第74話 夢を見た
ずっと
じっと
見つめていると
行けるんじゃないかと
思ってしまう
だって
まって
って
言ったのに
あなたは
行って
しまったから
そこに
いるの
でしょう?
ひとり
きりで
今も
うでの
なかで
寝息を立てる
幻を
抱いている
***
「サーシア!サーシア!サーシア!」
『う~~~ん、あ~~~んにゃ?』
「随分とうなされてましたよ?」
『あら・・・そう?』
「えぇ、ちょっと怖かったですよ。」
『何か言ってまして?』
「えぇ、良く聞き取れませんでしたけどね。」
『覚えていませんわね~』
「その方が良いですね。
とても悲しそうでしたから。」
『この私が?何の夢かしらね?』
「わざわざ思い出す事も無いですよ。
もう起きますか?少し早いですけど。」
『そうね、目が覚めてしまいましたわ。
イワンは・・・ぐっすりですわね。』
「起こしますか?」
『駄目よぉ、寝かせてあげて頂戴な。』
「そうですか。」
『今日はラジオ体操第二にしませんこと?』
「えぇ、良いですよ。」
『それにしても何の夢だったのかしらねぇ?』
「気になりますか?」
『それ程でもありませんわ。』
「ふふっ、さぁ!では始めますよ!」
『えぇ。』
(ごめんなさいサーシア、本当は聞こえたの)




