表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
37/147

第37話 面影

あぁ・・・カルアン・・・

また逢えましたわね。


えぇ、分かっていますわよ、

別人だと言う事くらい。

でもその顔はカルアンですわ。


細い目、小さな鼻、薄っぺらい唇。

幸運に見放された様な貧相な顔。


安心して下さいましな。

私が幸せにして差し上げますわ!


あぁ・・・カルアン・・・

私のカルアン・・・


***


『じゃぁ後はよろしくね、ルルナ』

「イワンの所ですか?」

『えぇ、今日は西門の周りの草刈りを

するのですってよ!

集落の出入り口を整備しますの!

とっても重要なお仕事ですわ!

私もお手伝いしませんとね!』


要するに雑用係なんだけどね。

雨漏りを直したり、荷物を運んだり。

何でも屋さんだね。


でも恋するサーシアの目には在りし日の

凛々しい姿として映っている。


凛々しかったかなぁ?カルアン・・・

ロリコンの変態ってイメージしか

無いけどな。


「家の用事もしないと、またお母様に

叱られますよ?」


『そんなの平気ですわ。いつもの様に

ルルナがかばってくれたら良いのよ。

あんまりしつこい様でしたら、

また泣きまねをすれば済みますわよ。』


とんでもねぇ~な!


サーシアが言葉を話せない事に対して

イリュパーは負い目を感じてるんだ。

父親がダモンの男じゃ無いのが原因では

ないかと。


だから声も出さずに泣くサーシアを見ると、

何も言えなくなってしまうんだよ。

サーシアはそれを分かっているんだ。


クソみたいな猿芝居を平気でするんだよ、

サーシアは。

そーゆーやつなんだ。


『じゃぁ行って来ますわね!』

「晩御飯には間に合う様に帰って来て

下さいね。」

『分かっていますわよ。エドちゃ~ん!』


ヒヒィ~~~ン!(はぁ~~~い!)


十二支精霊のうま、エドちゃん。

サーシアの愛馬だ。

大きさはポニーくらいの可愛いやつ。


でもとっても速いよぉ。

飛ぶように駆けるよぉ。

実際、浮いてるし。

揺れないし。

お尻に優しいリニア式。


あっとゆーまに西門に着いた。


『イワン~!』

「やぁ、サーシア。」

『さっさと終わらせて、ピクニックに

行きましょう!』

「手伝ってくれるのかい?」

『えぇ!草刈りはラムちゃんが得意なの!』


お前がするんちゃうんかぁ~い!


会話が成立している様に見えるけど、

イワンにはサーシアの言葉は聞こえない。

パクパク動く口を見て、何となく

合わせているだけだ。


それが不思議と噛み合ってるんだな~

相性バツグン!

さすがだねぇ~


十二支精霊のひつじのラムちゃん。

それとうしのシモフリちゃんも呼んで

草刈り、と言うよりも食べてるよねそれ。

すんげ~ハイペースで食べてるよね。


あっとゆーまに終わった~


「いつもありがとう。サーシアが居ると

仕事が早く終わるから助かるよ。」

『当然ですわ!』


お前はエドちゃんの上でふんぞり返ってる

だけじゃねぇ~か!

仕事したぜっ!みたいな顔するなよな!


『さぁ!ミルベの丘でお昼にしましょう!』

「お弁当を作ってくれたのかい?」

『えぇ!』


ルルナがな!

ほんとに出来た子だよ、ルルナは。

「ちょっと待って、サーシア。」

って言って、急いで作ったんだよ。


それなのに感謝もしないで、

『早くしなさいよ。』

とか罰当たりな事を言ってたよな!


まったく、ルルナのパンツを煎じて

飲ませたいよ。


そうそう!

パンツと言えば、ハニーが例のお告げで

青きパンツを~とか言ったもんだから

サーシアは、おしめの時からずっと青色の

下着をあてがわれているんだ。


すっかり青きパンツの聖女伝説が広まって

いまさら撤回は出来ないからね~


サーシアも渋々受け入れている。

本当は白派なんだけど、色でパンツを

差別するのは主義に反するからね。

『すべてのパンツに愛を!』


朝早く起きて心を込めて手洗いするんだ。

そして日当たりの良い所に干す。

きまって物干しさおの右端。

こだわりの定位置!

それだけは面倒くさがらずに自分でする。

『パンツさん!いつもありがとう!』

感謝の言葉と共に。


ルルナに感謝せぇ~よ!



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