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第六話 聖女たちとともに


 その四日間が終わると、聖女二人が帰ってきた。村人は総出で出迎え、自分たちが何をしたのかを自慢するように話した。二人の聖女はにこにこして話を聞いていた。そして皆が話し終えると、ティリアが口を開く。

「皆様がすでにクリスマスを楽しんでくださっているようで何よりです。私たちも中央教会に行ってきましたよ。大聖女様は思った以上に優しく、慈愛に満ちた方でした。聡い方でしたので、我々の言いたいことを早急に察し、色々とアドバイスをくださったのです」

 ティリアがフィリアに視線を向けると、フィリアが頷いて、話を引き取る。

「どのようにすればよりクリスマスらしくなるのかも教えていただきましたよ。それに見てください。旅人さんたちが、私たちが大聖女様とお話している間にクリスマスの製品を買ってくださったのです」

 フィリアが合図をすると、トレルの仲間たちがざっとクリスマスグッズを並べる。村人たちは真剣にそれを見始めた。トレルが仲間たちと話し合って、トレルが一つ一つ解説をしていく。その製品に似たような製品を扱う職人や商人は、それを記憶しようと必死に聞いていた。


「シリカ、今はどこまで進みましたの?」

 フィリアが皆の間をすり抜けてシリカの元にたどり着き、そう尋ねた。シリカは親指を立ててみせる。そして、説明に聞き入る村人たちを見た。

「皆、とても頑張ってくれました。男性たちはもみの木を発掘し、広場に飾りました、我々女性は、一部の者は地図を作り、一部の者はクリスマスの食事、製品などを考えておりました。フィリア様もティリア様もお帰りになられたので、明日からは外に行く意欲のある者たちが偵察に行く予定です」

 報告を聞き終えたフィリアはしばらくの間何かを考えこむようにうつむいていたが、やがて顔を上げてまっすぐにシリカを見た。

「では、偵察にわたくしも同行しましょう。近くの町の辺境には行き帰りで寄らせていただきました。そこで仲良くさせていただいた方がいるので、その肩の近くを拠点にすれば効率よく進められるはずです。我々が聖女であることは隠しきれなかったのですが、その方々には口外しないように言ってあります。わたくしがそこにとどまり、外に出ないようにすればわたくしの存在は広まらないはずです」

 フィリアはすらすらとそう並べ立てた。彼女たちは自分たちのことを公にしたくはないようだった。噂だけはどうしても広まってしまうのだが、彼女たちが村にとどまっているがゆえに他の者たちが探しに来ることは無い。それはともかく、拠点があることは大いに役に立つだろう。その辺境の地にどれだけ人がとどまれるのかはわからないが、それも含めてフィリアが調整をしてくれるのだという。それならば大助かりだ。シリカはそこまで考えて頷く。

「わかりました。では皆にそう伝えてください。ティリア様はどうなさるのでしょう?」

 フィリアはティリアのほうを見る。ティリアは子供たちのお話を頷きながら聞いている。子供たちが笑うと、彼女も笑う。それをフィリアは嬉しそうに眺める。

「ティリアはここに残ると言っていましたよ。私よりフィリアのほうが皆をまとめるのが得意でしょ、とも言っていました」

「わかりました。確かにそうですね」

 シリカが相槌を打つと、ティリアがこちらに気づいて、こちらに視線をよこす。二人がティリアをずっと見ているので、不思議そうに首をかしげた。何のお話をしているの、と言いたげに。二人は顔を見合わせ、くすっと笑った。


聖女たちが無事に帰ってきました! みんな大喜びです。フィリアも再び外に出られそうで嬉しそう! 新しい情報も入ってきたし、準備も大詰めになるのかな……?

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