第一回 世界観について、その1
シラフ「えー、という訳で作中の用語や登場人物等について解説していくって具合なのですが………。
えっと、コレはどういう状況なんですかね?」
いつもとは見慣れない風景、自身の立つ教壇と思われる場所と、目の前には横5列に縦5列の計25の机と席が広がり、見慣れた人達やそうでない人達が一同に介して集まっていたのである。
背後には黒板、多分何処かの学校なのだろうがまだラークにはついて居なかった気が………
ラウ「先程お前が言った通りの事をすればいい。
私は横で補助を担当している、ひとまずお前のやりたいようにやってみろ」
と、教壇の横に置かれた席から何かの資料を読み込み始めるラウ。
というか、俺とコイツだけ他の人達と姿が違う気がするが、まぁとにかく置いておく。
シファ「まぁまぁ、とにかく説明始めようよシラフ!
みんなも待ちくたびれてるからさぁ……」
と、姉さんが既に痺れを切らして駄々を捏ねる。
状況は読み込めない中、ひとまず話を進める事にしよう。
シラフ「えー、それじゃあ記念すべき第一回として始めに世界観について少し解説を………」
俺は黒板に置かれたチョークを取り出し、教科書らしき書物に書かれたソレを手に取りながら内容を書き始める。
●サリア王国について
シラフ「まず始めに、物語の開始地点。
我らが祖国である、サリア王国についての説明から始めるとしよう。
サリア王国は、西側を海に面した小国の一つ。
北西にはアンブロシア、東側にはヴァリス、南はフリクアといった国々に囲まれている。
サリアを含めたこの四国は、いずれも王政国家であって現在(帝歴403年6月時点)に至るまで、長きに渡る繁栄を築き上げてきた歴史ある国である。
この点に関して、何か質問のある者は?」
リン「ちょっとおかしいと思ったんだけど、その長きに渡る繁栄って部分は少しおかしいんじゃない?
最近はあんまり繁栄っていうよりかは、ずっとピリピリしてるじゃん?
ね、シファ姉もそう思うよね?」
シラフ「いや、今は別にいいんだよ、リン。
とにかくだ、長い間国として存在し続けてきた歴史ある国だってことが分かればいいんだ」
リン「ふーん、まぁそれで良いなら良いけど」
シラフ「それじゃ、説明に戻るよ。
この長い歴史のあるサリア王国であるが、その歴史の長さ故に栄光の歴史以外にも、暗黒時代とも言える歴史が存在していた。
しかし、先人達の多大なる努力と活躍によってその暗黒時代を乗り越えて来たわけだが………。
では、その歴史の一例について、何かしら答えられる者はいるかな?」
と、次の説明に入る前に質問を投げかける。
まぁ誰かしら手を挙げてくれるかと思ったのだが、挙げてくれる気配は………、
1人だけ挙げてくれた人いてくれた。
シラフ「それじゃ……えっと、ルーシャ」
ルーシャ「サリア王国自らが解決した問題といえば当時の流行り病である第一次黒炭病の沈静化に取り組んだこととかかな?
我が先祖である、リースハイルが当時大きな社会問題となっていた黒炭病の流行を抑える為に、王都を含めサリア全土の領主達に上下水道設備の設置を促したこと。
要は、この黒炭病の主な原因の一つであった不衛生な環境の改善に向けて、王国内部は愚か周辺国へも大きな影響を与えたこと。
コレとかで満足な答えになるのかな、シラフ?」
シラフ「ええ、とても良い回答です……姫様」
ルーシャ「そうでしょ?
もっと私を褒めてくれていいのよ?」
シラフ「あはは、とにかく話を戻すよ。
えー、先程ルーシャが説明したくれた通りかつてこの国では黒炭病と呼ばれる流行り病が存在していました。
この流行り病の解決に向けて動いたのが、リースハイル・ラグド・サリアという女王。
彼女は若くして両親を失いながらも王位を引き継ぎ、その後のサリアにおいて歴史残る偉業を数多く残してくれた存在です。
先程俺が言った先人達の活躍の一例において彼女がその一人に名を連ねるのは当然のこと。
そして、そんな彼女との縁があるのがこの腕に嵌めている腕輪の存在」
そして俺は、自分の左腕を掲げ嵌めている赤みを帯びた金属の腕輪を皆に見えるように見せる。
シラフ「炎刻の腕輪。
そう、王位に即位して間もない彼女が先の功績を挙げるまで支え続けたとある騎士が身に付けていた代物。
コレは神器と呼ばれる特別な代物であり、彼等がかつてこの世に存在し生きていたことを確かに証明出来る代物だ。
神器については、姉さんからあとで説明して貰った方がいいのかな?」
ルーシャ「確かにそうかもね。
じゃあ次回は私が解説役かな?
ラウ、今回はあまり出番のなかったみたいだし次は楽しみにしててよね?」
ラウ「面倒なことになりそうだな」
シラフ「はいはい、それじゃ今回はここまで。
今回のまとめとしては」
●サリア王国は歴史ある国
●歴史の長さ故に、多くの先人達が様々な困難を乗り越え、今に繋がってる。
●その一人にリースハイルと呼ばれる偉大な女王。
●そんな彼女を支えた騎士が遺した神器の腕輪の現在の所持者はシラフ・ラーニル。
シラフ「それじゃ、次回の解説役は姉さんこと、シファ・ラーニルが行います。
それでは次回、その機会にて」




