4話 コピー
チキンマスターか...マスターって響きいいなぁ
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リリムに連れられギルドの外に出ると「コピーって真似だと思うから...見てて」
リリムが詠唱の様なものを呟いた後、近くの樽に向かい腰から抜いた剣を振る。
すると樽にをめがけ黒い炎の斬撃が放たれる。
樽は跡形もなく消え去った。
「それじゃあニワトくん、コピー使ってみて!」
俺はとりあえず叫んだ「コピー!」
すると...特に何も起こらない。
「ニワトくん、私のさっきのスキルを頭に思い浮かべながらこの剣を振ってみて。私とソルデからのプレゼントだよ。」
そういうとリリムは俺にギルドに来る前に立ち寄った武器屋で作ってもらった剣を渡してくる。
俺は剣を受け取り樽の方に体を向ける。そして頭にさっき見たリリムを思い浮かべ剣を振る。
黒い炎の斬撃が放たれ、樽を消す。
「やっぱりか」リリムがそう呟いた後
「今のスキルあんまり人前で見せないようにね。」
と言ってくる。
そして俺の手を握りギルドの中に入る。
中に入るとソルデが戻ってきていた。
俺と二人は近くのテーブル席に座る。
「明日は...」
ソルデが言うと俺とリリムはしんと静まりかえる。
「討伐に行くっすよ!」
リリムがニヤリと口を歪ませる。
「いい考えだね!なんのクエストにするの?」
クエスト...ゲームと同じなんだな。
「それはっすねぇ..これっす!」
言いながら紙を見せてくるソルデ。
紙には...「春の準備運動?」
俺が読み上げ、首をかしげると。
リリムが「そのクエストは中級冒険者以上が参加できるクエストでね、スライムとかキングバット、その他多くのモンスターが過ごす島に行き1日間狩りまくる。っていう春限定のクエストよ。」
「中級冒険者?俺初心者以下だけど。」
「違うっすリーダー!さっき外でスキル使ってるのを見てこのクエストを選んだっす。」
どういうことだ、という顔で二人を見ると
「中級冒険者以上じゃないと倒すのが難しいモンスター。そのスキルを大量にコピーできるって事よ。」
「なるほど。それじゃあ明日はそのクエストに行きま...行くぞ!」
「「オォー」」
正直言って怖いんですけど。
久しぶりの投稿です。