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白百合の君  作者: 九月
第三章 16歳の私 〜ディプトリス学園魔法学科1学期〜
26/36

サーシス。

「ええっと、こんにちは?」



あまりにポカンとされたのでこちらから話しかけたみたが、何を話せば良いか分からないために疑問形になってしまった。



部屋を間違えたかもしれ「か、か、かわいーー!!」



「何この人本当かわいい!すっごくかわいい!チョコレート色の髪の毛は、サラサラしてそうだし、澄み切った湖のような碧の瞳が本当に綺麗!顔も小さいし、桜色の唇がプルプルしてて美味しそう!しかも不安げな様子が庇護の欲を刺激される!その上スタイル抜群!ここの制服もすっごく似合ってる!あ〜、本当にかわいいっ!もしかして、もしかしてだけど、あなたがアリエルさん?やっぱり!でも良かった〜、どんな人が来るか分からなかったからドキドキしてたの!すっごくかわいい子だから安心した!そういえば、アリエルさんは高等部からの生徒さんなんだよね?初めて聞く名前だし。私は中等部からディプトリス学園にいるから分からないことがあったらなんでも聞いて!なんでも答えちゃうから!あ、早速寮の説明しようか?ここの寮変な形でしょう?中等部の寮はこんなのじゃ無かったから私もすっごくビックリした!中もすっごく広いしね!確か一階は、「ちょっと、ちょっと待って!」



一旦ストップさせないと何処までも話して行きそうだし、話している時の目が少し怖かった。大人しそうな子だと思っていたのにまさかこんなにもグイグイ来る子だったとは………。いきなりこっちに走り寄ってきたかと思うと私の両手をひっ掴んで怒涛の言葉を聞かされるとは思いもしなかった私は話を聞かされている間オロオロしてしまっていた。



「まずは自己紹介からしませんか?


ご指摘の通り高等部からの生徒のアリエルです。よろしくお願いします。」



話を遮って殆ど私のことを知っているようだが一応しっかりと自己紹介をしておいた。何故か遮った後も手は掴まれたままで、どうしたら良いかよく分からないのだけど………。




「ご、ごめんなさい!私興奮すると、周りのことが見えなくなっちゃう癖があって…。」



一気にシュンとしてしまった彼女こそとても可愛らしかった。



「いえ、私も同室者がどんな人か不安でしたし、明るく話しかけてくださってとても嬉しかったです。」



本心をそのまま伝えるとサーシスさんははにかんだ様に笑った。



かわいい。



「ありがとう。じゃあ、改めて。


私の名前はサーシス。サーシスって読んでね。中等部からこの学園に通っています。と言ってもここは中等部からしか無いんだけど。


好きな食べ物は甘い物。

嫌いな物は苦い物。



あと、同い年だし敬語じゃ無くて良いよ。」



「じゃあ、敬語はなしで。

私も呼び捨てで良いよ。






………手はずっとこのまま?」




「あ、ゴメン!」




パッと手を離された。そう、私の自己紹介中もサーシスの自己紹介中もずっと両手は掴まれたままだったのだ。




「私手前の部屋を使ってるから奥の部屋でもいい?と言っても、荷物は既に運び込まれてるから変えようが無いんだけど」




「全然良いよ。

じゃあ、荷造りをほどいて来るし、あとでここの事教えて欲しいんだけど。」



「分かった!なんでも聞いてね。」

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