第85話 おかえりなさい
「おっ!あれだな!」
「そうそう!あの辺で溺れたんだよねぇ。」
「そう?良くわかん無いけど。」
上空から見ても分からないだろうねぇ。
精霊達は慣れてるから地上の景色と
鳥観での風景が一致するけどね。
そう彼らは今、空を飛んでいる。
飛行魔法だね。
重力操作の応用なんだよ。
重力とは何か?
それはね、辻褄合わせの副産物なの。
本来、情報とゆーのは一瞬で伝播するのね。
でもさぁ~
物理世界には空間が存在するでしょう?
つまり物質間には距離が在るのね。
距離に準じて伝播に時間差が発生しないと
辻褄が合わないんだよね。
本当はA座標点とB座標点とで、同時に
情報を処理しているのだけれど、
それは物理空間に於いては矛盾する。
その矛盾を吸収しているのが重力なんだよ。
情報源との距離に応じて処理速度が変わるの。
リソースの割り当てを優先させるのね。
そして処理した回数だけ距離が縮むのよ。
人もそうでしょう?
理解が深まれば心理的な距離が近くなる。
好きでも嫌いでも、どちらにせよね。
情報の量は質量に比例するのね。
巨大な質量は膨大な情報を発信しているの。
処理の回数も、めちゃめちゃ多くなるのよ。
そんで距離もぐんぐん近くなるんだ。
それが重力なの。
だからね。
情報の量を制限してやれば重力の作用も
小さく出来るのね。
逆の操作も出来るよ。
完全に遮断するのがゲートの魔法。
フィルターを掛けて調整するのが重力魔法。
そーゆー事ね。
調整する方が高度なんじゃないかって?
それがそーじゃないのよぉ~
物理世界には誤差があってね。
完全に遮断するってのは、もう神業なの!
ファンタジーじゃなきゃ不可能なの!
そこは突っ込んじゃ駄目なの!
んでぇ~
下からの重力を小さくして~
進行方向の重力を大きくすると~
そ~ら~を♪自由にぃ~♪
と~べる~のさぁ~♪
厳密に言うと落下してるんだけどね。
感覚的にはジェットコースターで
落ちる時みたいな感じかな?
タマキンがヒュ~~~ってなるよ!
女子には分からないだろうな~
「居るかなぁ~?」
「まぁ、とりあえずやってみろよ。」
「うん・・・それが・・・」
「ん?どした?」
「釣り道具忘れた・・・」
***
「もう少しですよ!サーシア!」
『うぉりゃぁ~~~!』
「頑張って!」
『ひでぶっ!げもらっ!あべしっ!』
お産が始まった~!
急に来た~!
『んがぁ~~~!
ふんっ!ふんっ!ふんっ!
あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ
ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ
はぁ~はぁ~はぁ~はぁ~
ごふっ!
どっっっっせぇ~~~い!』
「一人目!アリーゼよ!」
『ふぅ~~~
ふぅ~~~
ふぅ~~~
んばっ!ぐぐぐぐぐぐぐぅ~~~
ぎぃぃぃ~~~!
だぁ~~~~~~~~~~~!』
「二人目!エミールよ!サーシア!
無事に生まれましたよっ!」
『エ、エミール~~~良かった~~~
うぐっ!えぐぅ~~~
うぅぅぅぅ~~~』
「さぁ!後二人ですよっ!」
『よっしゃぁ~~~!
出て来いやぁ~~~~~~!
ぎゃおす!ぎゃめら!ごじりゃぁ~~~!
いいぇ~~~れきんぐっ!
りいぇ~~っどきんぐっ!
きゃめぇ~~~~~んりゃいだぁ~~~!』
「三人目!アーミア!」
『らぁ~~~いでぇ~~~ん!
ろぼっとけいじっ!けぇ~~~い!
じゃんっ!じゃんっ!じゃんっ!じゃんっ!
じゃんぼぉ~~~ぐっ!
みゃぐまたぁ~~~いしぃ~~~!
まぁ~~~~~~
じぃ~~~~~~
んがぁ~~~~~~
ぜぇ~~~~~~~~~~~~っとぉ!』
「四人目ぇ~~~!サラーラ~~~!
全員無事ですよぉ~!サーシア~~~!」
『はぁ~~~
はぁ~~~
はぁ~~~
やった・・・やりましたわよ・・・
はぁ~~~はぁ~~~はぁ~~~
みんなを見せて頂戴な・・・
はぁ~~~はぁ~~~はぁ~~~』
「ほら、みんな元気ですよ。」
『あぁ・・・なんて可愛らしい・・・
はぁ~~~はぁ~~~はぁ~~~
アリーゼ、エミール、アーミア、サラーラ
みんな・・・みんな・・・
おかえりなさい・・・』
「ただいまぁ~!獲れたよぉ~!あれ?」
「生まれてんじゃん!」
「もたもたしてるからだよぉ~」
『生臭いですわねっ!捨てて来なさいっ!』
「そんなもの持って来ないで下さいっ!」
「えぇ~~~~~~~~~~~~!」
「そんなぁ~~~~~~~~~~!」
「大変だったのにぃ~~~~~~!」
お疲れさま~




