのスキル全てを再現することも可能であり、それを祝福として付与することも可能である。
今回降臨した際に、贄が不要だった理由はネクが“人界”に居た為である。
贄が必要な理由としては界を渡る際に膨大なエネルギーが必要なためで、コレをリスク無く仕えるのは1柱だけである。
その為、本当に本人のやる気だけだったが、一応、体面的な“願い”が必要だったため、ウルスの願いを叶えるというカタチで動いた。
補足だが、ベルク達との戦闘の際、魔法で障壁を破壊していたが、権能を使うだけであればわざわざ破壊する必要も無い。
アレは単純に『このままあっさりと殺すのは俺の怒りが治まらない』という理由であり、そのプライドをへし折ってやろうという考えからである。
通称:オル
真名:■■■■■■■
階級:大神
権能:運命
役職:神族主席
:■■■主神
運命を司る大神にて古神
ネクと昔から付き合いがある腐れ縁。
アレフの計画を知るも、止めることは出来ず、最終的にはその計画に納得してしまった。
昔から、ネクの隠居には心を痛めており、この結果ネクが再び表舞台に出ることを願っている。
だが、アレフには更なる計画があると考えており、その動向に注意を払っている。
主席として責任ある立場だが、それ以上に古い仲間を大事にしている。
通称:ラヒルデ
真名:■■■■■■■■■
階級:第1級神
権能:ナシ
役職:命大神・眷属1位
ネクがその神名を宣告した際に、正式に役職を変更。
呼び方もいつの間にかネク様と呼称も変えだした。
バレンタインの外伝では主人公として活躍。
その一切無い料理センスを活かし、ネクに戦慄を与えることに成功。
そして同時に隠しているネクへの敬愛の念も表に表れだした。
肝心のホワイトデーだが、ちゃんと手作りお菓子を貰った模様。
ネクの権能の意味も、そして過去も全て理解しているよき部下。
通称:トラフ
真名:■■■■■■■■
階級:大神
権能:時空
役職:転移門管理神
2章では出番が無い。
が、影ではいろいろと働いている。
多くの神魔が地上の戦争を観戦しにやってきているが、全て彼の権能のおかげである。
こういうイベント事で精力的に動く出歯亀神
通称:アレフ
真名:■■■■■■
階級:大神
権能:軍略
役職:神族主席
:戦神
軍略を司る大神にて古神
そして今回の黒幕の1柱。
自身の目的のため、ネクに再度降臨させるよう裏で策を練っていた。
同時に、自分の派閥の不穏分子を排除すべく、その筆頭たるベルクを餌として利用するなど、策謀に長けている。
この計画だが、実のとこと、10年以上前から計画されたもので、ベルクがベヒモスを召喚し、失敗するところから始まっている。
その後、ベルクを煽り、ネクを査問にかけることで、神界から人界まで送り出すことに成功。
あとは、少しずつ、少しずつ、ベルクを操ることでネクの敵へと育てていった。
この計画以前にもネクを再臨させる計画は立てており。ネクが嫌う類の神をあえて育てることで、敵対者を作ろうとしていた。
全ての目的は“神魔戦争”を起すためであるが、この“神魔戦争”、ベルク達が起そうとしていたモノとは全くの別物である。
オルと会話しているときと、ネクと会話しているときのテンションの違いは、オルの事にはあまり感心が無い為である。
通称:フォベル
真名:■■■■■■
階級:大神
権能:■■
役職:■■■主神
2章では出番無し。
余談だが、新神の中で、ネクの権能を理解して数少ない存在。
それ故、1章のトライアウトにも眷属を参加させている。
再登場はまだ先。
通称:ベルク
真名:ベルオーレク
階級:第一級神
権能:力
役職:都市国家オーレア主神
典型的な小者。
力を象徴する神だが、それしか取り得が無い。
人間を家畜・駒と認識しており、戦うことが好きなのではなく、勝って栄誉を得ることが好きな為、国民の損害など一切気にも留めて居ない。
権能の効果は『豪力』
対象に肉体限界を超えた腕力を与えることが出来る。
コレ単一で使うと、筋組織の崩壊や、骨折などでまともな運用は出来ない。
その為、痛覚を消し、かつ、精神支配を行うことで怯まぬ兵隊を作り上げている。
当然の事だが、コレを使ったあとの人間は生命維持の危機が待っており、人間を使い捨ての消耗品としか考えて居ないため出来る手段である。
尚、原則、自身の権能は自分には効果が出ないため、彼の豪力は権能由来でない。
その魂のあり方が、イメージがあの姿をカタチにしている。
その為、戦闘は本当にただの力任せでしかなかった。
これは殆どの神・魔に言えることだが、自分の権能や神としての肉体に胡坐をかいてる。
弓矢など遠距離武器を嫌い、魔法などの攻撃手段も嫌っている。
多くの巫女を作り、そして贄として使い潰してきた。
今回も同様、複数の巫女を贄に降臨。
その権能で獣人を追い詰めるも、ネクが用意しておいた切札や、予想外の事に対処され、手詰まりになる。
禁手を使い、再度優位に立つも、不用意にネクへ言った言葉が逆鱗に触れ、降臨する理由へと繋がる。
ネクの手によって倒された後、その魂は解析、分解される。
●登場魔族
通称:フェリアス
真名:■■■■■■■■■
爵位:ナシ
権能:神喰い
役職:魔獣聖母:眷属第2位
2章では殆ど出番が無いが、最後で少し活躍を見せる。
基本、魔獣聖母:エカテの側に控える猟犬。
の、わりにかなり自由に動き回っている。
バレンタインの外伝では、自由なその身を活かし、エカテとミネルバのチョコをネクまで届けた。
通称:ミネルバ
真名:ナシ
爵位:■■
権能:知恵
役職:魔獣聖母:眷属第5位
ネクとエカテの間に生まれた娘。
ファザコンでミア達に危機が迫った際も、“ミア達が危ない”という理由でなく、“ミア達が死ねば父が悲しむ”という理由から避難指示をだしていた。
更に付け加えると、“自分の管理する迷宮で父の眷属を傷つけるわけには”という考えもちらほら。
都市運営はなかなかのもので、配下を複数抱え、都市を切り盛りしている。
街中を夜間飛んでいる梟は全てミネルバの使い魔である。
通称:エカテ
真名:■■■■■■
爵位:大公
権能:魔獣聖母
役職:■■■■
見た目は10歳かそこらの童女。
しかし、中身は悠久を生きる上位魔族である。
ネクとの出会いは“神魔大戦”の最中。
そこで色々あり、ネクに恋をすることになる。
その時に生まれたのがミネルバであり、その頃から側に居るのがフェリアスである。
権能名が魔獣聖母となっているが、正式名は別にある。
昔はもっと幼い口調であったが、今は・・・・
ネクがある意味もっとも恐れ、苦手としている存在である。
その本領を発揮しだすのは嫉妬で暗黒面が出始めてからである。
外見と言動が一致しないのは古神と同じく、肉体の老化が無い為である。
尚、例に漏れず、女子力は一切ない。
通称:アガト
真名:■■■■■
爵位:大公
権能:■■
役職:■■大公
名前と役職のみ登場。魔族の指導者にて上位の存在。
実はいろいとと暗躍中。