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白百合の君  作者: 九月
第三章 16歳の私 〜ディプトリス学園魔法学科1学期〜
23/36

ディプトリス学園 。1

馬車から降りた目の前には、何処までもそびえ立つ真っ白な壁があった。



「はいよ、お嬢ちゃん。


扉の前に立ったら、ブレスレットをかざしてごらん。開くはずだよ。」



従者さんに荷物を降ろしてもらい、説明を受ける。



「わかりました。ありがとうございます。」



馬車はここまで。ここからは1人で行かなければならない。殆どの荷物は既に寮に送ってあるので、今持っている荷物は、持て無い程重たい訳では無い。

帰っていく馬車の後ろ姿を見届けて、わたしは従者さんに言われた通り、白ばかりの壁に一点茶色い荘厳な造りの、しかし取っ手が無い扉の前に立った。



すると直ぐに扉に学園の金色の紋章が現れた。



これにかざせばいいのだろうか…?



ドキドキと高鳴る胸を押さえ、右手首に付けた自分の名前が彫られた金色のブレスレットをかざした。




紋章がきらきらと輝く…………





ごごごごごご…………




大きな音を立てて扉が真っ二つに割れ、扉がゆっくりと開いた。


















扉の開いた先にあったのは…………市場だった。



一歩前に進むと、また大きな音を立てて扉が閉まり始め、私は慌てて中に入った。



「さあさあ、寄ってて下さいな!朝とれたての魚だよ!!」



「今日のご飯にとれたての新鮮野菜はどうかね!」



「俺んとこの果物は天下一品!一度騙されたと思って食べてみなっ!」



ガヤガヤととても賑わっている。市場に行ったこたが無い私にはとても新鮮で、キョロキョロと辺りを見渡しながら道を進んだ。よそ見をしても大丈夫。道はちゃんと分かっている。お兄様とお姉様に耳にタコが出来そうな程、説明されたから。



「もし、もし、エルが道に迷って、学園に辿り着かなくて、変な男に騙されて、手篭めにされたらどうしよう。どうしよう。




(チャキ)




………………そいつ、殺そう。そうしよう。」



「やめて、お兄様。目が据わってるから。妄想だけで剣出してこないで、人を殺そうとしないで。お兄様は騎士団の第一番隊の副隊長なのよ。一般の人はひとたまりも無いじゃない。」



「やっぱり心配だわ。学園に行くのやめましょうよ。学園なんてマルクスに行かせとけばいいのよ。

あーあ、せっかく後もうちょっとで、変身薬が完成したのにっ!

私たち、3年間もエルと離されて、また、3年間も離されるなんて!」



「お姉様、流石にマルクスが可哀想過ぎます。私に助けを求めてきたとき、半泣きでしたよ。

年齢が、5つと6つ離れているから、仕方無いでしょ。」



説明と言うよりは、私を学園に行かせたくないと言う愚痴が殆どでしたけど…………



学園は確かこの大通りを真っ直ぐ進めばいいはずだ。



「すいませーん。トロールの鼻水、1ℓ欲しいんですけど。」



「どうだね、人喰い花のタネだよ!5mまで成長するよ!」



「今日の目玉商品はこれ!

スズメの涙!なかなか手に入らないぞ!」



…………あれ?市場ってこんなものだっけ?




まあ、市場なんて来たこと無いし…こんなもの売買するのかな?



そんな事を思いながら市場の大通りを通って行くと、森が出てきた。森には大通りからの道が続いていた。その一本道を進んで行くと、また白い壁と茶色の扉が目の前に出てきた。しかし、さっき程高くはない。恐らくまたブレスレットをかざせばいいのだろう。




また同じように金色の紋章が輝き、私は再びブレスレットをかざした。








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