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伝説のニワトリの伝説  作者: 伝説のニワトリ
2/11

1話 出会い

俺の体はビビリに相応しいチキンそのものになっていた。


ある程度落ち着いてから俺は考えた。

そして導き出された事。

それは、ここはおそらく日本ではないという事、そして自分がニワトリになっているという事。

...どうしたものか。

しかし、このままここに居てもどうする事もできない。

俺は周りを少し探索する事にした。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

マズい、これは詰んだ。

何がかって?

だって...

「兄貴!ここに美味そうなニワトリがいるッス!」

誰が見ても悪そうな金髪の男が数十メートル先から歩いて来る人影に呼びかけている。

「兄貴早く来てください!」

男は俺の首掴んだ。

咄嗟に出てしまう「コケッ」という声。

うん、痛い。

「うるさ〜い!静かにしてて!」

歩いて来る人影からはそんな返答が返ってくる。

金髪野郎兄貴って言ってたか??人影からの声は完全に女だ。

そんなやりとりが交わされる事15秒ほど。俺の前に人影が立ち塞がる。

うん、可愛い。完全に俺のタイプの女性だ。

ショートカットの黒髪に赤みのかかった目、左目には見たことないマークがついた眼帯、大き過ぎず小さ過ぎることもないバランスの良い胸、ムッチリとした白い太もも、プリっとした可愛いおしり...そしてニワトリ身長から見える黒い布。

腰には短刀とポーチを提げ、右手には杖のようなもの...これは魔法使い?

女性は俺を3秒程見下ろした後にしゃがみ込み俺に話しかけて来る。

「ごめんなさいニワトリさん私のパーティーメンバーが怖がらせてしまって。私はリリム、こっちの男はソルデよ。」

「ごめんな、怖がらせちまって。」

ソルデは笑いながら言ってくる

「ねぇニワトリさん、あなたただのニワトリじゃないわよね?」

そんな事を言ってくるリリムに俺は少し考えた後に返答する。

「俺は多分この世界の人間ではない。」

俺がそう言うと...

「ちょっとわからないなぁ...」

リリムは首をかしげる。

どうやら俺の話している言葉はリリムやソルデにはただニワトリが鳴いているように聞こえるらしい。

「兄貴!とりあえず街に戻りませんか?」

「だから私は女だってば!」

リリムはほっぺたを膨らませてソルデに言った。いちいち可愛い。

「まぁそうね、一旦戻りましょう。あなたも一緒にね。」

リリムはそう言うと俺をソルデの持つ空のカゴに入れると歩き出した。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

街に着いた。

今の時間はわからないが街に着いた時には夕方になっていた。

道中は...なんというか怖かった。

だって...

「急にゴブリンが出てくるとか予想外でしたね兄貴。」

ソルデの発言に対し女だという事を目で訴えかけながらリリムが言った。

「でも私が居たんだしゴブリンくらい余裕だったでしょ?」

自身たっぷりにリリムが言い返す。

「そうっすね。」

ソルデは豪快に笑った。

まぁ簡単に言うと急にゴブリンが攻撃してきたわけなのだが...うん、瞬殺だった。

リリムが打った雷のような魔法で10体近くいたゴブリンは丸焦げになった。

そう、ゴブリンが怖かったのではなくリリムが怖かったのだと思う

しかしこれで確信を持つことができた。

ここは日本ではない。

そんな事を考えているとリリムが。

「この近くにある人がいるの。あなたをそこに連れて行くわ。」

一方的にそう言うと、大通りを少し進んだところの細い路地裏に入った。

路地裏の突き当たりにあるこじんまりとした古い建物のドアを開けるとそこには...

「...」

大蛇に巻き付かれ眠っている爺さんがいた。




リリムとソルデとコケッコ

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