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混乱の救世主

「――マサルゥッ!! この仕事やっとけって言ったべさ!」

 

 はいはい、そんなこと言ってませんよね。分かってますよ。


「そっちじゃなくて、こっちやれべさ!」


 言ってること違うぞ、この野郎ゥ!

 記憶力の問題なのか、わざと言ってやがんのか!?


「いやー、それ程でもあるべさ!ははは」


 その仕事やったの俺ェッ!? ふざけんな! 口からソーダぶち込むぞ!


「そんな感じに」

 

 小さなストレスは溜まっていき、たまに大きなストレスも加わり。

 大きな敵に負けたわけでも、世界の危機に立ち向かったわけでもないけれど。


「俺の心は折れてしまった」


【こんな時】ですらそうなんだよなぁ。


●■▲


「――あっ、目が覚めた!」

 

 とても優しい、温かさを右手に感じて目を開ける俺。本心からこちらを気遣う気持ちが、滅茶苦茶に感じられる。

 思わず涙を流しそうになりながら、右手を握る人物を見遣った。


(――綺麗だ)


 水色のワンピースを着た、十代後半と思われる女性。

 見るからに柔らかそうな、橙色の長髪。こちらを見る青色の瞳には、人の良さが滲んでいる。

 何を言いたいかと言うとタイプだッ!!

 どうなってるんだろう。青春なんていつか分からない人生だったのに!

 

(てか、俺はどうなったんだよ)


 記憶の限りだと、海を漂った果てに砂浜に流れ着き……二足歩行の鮫に出会ったような。

 その後、なにがあってベッドの上に?

 薬品らしき匂いが漂っているが、ここは。


(病院、か?)


 他にもベッドが並んでいて、病室っぽいな。どうにも。

 つまり運ばれてきた訳か。誰にか知らんが。

 状況からすると、あの麗しい声の持ち主・つまり目の前の彼女ということになるっ。マジかよっ!こんな奇跡がっ!?


「いやぁ、目が覚めて良かったー」


 ……なんだよ、誰だよ?俺と彼女だけの空間に割り込んでくる声は。

 どこから聞こえたかと言うと、左手がちょっとぬるっとしてるような気がするからそっちを向いてみると。


(――鮫だ)


 必死に意識から除こうとしていたのに、とうとう入れてしまった。恐ろしき面を持つ鮫が、俺の左手を握っているっ。だと!?しかもTシャツ姿で!

 考えられる可能性は。

 ①コスプレ

 ②幻覚

 ③新種の生物兵器

 1だと思いたい。そうであってくれ現実よ。


「オラはサメハダ族のサメだ。よろしくなぁ」


「なるほど。そういう設定なんですね。凝ってるな」


「?」


 サメハダ族ね。そんな単語が出てくるアニメとかあったかな。

 一応、放送してるアニメは全部録画して、その後慎重に選別してはいるが。サメ男・サメ男聞いたことなし。

 ていうか、凄い凝ってるコスプレ衣装だな! 質感とか、色合いとか、絶妙な感じだ。名のあるコスプレイヤーなのかもしれない。


「あっ!わ、私はっ。モフモフ族のサーシャって言います。――救世主様!」


「サーシャ……」


 恥ずかしそうに手を離した彼女の名。

 良い名前だ。可愛らしすぎる彼女に相応しい……んっ?モフモフ族?救世主様??良く見ると、尻尾的なのが見えるような。


「救世主様って、なに」


「なにって! 決まってるじゃないですか! あなたの事ですよ! もー! 謙遜しちゃって!」


「俺?」


「そうです! あなたは世界を救う、伝説の人物なんです!」


 鼻息を荒くしながら、興奮気味に語る彼女。

 なんだ。俺まで設定に巻き込まれているのかよ。困ったな。


(ぶっちゃけ自分で妄想すんのは苦手なんだが)


 こうなったらやるしかないか。空気が読める男的に。日々の娯楽で培われた想像力を発揮してやる!まずは小手調べ!


