*第29話 太陽がくれた季節
君は何をいま見つめているの?
エロい下心に蒸れた瞳で。
「ちょっと!どこ見てんの!」
「い、いや・・・」
「ハニー様!そのパンツ見える服は
いい加減ヤメテくれませんかねぇ!」
「えぇ~一番のお気に入りなんだけど~」
ヒラヒラのミニスカートがキュートなアイドルハニー形態。
今回はもっぱらこの姿だ。
前の時は貴族社会での活動だったから
ロングスカートのレディーハニーだったね。
「カイザも居るんですから!その辺は考えて下さいよねぇ!」
「わかったよ~もう~うるさいな~」
仕方が無いか~とレディーハニーに変身~
例によって素っ裸でクルクル回転する。
「だから!何でいま変身するんですかっ!
あんたも目を瞑りなさいよっ!」
「あ!す、すまない・・・」
「もう遅いわよ!がっつり見たじゃん!」
「がっつり見たわけじゃ・・・」
「見たんでしょうにっ!」
うわ~すんごい焼きもち~
そんなんだったっけか?イリュパー?
旅を再開してから暫くは、と~っても名古屋の童貞だったんだよ。
あ~間違えた~
和やかな道程だったんだよぉ~
まさかカイザは童貞?
そんなわけ無いかぁ~
多分20歳は越えてるだろうし、結構なイケメンだ死ね。
あ~しまった~また誤字だ~
心の声が漏れてしまった~
イリュパーもウキウキで声が枯れるくらいおしゃべりしてたんだけどね。
チラチラ見えるわけよ。
ハニーのパンツが。
ついつい視線が行っちゃうのよね~
そ~ゆ~のに敏感でしょう?女子は。
だんだんイライラして来て、とうとう爆発しちゃったんだよね。
私と話してるのに他の人のパンツ見るな!って感じ?
それは無理だよぉイリュパ~
100メートル先のパンツでも見るよぉ~
条件反射だも~ん。
パブロフの目?
なんかそんなやつ。
すっかりご機嫌ななめになってしまった。
いや~気まずい~
無言のまま夕方が近くなり、野営の準備。
カイザが手際よくテントを張る。
もちろん二つだよ。
無言で食べる夕食。
味気ないよねぇ。
焚火を見つめながら、ふと目が合った。
「その・・・すまなかった・・・」
「あ~私もちょっと大人げなかったよね。」
「もう見ないから。」
「・・・うん。」
なんだぁ~?
お前ら付き合ってんのかぁ~?
彼氏彼女気取りかぁ~?
あぁ~?
「あ、あのさ・・・」
「何だい?」
「その・・・美味しいね!肉!」
「あ、あぁ・・・」
いつもの干し肉だよ!
昨日も一昨日も食ったじゃねぇ~か!
貴族かっ!
青春貴族かっ!
夕日丘の代表取締役専務かっ!
社長はどうしたっ!
くそ~なんか腹が立ってきたなぁ~
「あ~私ちょっと汗かいて気持ち悪いから体拭いてくるよ。」
「そ、そうか。」
「覗いちゃ駄目だからね!」
「覗かないよ!」
「本当に?」
「うん。」
「駄目だからね!」
「わかってるよ。」
テントの中で裸になって濡れた布でゆっくりと体を拭う。
チラチラと外の様子を伺う。
(来ないな・・・
本当に来ないのかな・・・
なんで来ないのかな・・・
ふつう来るよね?
パンツどころじゃないよ?
今なら覗き放題だよ?)
残念ながらカイザにガチョウ倶楽部のノリは無かった・・・
次の日、朝から不機嫌なイリュパーに戸惑うばかりのカイザであった。
「あの、ハニー様。」
「なぁに?」
「イリュパーは何を怒ってるんですかね?」
「知らなぁ~い。」
頑張れ!カイザ!




