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小説なんて、消えてなくなれ  作者: 綾高 礼
第二章「文豪戦」

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13/32

C幕


(病院の一室にて、その者は眠っている。その横に魔女と老医が向かい合って座っている)


 魔女「あの……娘は大丈夫なのでしょうか……」

 老医「ええ、お嬢さんは先ほど眠りましたが、一部記憶障害と精神的な混乱もあるようです。それよりもお母さん、もう少し詳しい状況を教えて頂いても宜しいでしょうか」


 魔女「はい。きっと私のせいかもしれないんです。ええ、きっとそうだわ。私の……私のせいに決まっている」

 老医「お母さん落ち着きなさって。そう、深呼吸して」


 魔女「すいません。大丈夫です。もう落ち着きました」

 老医「では。お聞かせください」


 魔女「捨てたんです」

 老医「え、何を?」


 魔女「本です。娘が大好きな本です」

 老医「なぜ捨てたんです」


 魔女「娘の受験勉強の邪魔になると思って」

 老医「それで」


 魔女「娘がかんかんに怒って、もう発狂者みたいでしたわ」

 老医「続けて」


 魔女「突然、私の首を強く絞めてこう、こうっ! こんな風に、まるで悪魔にでも憑りつかれたみたいに『殺してやる!』って叫んだんです」

 老医「ほう。で、揉み合いになったと」


 魔女「はい。それはもう恐ろしくて、恐ろしくて……私はそれで頭が真っ白になってしまって。気付いたらこんな悲劇に(魔女、目から大粒の涙を零し、俯く)」

 老医「お母さん、何もお母さんだけが悪いんじゃありません。娘さんも難しいお年でしょうから。今回は少し過激になってしまいましたが実によくあることなんです。ええ、きっとまたやり直せますよ」


 魔女「先生もそう思われますか?」

 老医「ええ、もちろん。記憶の問題は少し慎重に扱わなくてはいけませんが、お母さんが親身になって介抱しあげればきっと」


 魔女「はい。私頑張ります。娘の為にもう一度平和な家庭を築いていきます(魔女は俯き、ヒッソリと口元を吊り上げた)」

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