「――俺は正義の戦士・クライス。この世界を救う為に旅をしているものだ。海の怪物との死闘の末、海を漂っていたところを助けてもらい本当に感謝する」


「死闘っ!? もしかして【大帝王イカ】ですかっ」


「あ、ああっ。そうそう!」


「すごい!あのモンスターはA級モンスターで、【戦士】の属性でも中々倒せないのにっ。やっぱり救世主様は桁違い!」


「はは! 当然さ!(A級? 属性? 設定はちゃんと説明してくれよ! 合わせらんないじゃん!)


 なんだか知らんが、サーシャちゃんに尊敬のまなざしで見られるのは悪くない。もっと見てくれ! こんな気持ち初めてだ!


「すごいなぁ。オラ尊敬しちまうよ」


「ひっ!」


 ちょっと怖いよサメ男さん。……ちゃんと見れば優しい瞳だっ! でも怖い! 牙が鋭いせいかっ。

 頼むから歯を光らせないで、反射しないで。


「……とにかく助けてくれてありがとう。ここは何処なんだ?」


「ここは、■スローラ村■の診療所です。救世主様!」


「診療所」

 

 言われて自分の姿を見ると、パジャマ風の衣服に変わっている。元はスーツ――待て、違うな。海パンだ。

 改めると何やってんだ俺。


(起きるか。うん)


 身を起こし、ベッド下のスリッパに足を入れる。少し体はだるいが問題なさそうだ。

 どうやら聞いたこともない村に着いてしまったようで、家に帰るのも難しそうなんで憂鬱。服どうしようか。

 しっかりと立ち、今後を憂いる。

 ……サメ男さんでかいな。二メートルはあるんじゃ。


「行くんですか! 救世主様!」


「ああ。世話になりました、二人共。……あと金がない」


「寂しいですが仕方ありません……。それと入院費は無料です! 安心です!!」


「無料?」


 そんな所もあるのか。しかし助かった。俺の装備は海パンのみで、財布も何も持っていないのだ。

 この状態では不安しかないが、命があるだけありがたい。

 そう思って前向きに行くしかないな。


「色々と聞きたいことがあるんだが」


「はい! なんでもどうぞー! 全身全霊でお相手します!」


 やたらと気合の入っているサーシャちゃん。

 好きな異性のタイプは。じゃなくて。


「真面目に答えて欲しいんだけど、日本の何県なんですかここ」


「? スローラ村ですよ。ホンワカ島の」


「いや設定じゃなくて」


 まいったな。これがプロ魂というやつなのか。そろそろ止めてくれよ、なりきりは。

 俺は一刻も早く状況を把握したいんだ。サーシャちゃん。


「サーシャちゃん俺は」


「あっ! この地のことを知りたいんでしたら、私が案内しますよっ!」


「えっ?」


「きゅ、救世主様の力になれるなんてっ、光栄です! よーし! がんばります!」


 サーシャちゃんの綺麗な手が、俺の手を掴んで引っ張る。

 割と強引だなこの娘っ。いや、何かやけくそ気味にも見えるが。さっきから冷や汗やばくないか、サーシャちゃん。


(しかも力が割と強い。背、170センチぐらいなのにっ)


 180程度の俺の事を容赦なく外に連れて行こうとする。ちょっと待ってまだパジャマっ。

 興奮気味なのか、掴まれた部分が痛いぜっ。

 

(だが、温かい――)


 奇妙な気分を味わいながら、俺は流されるままに病室の外へ連れ出されてしまった。


「行ってらっしゃい、クライスさん。楽しんでいってぇなぁ」


 そんなノンビリとした声に、背を押されて。


●■▲


■夏の日差しの中、村を歩く■

■しかも隣には、好みの美少女……っ■

■歩くことの面倒くささも、それによって少しはマシだ■


「このスローラ村は全部で四つの区があるんですよ!ふふふ!」

 

