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日記④ スパッタリング   日記⑤ウェットインウェット


日記④ スパッタリング


神歴一六八〇年 五月十三日

 今のところ世界は平和である。私たちの村は少しだけ貿易の頻度を増やし、懇意のキャラバン隊を増やした。私たちが覚醒したという噂はすでに世界中に広まるまでに至っている。

 実は今日は、シャーロット様の誕生日だった。フィリアと私は遠距離通話で祝い、それにシリカとシノルが便乗し祝いの言葉を述べた。

 そういえば、シリカとシノルはちょっといい感じらしい。シノルはいい男だから狙っていたのに、ちょっと残念だ。

 そして、シャーロット様は自身の誕生日であることに便乗して、私たちのことを全世界に向けて通達した。

 とある村にいる双子の聖女が、大聖女に匹敵するほどに神々に近しい者になったと。これはうそではない。少し誇張が混ざっているだけだ。私たちはシャーロット様にはかなわない。生粋ではないからだ。でも、それにより世界から私たちへの関心は高まった。

 そして同時に、シャーロット様はこうも宣言した。彼女たちは私の初めての友人であり良き相談者。彼女たちの深い詮索をするものは私への反抗とみなす。あまり彼女たちの身辺を侵害するな、と。

これにより私たちの安全が確保されたのだ。シャーロット様はくすっと笑った。

「協力する、と言ったはずよ」

 そしてシノルたちがいい感じになりだしたのは、これもあるらしい。私たちのことが気がかりで、自分たちの内情に目を向けることができていなかったそうなのだ。なんと過保護だろう、とフィリアと二人で笑った。

 あと七か月。この年は、このままいけば、平和な年になるだろう。神様、どうかこの世界を、永遠にお守りください。




日記⑤ ウェットインウェット


神歴一六八〇年 十月十五日

 今日はわたくしたちの来訪記念日。この日には、さたくしたちが訪れてから毎年パーティーが開かれます。いまだ大きな事件は起きていません。平和でゆったりとした生活を送っています。

 事件と言えば、中央教会の辺りで少し不穏な話が持ち上がっているらしいです。シャーロット様を狙う者がいるとか、なんとか。でも、シャーロット様も補佐の聖女も、シャーロット様直属近衛騎士団も乗り気です。彼らは強い。恐らく大丈夫でしょう。

 この村近辺には怪しげな話は持ち上がっていません。ですが、ちょうど七月ごろからでしょうか。驚くかとは思いますが、なんと、ティリアとわたくしに、婚約の話が持ち上がってきています。

 小国の王子様のようで、お二方ともこちらに来てくださるそうです。どうやら王子様のお父様があまり良い方ではないらしく、その二人の王子様は迫害されてしまっているらしいとのこと。何度か彼らの側近が来て話をしています。

 わたくしが思うにそれほど悪い縁談の話ではなさそうです。明後日にはティリアとシノルとシリカとともに、会談を開く予定にはなっております。

 また、よほどひどい方ではなければ、その場で婚約が決まり、動き出すこととなっております。王子様がわたくしたちに目を付けたのは、いわずもがなシャーロット様の仕業です。シャーロット様の宣言が王子様の国まで届いているのでしょう。

「楽しみだね、フィリア」

 ティリアが笑ってそういいます。シリカはティリアの髪をなでながら、

「もう二人も婚約なのですね。今年は厄年というより、進展が激しい年のようです」

 そう笑っていました。シノルはその時シリカを小突きました。二人の薬指に光るのは、指輪です。そう、彼女たちは正式に結婚したのです。いい感じになってからの進展が早いですが、今まで同じ職場で働いてきているので、やはりお互い意識はしていたようです。

 あと二か月。そろそろ、ハロウィンが始まり、ハロウィンが終わったらクリスマスになります。今年のクリスマスは、どのようなクリスマスになるのでしょう。


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