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カタカタカタカタ

2部目。


読んでほっこりしていただけますように

最初は趣味だった。

ネットの小説サイトでのんびり自分好みの小説が書ければ満足だった。

そのうちぽつぽつとコメントが付き始め、小説を投稿するたびにコメントを書いてくれるファンまで現れ始めて。

そこで軽く調子に乗ったのが運のつき…だったと思う。

定期テスト終わってすぐで、解放感に溢れすぎていたのも原因だったと思う。

そのときたまたま書いていた長編小説を某出版会社のなんとか大賞に応募してしまったのだ。

ネットから簡単に応募できてしまうシステムに問題があったとは言わない。ただ…あのときの自分にもう少し考える力があったら、と今までたくさん思ってきた。

確かに大賞なんて取れるわけないと思いながら応募したし、自分の力試しのつもりだった…。

ところがその結果は見事大賞を取ってしまい、『期待の新人高校生!』なんて煽りまで付けられてしまうはめになった。

1年と少したった今でも『新人』の2文字が取れただけで宣伝文句は変わらないままで、忙しくなっていくばかりだった。

だから授業中も削って小説を書くことになり、成績は散々だが事情を知っている担任も親も何も言ってこない点には感謝している。

大人たちのフォローがあったからここまでの人気作家になれたのも分かっている。

だが、小説家にならなければよかった、普通の高校生のままで居たかった。なんて思った数が数え切れないのも事実であり、本心である。

だからたまにこうやって考えてしまう。

これで良かったのかと、今からでも”普通の高校生”になれるんじゃないかと。

ここから先は毎回堂々巡りになり結論が出なくなる…。

「はぁ…。」

と、ため息を漏らしたところで最後の授業終了のチャイムが鳴った。

----

「さっつきー!」

帰りのHRが終わった後、いつも一緒に帰る友達が寄ってくる。帰宅部なので2人ともこのまま後は帰るだけだ。

帰り支度を済ませて教室を出て、てけてけと歩いて帰る。

しょうもないバカ話に花を咲かせているので歩くスピードも遅くなる。

数学の先生の滑舌が悪すぎて何言っているのか分からない、とか授業中に蜘蛛が出現してパニックになった時の話とか…。

他愛もない話をしながらゆっくり歩いてるくせに時間はすぐに過ぎてしまうのは世界の神秘かもしれない。

気付くと皐月の家が見えてきていた。

そろそろ友達との分かれ道に近づいている。

「あ、そだ如月吹雪のさぁ新巻の話聞いたー?」

今日最後の話題とばかりに話を振ってきた。

「あぁ、うん。そろそろなんだってね。」

またか…と少々うんざりしながら答える。

「楽しみだなぁ。私如月吹雪の本大好きなんだよねっ面白いもん!早く新巻でないかなー。」

なんて顔をキラッキラと輝かせながら言ってくる。

「あ、じゃぁまた明日ね。」

少し早かったけど皐月は切りだした。それでも、もう家は目の前だった。

ニコニコしながらバイバイと手を振ってくる友人に小さく手を振り返す。

「これだからやめらんないんだよね…。」

なんて呟いてから家に入った。

「ただいま!!」


久しぶりに書いたのでどうも盛り上がりに欠ける気がしますが←


そしてありきたりな話で申し訳ない。


読んでいただけて嬉しいです。

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