 うれしそうに説明を開始するサーシちゃん。

 俺は彼女の後をついていきながら、その情報を頭の中で整理開始。

 ぶっちゃけそんなことより、サーシャちゃんの姿を見ている方が大事だな。いやされる。


(現在地はクロネコ区というらしく、家も人も見当たらない殺風景な場所をトコトコ)


 周囲には木々や茂みがあるぐらいで、特に注目すべきものもない。

 そう、馬のような外見(いや、完璧に二足歩行の馬だ)で黄色いジャージを着て、時速50キロはあるんじゃないかってレベルで走り抜ける存在なんて、大したこともないでもない。


「ヒヒヒン!!ヒヒヒーンッ!!」


「あ、ウマ太郎さん」


「ウマ」


「はい! とても活力的な人で、いつもランニングを欠かさないんです!」


 びゅんびゅん走るウマ太郎というわけか。

 異世界だし、それぐらいはあるだろう。納得。うんうん。やっぱり色々な種族がいた方が楽しいしな。

 友好的な種族ばかりではないんだろうが、出来る限り好意的に接したい。


「ここ、クロネコ区は村の南東に位置しているんですが」


「ああ」


「なんと! 莫大な埋蔵金が! 眠っているという噂があるんです! よ!」


 じゃじゃーんという効果音が聞こえてきそうなサーシャの挙動に、マサル君はどういう反応をすれば良いのか分からなくなったのであった。

 うーむ、まあ金には興味あるが。埋蔵金ね……。


「どこに?」


「……ウぅ」


「あ」


「す、すいましぇん……。そこまでは調査不足で……。本当に面目ないです……うぅう」


「ごめん」


 顔を伏せてしまうサーシャちゃん。別に責める気はなかったのだが、俺の聞き方が少し悪かったかもしれない。

 いかんな藪の蛇。

 聞いてはならないことであったか。マサル君反省。


「ま、まだまだこの村には素敵なところがありますっ。なので見捨てないでくださいっ」


「お、おう」


 涙目でこっちを見ながらサーシャちゃんはいう。

 プルプルと震えているのが子犬みたいで、めちゃくちゃかわいらしく、不覚ながらも尊さを感じてしまった。

 彼女のシッポがすごい勢いでげんなりしている。かわいい。

 

●■▲


■場所を移して■

■村の南・シロネコ区■


「良い眺めでしょう! クライス様!」


「あー、うん。そうだね」

 

 見晴らしの良い崖の上から、いくつかの住宅を伺うことが出来る。

 中には建築途中の家もあって、せっせと働く動物大工たち(と少数の普通の人間)の姿が見えた。

 

「この村の新しい住民ですよ! どんな人なのか楽しみです!」


「へー」


 建物の大きさから言って、かなりの金持ちではなかろうかと思うが、まあ俺にはあんまり関係ないか。

 この異世界から帰還する方法を考えないとな。


「中央区の方にも図書館が出来る予定ですし、わくわくですね!!」


「ほー」


 図書館……惜しいな、もっと早くあれば有効活用できそうだったのになー。この世界のことを調べるのに……。

 ま、贅沢言っても仕方なし。

 自分の足で地道にこの世界を知って……は、面倒くさいな。

ネット環境あるんだろうか。この異世界。よくよく考えると、一番最初に確認すべきことかもしれない。

 

「んん?」


 なんだ? 遠くの林の中に、妙に薄汚れた衣装の女性(?)が……。


「!!」


 消えたっ。いきなり姿が消えた。

 しかも、消える直前にコチラを見てにやりと笑ったような。……背筋がなんだか寒い。


「? どうしました?」


「さ、さっき」


■先ほど見たことを説明する俺■


「あー、見てしまいましたかっ」


「なんなの。別にこわいとかじゃないけど、なんなの」


「実は、このシロネコ区には幽霊が出るという噂がッ。幽霊の家がどこかに建っているという噂も!」


 ぶるぶる震えながらサーシャちゃんは言う。

 彼女の震えようは凄まじく、なんか地震でも起きてんの?という感じのありさまである。

 そんなに震えたら俺まで怖くなるよ、怖くないのに。

 

