*第8話 インスタン島
川が在ると言う事は、それなりに大きい島なのだろう。
本当に人は居ないのか?
「ガンモちゃ~ん、それ何所から持ってくるの~?」
何気なしにハニーが聞いた。
そう言えば?とイリュパーも今更ながら疑問に思った。
ガンモちゃんが運んでくる食料は
こんがりと良い感じに焼けていたり、
丁寧に皮が剥いてあったりと、
どう考えても人の手が加わっているとしか思えない。
「コケッ!コケッ!コケッコー!」
「それお供え物じゃないのぉ~?」
「え?人が居るんですか?無人島って言ってたじゃないですか!」
言った様な・・・言って無い様な・・・
聞いた様な・・・聞いて無い様な・・・
なにせ極限状態だったから、細かい事には気が回らなかった。
人が居るなら船を売って貰えるかも知れない!
この世界にはまだ通貨は無いと言ったが、貨幣は存在する。
遺跡から発掘される古銭や宝石類は貨幣として通用する。
但し、交換レートや価値基準は各地域で異なる。
通貨と呼べるレベルでは無い。
古銭は重たいのでイリュパーは宝石を持って来ている。
一番に使い勝手が良いルビーだ。
小さな粒でも人気が高い!
「とにかく行ってみましょうよ!」
「うん、そうだね~案内よろしくね~ガンモちゃん。」
「コケッ!」
***
いきなり挫折した・・・
道なんかねぇ~よっ!
密林だよ!密林!
方向も分かんないよぉ~
「も、もう進めません~」
傾斜もキツイし、枝が密集しているから
ちょっと進むだけでヘトヘトになる。
「やっぱり無理かぁ~ハリマオちゃぁ~ん!お願いね~」
「ガオォ~~~!」
十二支精霊の寅。
密林の帝王ハリマオちゃぁ~ん!
「うわぁ~~~!何ですか~?」
「トラだよ~知らない?でっかい猫~」
「こ!これが猫?これが?」
「グルルルルルル~」
トラは元々が大型の猫だけれど、ハリマオちゃんは桁違いに大きい。
牛よりも一回りデカい!
ハリマオちゃんの背中にしがみ付いて再出発だ!
鋭い爪で急斜面も平気!
邪魔な木や枝はボキボキとへし折る!
いやぁ~進む進む!
あっと言う間に頂上まで来た。
「コケコッコー!」
「おぉ~湖があるね~」
その湖から滝が落ちているらしい。
滝つぼの裏側に洞窟があって、その奥に祭壇があると言う。
よく見つけたなぁ~そんなとこ。
***
人が居る!
ちょうどお供え物を運んでいる所だ!
こんがり肉と山盛りフルーツだぁ!
美味そう~~~!
ぐうぅぅぅ~~~
お腹が鳴った・・・
「ムラタヒデオッ!
ムホウマツノイッショウ!」
見つかった!
言葉が違うぞ!
何を言ってるのか?さっぱり分からない。
「サイジョウヒデキ!ギャランドゥ!」
「出て来いだってさ~」
「でしょうねぇ。」
なんとな~く、そ~だろ~な~と思った~
「どうも~怪しい者ではありませ~ん。」
出来るだけ驚かさないようにと、
先ずはイリュパーが前に出る。
「ジョウミチル!イルカニノッタショウネン!」
「イトウサキコ、ヒマワリムスメ。
アイザキシンヤ、
キニナルジュウナナサイ。」
「あのぉ~船が欲しいんですけど~大きいやつ持ってませんか~?」
「ヒトフシタロウ!
ロウキョクコモリウタ!」
「あっ!ちゃんと支払いしますから!ルビーで払います!」
「ズートルビ!ヤマダタカオ!」
そりゃ~そうなるよぉ~
言葉が通じないんだから~
なんとかしなさいよ!ハニー!
「ミナミハルオ!
セカイノ!クニカラ!コンニチハ!」
最初からそうすれば良いのに~
「グワオォォォ~~~!」
「コケッ!コケッコ!コケコッコ~~~!」
「ゴ~!ヒロミ~~~!
オトコノコ~!オンナノコ~!」
なんか・・・収拾が・・・
つかなくなって来た・・・
***
精霊パワーで力づくに制圧して集落まで案内をさせた。
「ミソラヒバリ、オマツリマンボ。」
「ツキテイカチョウ、ナゲキノボイン。」
あるかな~?船・・・