第38話 ハーレムか?
「レイサン家の子孫なんですから、当然
私が担当するのが筋でしょう?」
「今日まで面倒を見て来たのは私だからぁ、
私と契約するのが一番だよぉ。」
「それを言うならアタイだって随分と
面倒見て来たぞっ!」
ミサとルルベロとモモ。
誰がイワンの契約精霊になるかで
モメているようだね。
モテモテだね~イワン~
君を取り合って三柱の精霊がバトルだ~
サーシアからも愛されてるし~
超豪華なハーレム展開じゃん!
死ねば良いのに!死ね!
マリョータから落鹿して死ね!
イケメンがモテるのも腹が立つけどな!
キモメンがモテるのには殺意が湧くんだよ!
ゴメンね!こじらせ闇属性でっ!
あぁそうだ!
マリョータと言えばね。
ほら、北の大陸に渡る前に放してやった
イクアナが居たでしょう?
あの子さぁ、村に戻ってたんだよ。
以前イワンが住んでた小屋の前でさ、
ずっと待ってたんだって!
まるで名犬ラッシーとハチ公を足して
ソーダで割ったみたいな話じゃないか!
泣けるねぇ~
名前はマリョーシカだったよ~
鹿がマリョータで、鹿じゃ無い方が
マリョーシカ。
紛らわしい~
代わり番こに乗ってやらないと焼きもちを
こんがりと焼くんだってさぁ~
一体どうなってんだ?
何でそんなにモテるんだ?
教えてくれよ・・・マジで!
誰にでも一生に一度、モテ期が来るって
ゆーじゃなぁ~い
一度も来てませんからぁ~~~!
残念ぇ~~~ん!
完 ご愛読ありがとうございました。
***
2回目~~~
え?
酔ってませんよ~
完全にシラフですよ~
さぁ!話を戻しましょう!
そろそろモスピへの旅に備えて計画を
立てないとねって段階に来たんだ。
明確な決まりは無いけど、12歳前後で
成人と見做されるからね。
実は地球でも百年ほど前までは「子供」
と言う概念は無かったんだよ。
意思疎通が出来る様になる7歳くらいから
大人と同じように働いたんだ。
勿論、体力も無いし経験も乏しいから
「未熟な労働者」って扱い。
19世紀くらいになって、ようやく
「こいつら子供じゃね?」ってなったんだ。
それが一般に根付いたのは20世紀になって
からなんだよねぇ~。
びっくりでしょう?
「子供」って、ごく最近の発明なんだよ。
ちなみに英語のchildってさ、妊婦の
お腹の膨らみを指す言葉だったんだよね。
「子供」って意味じゃ無かったんだよ。
だからね、この世界で12歳はもう立派な
大人ってわけだ。
イリュパーが旅に出たのも12歳の時だった
でしょう?
あと2年弱。
あっと言う間だよ。
「イワン!お前はどうなんだ?誰を選ぶのか
この際、はっきりさせろよ!」
「そうだよぉ本命は私だって教えてあげて!」
「レイサン家に部外者は口を出さないで!」
さぁ!どうする?イワン!
「え?何の話?」
イワンの馬鹿ぁ~~~
話し聞いて無かったのかよ~
鼻くそほじるのやめろ!
それとも理解が出来ないのかな?
馬鹿だから。
「サーシア!貴方はどう考えてるの?」
「そうよぉ私が良いって教えてあげてよぉ」
「もうお前が決めろよな!」
『みんなで契約すれば良いじゃないの。』
「それが出来ればモメねぇ~よ!
多重契約が出来るのは聖女だけじゃん!」
「ちんちん切る?それで通らない?」
「おっぱいも要るんじゃないのぉ?」
『物騒な事を言わないでちょうだい!
切られたらたまったものでは無いわよ!
どうやって子作りするのよ!
アリーゼとアーミアとサラーラを産んで
あげないと駄目ですのよ?』
「そうだよ~せめてアリーゼが生まれてから
にしてよ~」
「ちょっと!アーミアもちゃんと産んで!」
「サラーラも!」
ハニーとミコと魔子も騒ぎ出した~
収拾が着かないよ~
なんとかしてルルナ~
「いい加減にしなさい、みっともない。
取り敢えずサーシアと契約しなさい。」
「サーシアと?」
「えぇ、それからサーシアとイワンで
精霊賃貸契約を結んで、三匹とも貸し出せば
良いじゃないですか。」
「あぁ~!その手があったか!」
さすがだね!ルルナ!
やっぱり頼りになるよ~君は。
ちなみに人が精霊を数える時は「柱」って
言うんだけどね、
精霊同士では「匹」って言うんだ。
特に理由は無いんだけどね。
なんとなくそーゆー慣習。
って事はあれか?
あれをやるのか?
知る人ぞ知る、必殺!小指の思い出!
何をするのかは、その時までのお楽しみ~