「ううう……ぶるぶるぶるっ。こわくなってきましたああぁぁ。ごめんなさいぃいい」


「(がたがたがた)」


■数分の間、崖の上で震える二人■


「中央区にも出るという噂がッ!」


「まじかっ」


■村の北・東・中央に広がる、最大の区である中央区■

■行きたくなくなった■


「さてさて、まだまだ行きますよ! この村の真骨頂はこれからです!! むん!」


「ほいよー」


「あ、あのぅ。すこし、飽きてませんか……?」


「いや別に」


「なんかテンションが低いような……」


「いつも通り」


 正直、いろいろあって疲れているのは否めない。

 もともとやる気なんてある方ではなく、休日に散歩するなんて皆無で、ヒッキー生活さいこーの人間だしな。

 こんなに歩くなんてめったにない。

 サーシャちゃんがいなかったら、絶対にごめんだ。

 

(見ているだけでいやされる。不思議な少女)


 彼女がいるから散歩しようと思える。

 うっとうしいことばかりだった・外の世界を。

 

●■▲


■次に向かったのは■

■村の西・コマイヌ区■


「……」


 小さな広場で石台の上に座っている俺達。

 その後ろには、狛犬を模した石像がドンと置かれている。気のせいか妙な威圧感を感じるような。


「この像はですね……その昔、この村を造ったと言われる三人の一人にして、モノづくりに特化した隠し職業【造物主】である人物が作成したのです」


「ふーん」

 

 隠し職業?

 ま、RPGで言うところの職業と似たような意味だろう。きっと。隠しってことは、特定の条件を満たさないとなれない特別なモノなんだろうなー。

 自分で異世界小説書いた時にも、そんな感じの設定使った覚えがある。しかし、それを執筆した時は、やはり自分は消費者側・夢を見る立場だと実感したもんだ。


(異世界ものも好きだがー、自分で書くのはまた違うんだなー)


 ……うん?

 なんか今、前方の土が動いたような。


(なんぞ)


 ついつい自然に。

 立ち上がり、その場所へと近づく。


「ここ――どうアァッ!?」

 

 いきなり両足がバランスを崩し、俺はあの眩い空へといざなわれる。

 ようするに、めちゃくちゃ吹き飛ばされた。


「おっと、すまねぇな!! 大丈夫モグか! 坊主!」


「……」


 いきなり地面から出現して不意打ちをかましたのは、スコップのような爪を持ったモグラ人間。

 かなりでかいな。二メートルはある。


「モグリさん!散歩ですか?」


「おうよ。最近運動不足で、上手く地面を掘れなくなっているモグ。ところでその坊主は? 見たことないが……」


「……」


 見たことないだろうよ。

 俺だってモグラ人間を見たことない。

 だが、不思議と怖い感じはしなかった。


(それはこの人(?)だけではなく――)


■……本当に不思議な村だ■

■また変なのが増えた■

■まあ、異世界だからな■

■……?■


●■▲

 

 村外れの見晴らしの良い空き地で、俺達は休憩している。

 大きな岩の椅子に腰を下ろし、並んで遠くの山を見ていた。


「――うそだろ」


「それでそれでっ、あの山には秘宝が眠っていると言われてるんです!」

 

 もれてしまった言葉は、彼女には聞こえなかったようだ。

 説明するのに夢中で、俺の驚愕に気付いていない。


(この場所はなんだ?)


