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第十二話 謎解きタイム


 次の日のこと。子供たちが宝箱の中に入っていた紙をテーブルの上に並べる。大人たちもそれに群がった。ここは広場。

 昨日の料理が並べてあったテーブルだ。八つのヒントが書かれた紙と、八つの問題。

シノルとシリカは四つずつ担当し、クイズを解くことにした。シノルはクイズの回答用紙を手元に置き、筆記用具を手に取る。シリカはクイズの紙の、最初の一問を指さした。

「まずは、このクリスマスで祝うこと、という問題にしましょう。この問題のヒントは、この四番目の紙です。大聖女、そう書いてあります。皆、トレルの説明は覚えていますか?」

 シリカの問いかけに、皆が頷く。シノルはクイズの答えの記録用紙に「初代大聖女の誕生日」と書いた。シリカは次の問題に指を滑らせる。

「次は、サンタクロースが担う役割。この問題のヒントは、この五番目の紙。プレゼント、そう書いてあります。皆、昨日のサンタクロースの言葉は覚えていますか?」

 皆が頷く。サンタクロース自身が、プレゼントをどうするかということに言及していた。シノルは「プレゼントを配る」と書いた。シリカはさらに一つ下の問題に指を滑らせる。

「次は、クリスマスツリーが何のためにあるか。この問題のヒントは、三枚目の紙。目印、こう書いてあります。これもトレルが説明していたと思います」

 皆が頷く。トレルはなぜクリスマスツリーのてっぺんに星が飾られるのかについて語っていた。シノルは

「サンタクロースへの目印」と書いた。シリカはとん、と最後の問題文の所をたたいた。

「最後に、クリスマスの色は何色か。これは、トレルも説明していたし……それに、二枚目に聖女様たちの似顔絵があるとおり、聖女様たちの髪と瞳の色だわ」

 皆が頷いた。トレルの説明の時、パッと皆の脳裏に思い描かれた人物は、聖女たちだったのである。シノルは「白、赤、金、緑」と書いた。そして、筆記用具をシリカに手渡した。シノルは、一つの問題を指し示す。

「じゃあ、次は俺が説明します。一つ目は、この質問。大聖女様は今代で何代目か。これは、恐らく一枚目の紙です。その紙に書かれている数字は、十一。これでわかるでしょう」

 皆が頷いた。最近大聖女様は代替わりをしたばかりだ。今は幼い少女がその地位についていると聞いている。ほとんど外とのつながりを絶っているこの村だが、噂程度ならキャラバンから入ってくる。シリカは「十一代目」と書いた。シノルはシリカと同じように指を滑らせていく。

「二つ目は、この質問。教会を守っている天界から降りて来たものの名。このヒントは、七枚目です。背から生えた白い羽根。教会の鐘にも描かれています。見たことはありますか?」

 子どもたちが顔を見合わせたが、だいたい察しているようだ。大人たちは鐘を一度見たことがあるようで、頷いている。シリカが「天使」と書くと、「ああ!」と納得の声があちらこちらから漏れた。シノルはさらに滑らせる。

「三つ目は、この質問。初代大聖女の名前。このヒントは、八枚目。トルシャ。よくわからないものですが、恐らくこれはアナグラム。組み替えると、シャルトとなります」

 大人たちは頷き、子供たちはおおっとどよめく。大人はなんとなく名前っぽく組み替えることができて推察していたのだが、子供たちは訳が分からなかったのだ。シノルが解説してくれたことで理解したのだろう。シリカは何度か頷きながら、「シャルト」と書いた。シノルはとん、と最後の問題を指す。

「最後に、聖女はどのような役割を担っているのか。これのヒントの紙は六枚目。ここには、笑顔の人々と、二人の聖女がいる。ここから導き出せるのは……」

「みんなと仲良くすること!」

 そう答えたのは子供のうちの一人で、良く教会に遊びに来る少女だった。皆の視線が少女に集まる。少女は臆さず、にこにこと話しだす。

「聖女様はみんなのことをよく見ている。私たちが頑張ったことをほめてくれて、私たちが困っていたら助けてくれて、私たちとたーくさんお話して仲良くしてくれる! だから私たちは聖女様が好き。だから、聖女様の仕事はそういうことだよ」

 うんうん、と子供たちは頷いている。シノルは少しだけ口角を上げる。シリカは嬉しそうに微笑みながら、「みんなと仲良くすること」と書いた。そして、シリカはとんとんとその紙を筆記用具でたたいた。

「じゃあ、サンタクロースさんに言いに行こうか。皆が、答えを見つけたよって」


皆がクイズを解いていく中、最後の問題はとても心温まる問題でした。聖女たちは村人からとても好かれているようですね。

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