目覚。
「かわいいっ!!ほんと可愛いわ!」
「天使だ!!いや、美の女神かっ!!」
「何て愛らしい!!」
「お嬢様の愛らしさは人間のものとは思えませんっ!!」
両親二人+アーリアを筆頭に使用人達が狂喜乱舞している。キャッキャキャッキャと私に様々な様々な服を着せてくる。恐らく、いや、確実に今の私の目は死んでいるだろう。本人からしてみれば、何が楽しいのか一向に理解できない。さっきから着ては脱がされ、着ては脱がされの繰返し。もうさすがに飽きた。
私にとってはかなり精神的ダメージの大きい罰だ。お母様はこれを狙っていたのだろうか?それなら、効果は抜群だ。もうあんなことはしない。罰を思うとしたくない。
【数時間後】
「でもやっぱりこれね。」
お母様が鼻息荒く頷いている。他の人達も深く頷いている。既に私の体力はゼロだ。もう指一本も動かしたくない。
そんな私の今の格好は、『真っ白ふわふわ天使ちゃん~小さな羽もついてるよ~ver』だ。こんなバカみたいな名前を付けたのは名誉の為に言ってくが断じて私ではない。
この服は変に高いスペックを持ち、私の感情によって羽が動く。今は疲れているので、くたりとしている。だが、一体誰がこんな服を欲しがるだろうか。いや、私の家のもの達か……。
「だ、旦那様。絵姿に残しませんか?」
アーリアが思わず言った感じでお父様に提案している。目が怖い。ギラギラしてるよアーリア。落ち着こう。取り合えず落ち着こう。
「ああ、そうしたいのはやまやま何だが、絵姿をすればエルリアの容姿が世間にバレる。他の男どもにエルリアをさらすなんて私には出来ない!目に焼き付けろ!毛の一本まで目に焼き付けるんだアーリア!」
いやいやいやいや、お父様も落ち着こう。そんなに力を込めて言うことじゃないから。
「確かに!その通りでございます!アーリア一生の不覚。お嬢様を他の男どもに晒すなんて!焼き付けます!焼き付けてみせますとも!!」
ああ、ダメだ。家のものダメだ。皆が焼き付けようとしている。ダメだ。家のものダメだ。バカだ。
そんな風に周りのことを呆れながら評価していると、コンコンコンコンとドアがノックされた。入ってきたのはスティルだ。
「シアが目を覚ましたようです。」
その言葉を聞いたとたん、私は立ち直った。
「本当!良かった。
私、シアのところに行ってきます。」
灰になんてなってる場合じゃない。シアともう一度話を「ブファッ…」
使用人達が一斉に鼻血を吹き出して倒れた。スティルも何か堪えるような顔をしている。
「良いわ、本当にそれをかって良かったわ。」
お母様は満足そうに頷いている。何が起こったのか一人だけ理解が出来ていない。私の顔に?が出ているのが分かったのかお母様は羽よ。と一言告げた。
横を見るとさっきまでくたりと閉じていたしていた 羽が大きく開いていた。
「天使が舞い降りた……。」
どこか恍惚としたお父様の顔。
ハァ……頭がいたい。