 ――異世界だよ。


 サーシャちゃんの説明付きで、外を見て回っている俺。照らす太陽によってか、広がる光景によってか、汗が止まらない。

 そんな光景があんのかって? あるんだよ。


(訪ねる民家は。出てくる住民・多種多様。てか、人外ばかりっ)


【君が救世主! よろしくな! なんのことやらさっぱりだけど!】


【今忙しいのよ。ごめんねサーシャ】


 ある者は角が生え、ある者はサメ男さんのように動物コスプレ。普通の見た目がいないんですが。どうなっているんだっ!?

 コスプレイヤーばかりが集まる村とか、そんなバカな。ニュースは一応チェックしてるが(テレビとネット)、聞いたことはない。

隠れた村か。しかし、そんな個性的な村なら耳に入っても良さそうなもんだが。


(わけがわからんっ。しかも……なにやら、ゲームのステータス画面みたいなのが)


■村人の中にはたまに■

■攻撃力や防御力が表示される人がいた■

■目の錯覚かと思う程度にはおぼろげだが■


「落ち着け。深呼吸」


 そもそもここは日本なのか。今はそれすら曖昧になっていて、頭の中はパニック状態。もう全部夢にしちゃおうぜ!と、思考放棄を訴えてくる脳。

 それだとサーシャちゃんまで夢にっ。


(――ここは日本だ。そしてコスプレイヤーが集う村。その設定で行こう)


 行こうってなんだよっ。まるでそっちが妄想みたいじゃないか!

 現実逃避してるのは、村と俺どっちなんだよチクショウ!


「って! ああっ!? 救世主様パジャマ姿!」


 今頃気付いた風のサーシャちゃん。

 だけど俺にとってパジャマなど、些細な問題に変わりつつあった。普通に恥ずかしくはあるがな。


——―しつこいな異世界だって言ってるだろ?


「……」

 

 変な思考が頭の中で木霊する。

 不思議なほどに、異世界にいるという事実が心の中にしみこんでいく。

 もうすでに違和感を感じなくなってきてる。順応能力意外と高いな俺。


「もふもふもふ」


「あ、あのクライス様」


「もふっ!?」


「恥ずかしいですっ。少しっ」


 顔を赤らめてしまうサーシャの尻尾を、無意識にもふもふしてしまったマサル君。

 だって仕方がないだろう?

 そこにモフモフがあるのだから。困った時はこれよ。


「しまったっ。ついっ。もふもふ!」


「ひゃあっ!? も、もっと優しくっ」


■しばらく、もふもふした後■

■俺達はある施設に向かった■


「勇士様なら……【異世界競技】に挑むんですよね?」


「? 競技がなに?」


「それならばっ! これから行く施設は外せませんっ」


「??」


 サーシャちゃんのテンションが妙に高く、歩調が急加速していることに疑問しかない。

 どこへ行こうと言うのか。


「異世界競技の一つ……この島で大人気の【儀攻戦】!! その体験版的施設ですよ!! ふふー!」

 

●■▲


「――新たな救世主候補?っすか」


「そうなの。そうなの。そうなのよ。西の大国の無双勇者を片付けたと思ったら、また次よ次」


 一隻のガレオン船が、大きな帆を張りながら大海原を進んでいく。それがマストに掲げる旗は鮮血のように真っ赤で、不気味にたなびいていた。

 高い船首・甲板部分に二人の男女が肩を並べて立っている。


「またっすか。これで、【二百】は超えたよなぁ」


「救世主伝説は【千以上】あるもの。まだまだ増えるんじゃないかしら?」


 がたいの良い男と、小柄な少女の組み合わせ。

 立場的に前者が下で、後者が上であることは会話で分かる。


「うへー。それじゃあ、狩りに行くんすか?」


「当然。放置は出来ないもの!」


 赤い衣を纏った少女は、大きな【乱れ】を纏い【村】へと向かう。

 確かな■意を笑みに込めて。


「悪辣王様に逆らう要因は――バラさなきゃネ?」

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