闇の使い手編二
第一試験の開始の幕は下りた。
巨大な龍相手に、アルティメットインビンシブル暴力女がとった行動とは・・・・。
闇の使い手編二
目の前に、創造道理の龍がいる。
大きな翼。大義の翼でもある。
金色に輝く鱗。
きらりと並ぶ私並みの犬歯。
そして巨大な、大きな、威厳のある、尻尾。血に飢えている目。
そんな姿かたちをしている龍は、受験者の私に話しかけた。
「ほう。貴様が今回の受験者、理緒か・・・・。我は、火炎の竜王、ドルメキス。貴殿を、昇級させぬため、死へ導く案内人なり。覚悟せよ。」
ドルメキスは火を噴いた。私の髪の毛が、ジュワァーと焦げる音がした。焦げる臭いは解からない。鼻詰まりがひどい。
「私は、昇級して、あの長官超えて・・・・ぶっ潰すのよ。」
手ぐしで髪をなおしながら、私はつぶやく。
怪力力拳保守《KPG》装備。
「私の名前は、黒崎理緒。この試験に勝って、長官をつぶすものなり。」
突っ込んでいった。速度では負けるはずがない。あんなでかいのからは。そう思ってたかをくくっていた。
「ほう。早いな。しかし、私が、火炎で近寄れなくしたらどうするのだ。このように。豪火龍円陣!」
ドルメキスは自分の体を火炎で包んだ。
「これならば、貴様は,来れまい。」
ドルメキスは目を大きく開くと、私に叫んだ。
「貴様は退屈そうだ。わしは眠い。早々に散れ。私の鱗を、真紅の絵の具でぬらして。輝ける匂いを撒き散らして!冥王灼熱業火。」
立ち止まっていた私に、ドルメキスは、一本のように見える、細胞から焼き尽くす業火を放った。私の目の前には、光る火炎が見える。きれいな光。現実を忘れさせてくれる・・・・。
「理緒、お前はそんなものじゃないはずだろう。」
本部で、コーヒーカップに口をつけていた長官が言った。コーヒーが入っていたから正確には、
「リギョ、オババヴァホグラゴゴギャリャイヴァギュギャリョー。」
と聞こえた。
誰も何も言わない。
「光の私は、もう終わったのか。」
反対側で戦っていた少女が、男にタオルを投げて言う。
「いまだ、戦闘中。お前のほうが早いよ。」
男がタオルをよけていった。
「本当に私の光なのか?私の方が強いではないか。」
そういってから少女は腕を組んで考えた。
「それとも私は、頭脳軍に作られた紛い物の生き物・・・・ピクシーなのか?」
少女はめったに見せない表情で問う。
「お前はピクシーなどではない。私の光の弟子だ。」
男がはにかんで言う。少女はそれに満足したのかしないのか、その場から姿を消した。
「私がピクシーかどうかは、私の光を消して、確かめる。手出しをするな。」
そう、言い残して。
誰もいなくなった場所で男は言った。
「自分の事に気が付き、自分で何者か知ろうとしてしまう。知能を与えすぎたかな。頭脳軍の研究成果も、たいしたことないな。」
男も消えた。男は消えたが、名表は残っていた。
頭脳軍特殊戦闘部隊特別戦闘員
名表にはそう書かれていた。
現実が忘れさせてくれる光がもたらした熱気ですべて思い出した。
「怪力手回し!」
手を前にぶんぶん振って炎を消し、通り道を作る。もちろん、凄い炎だから、瞬時で道は消える。ドルメキスは、気が付いていない。炎で何も見えてはいないんだろう。
「怪力汀首切り包丁一刀両断!」
ドルメキスの首が、私の真後ろに落ちる音がした。
ファンファーレが鳴り響く。
「第一試験、黒崎理緒、合格。」
機械音で知らされた。
「続いて、第二試験、不死鳥を殺せ。殺せ・・・殺せ!」
第二試験は、過酷なものになりそうだ。
続く
ファイル七 長官
第二試験、アルティメットインビンシブル暴力女に勝ち目はあるのか。
不死鳥を殺し、第三試験を受ける事が出来るのか。




