表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
46/147

第46話 だって人間だもの

聖女一行の随行者は四人。

経験豊富なリーダー的役割のバンドーと

その妻アベラ。

アベラは産婆さんば(今で言う所の助産師)だ。


まだ先の話しだけどサーシアが出産する時に

備えてダモンのスタッフを連れて行くのね。

他所の者には任せられないよ。


トールも居るよん!

若すぎるって反対意見も出たけどね。

まだ13歳だからねぇ。

思春期まっ盛りだし~


「一緒に行くってユーリと約束したんだ!」

「そうなの?ユーリ。」

「あ~したかも?」


あれ約束した事になるのかなぁ?

名乗りを上げろとは言ったけど、

一緒に来いとは言ってなかったよ?

ルルナも空覚うろおぼえだよ~


『約束したのなら連れて行きなさいな。』

「サーシアがそう言うなら、そうします。」

ダモンの女に二言は無いのだっ!


そしてハニーの忠実なしもべとなったリリカ。

すっかりM体質になったよ!


八本の細い革ひもが束になった調教用のムチ

快楽鞭秘かいらくべんぴ

打つと同時に大量のセロトニンを脳内に

分泌ぶんぴつさせるんだ。


そして言葉攻めで徹底的に人格を破壊する。

記憶領域の情報にアクセスして、

秘密を当の本人自身に暴露するんだ。

内容は解らないよ、本人にしか。


再生スイッチを押す感じだね。

脳内で隠していた筈の記憶が次々と蘇る。

表情が歪んで行くから、それに合わせて

言葉を叩きつけるんだ。


「なんて下らないんだ!お前なんかに

存在する価値は無い!」

「ち、違う!私は!私は!」


まだまだ~


「誰もお前を必要としていない!

誰もお前を愛してなどいない!

全部嘘だ!総て錯覚だ!みんな幻だ!」

「いや~!やめてぇ~!」


もう一押し!


「死んでも何も残らない!

お前の人生など無駄だ!

始めからお前の命は無意味なのだ!」

「あぁ~あぁ~あぁ~・・・」


これは効くよぉ~

自尊心が砕け散り、抜け殻になった心に囁く。


「私がお前を助けてやろう。

なんの価値も無いお前に道を教えてやろう。

お前は今、生まれ変わったのだ。

さぁ、新しい一歩を踏み出せ。

私と共に来るが良い。」


この時のハニーはキラキラと発光していて

とっても神々しいんだ。

子守歌のように優しく囁くんだ。

視覚と聴覚にガッツリ食い込む。


肉体的苦痛と精神的苦悩。

でもセロトニンがドバドバ出てるから

快楽を感じている。

分裂状態に陥った脳は、ハニーにすがる事で

統一性を保とうとするんだ。


ハニーの命令に忠実である事を中心軸にして

人格が再構築されるんだよ。

これを解除するのは人格を破壊するのと同じ。


完璧な洗脳!

キョーレツゥ~~~!


あの洞窟でルルナは言った。

その命でも償えない罪を犯した・・・

と・・・


だから殺さない。

殺してあげない。


ルルナ怖ぁ~~~い


***


ジンムーラ大陸の丁度真ん中、旧キーレント。

広大な砂漠が延々と続く。

この旅に於ける最初の難関なんかんだ。


イリュパーはハリマオちゃんに乗って

強行突破したんだ。

今回はそーゆーわけにも行かないなぁ~


ガンモちゃんの情報では、

数ヶ所のオアシスが在るのだけれど、

互いに距離が離れているし、

方角もバラバラだそうだ。


台車で砂丘を越えるなんて出来ないから

最短距離を行くのは不可能だね。

岩場の荒れ地を縫う様に南下して、

デンデス山脈を越えてから西へ進むルート

しか無いね。


「今日はこの辺で野営にしましょう。」


バンドーが早めの休息を提案する。

砂漠地帯に入ってから五日目になるからね。

疲れが溜まって来る頃だ。


「そうですね、お願いします。」

ルルナも同意した。


幸いな事に、水と食料には苦労しない。

精霊達が調達してくれるよ!

さすがに素材のままだから調理は必要だけど。


「ユーリ!手伝うよ!」

テントの設営が終わったトールが駆けて来る。

「ではそのトカゲを解体して下さい。」

「おぅ!任せとけ!」

張り切ってるね!トール!


ガシャン!


「ユーリ?どうした?」

「いぇ・・・ちょっと・・・」

顔色が悪いよ?ルルナ。


あっ!危ない!(ヨロヨロ・・・)

ドサッ!

「ユーリ!」


大変だっ!ルルナが倒れたっ!




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