表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/6

プロローグ

本日中に、全三話投稿予定です。


極振りモノは初めてです。


拙作ですが、どうぞよろしくお願いいたします。

 ここは、VRMMORPG『天邪鬼』内の酒場<妖精の唇>である。


 店内は、薄暗く娼婦のような格好をしたウエイターが、エールと食事を運び、柄の悪い客がそのお尻を触ったりしている。客層も中々に悪く、プレーヤーである事を示すキャラ頭上のバナーも、不健全プレーヤーを示す黄色や、赤色が点灯していた。


 そんな客の中の一人が、酒のつまみついでに噂話を口にした。


「イカれてる薬屋の噂知ってっか?”ヒック”」


 全身をフルプレートで覆い、背中にはエピック相当のロングソードを装備している。男のプレイヤーバナーは赤みがかった黄色だ。そんな彼がエールを片手に問いかける


「イカれてる薬屋?薬って、飲み薬とかのか?」


 全身をユニーククラスの認識阻害フードで包み、ワインとチーズを楽しんでいる男が怪訝そうに答えた。この男も赤いプレイヤーバナー、PVP常習犯。


「あぁ、なんでもレジェンダリーからユニークアイテムに至るまで、自分で作っちまう薬屋なんだけどよ。なんでも金で取引してくれねぇんだと。」


「なんだそれ?レジェンダリーのポーションなら金貨1千万枚は下らないはずだ。それなら、換金すれば10億にはなるはず。喉から手が出るほどの金のはずだがな・・”ゴクリッ”」


フードの男は、信じられないといった顔でワインを呷り、自分のグラスに継ぎ足しながら言った。


「それで、そのイかれた拝金主義者の風上にも置いておけねぇ野郎わ。一体何とありがたいアイテムと交換するんだ??」


 戦士風の男もまた、”ゴクッゴクッ”とエールを飲み干し、ウェイターにおかわりを要求し裾で口元を拭い、据わった目で言い放った。


「それがよ、オメェが言ったありがたいアイテムとやらでしか、取引しねぇんだとよ。」


フードの男が、頬張っていたチーズを食べ溢す。


「あ”?なんじゃそりゃ、金より物々交換だぁ?!・・あれか?自分じゃ材料を集めれないからか?交換するアイテムよりレアな素材を得るために・・。」


「ガハハハハハハハハッ」


戦士の男が、獲物にかかったマヌケを見たかのように笑った。


「何だよ、何笑ってんだ。」


「いやぁ、悪い。お前も俺と同じ反応するからよ、普通はそう思うよなってな。だけど違うんだな、そのいかれた薬屋は自分も戦場に出て素材を狩る。」


フードの男は、あまりの驚きにとうとうフードをとり、禿頭を薄明かりの下に晒した。


「おいおい、流石におおボラが過ぎんじゃねぇか?レジェンダリーアイテムを作れる生産職が、その素材の採集地に生息している、200レベルを超えるモンスターと環境に太刀打ちできるわけねぇだろ。」


どこまでも予想通りの反応をしてくれる仲間に、ひどく機嫌が良くなる戦士が笑った。


「ガハハハハハハハハッ、違げぇねぇ!!・・だけどな、その男は戦場で”狂気の中毒者(マッド・ジャンキー)”って実際に呼ばれているんだ。その実態は、誰にも掴まれていない。・・・ふぅ。火の無い所に、煙はたたねぇだろ?」


 男は、インベントリから葉巻を取り出し、アンティークなライターで火を付け深く吸い込んだ・・吐き出された紫煙は妖精の唇に溶けていく。




場所は変わり、『天邪鬼』内の”北極レイター島” <氷門ベルター>ダンジョン6階


 そこは、ワールドマップの北極に位置する島、レイター島。島全体が雪と氷で年中覆われている。

環境レベルはA級、そこのクレーターから侵入できる<氷門ベルター>、ダンジョン攻略難度は堂々のS級。


全階層は12階に分かれている。環境効果は、氷点下抵抗力がー30%ダウン。


そんな環境下で下層最上階6階に座するレイドボスに、挑もうとしているギルドがあった。


===ギルド<鎧袖一触>===


ギルドランク:A

ギルド規模 :300人

最上位ランク:職業・重装騎士1位 ID:エルビィ

ギルド武器 :”旭日昇天の剣”

守護怪物  :”天が紅蜂”

ギルド拠点 :ヴィンター侯爵領”神威岬”ミラー港


===============

 

 三百人の戦士職プレーヤーの吐息が白く染まっている。その中でも一際目立つプレーヤーがいた。全身を、深紅の鎧で包み方刃の戦斧を背負って居る男。


ID:エルビィ


 髪は焦げ茶色の癖毛で、髪の長さは首元程だ。ばっちりとした大きな瞳が特徴的で、力強い眼光を携えている。これからの戦闘が待ち遠しいと言った様子だ。


「良いかお前ら、あの化け物を倒すためにもう3度目の遠征だ!!二度あることは三度まで!!ここで仕留める。しくじったらお前ら・・死んだほうがマシだと思える訓練用意してやるよ!」


”””ウェ〜〜〜〜〜〜〜イ”””


 バラクーダを倒して、上層に挑むためにもう二度もこの俺が溜飲を飲まされた。その度に甚大な被害を被り、金と時間あらゆる労力を損失した。


「だけど今日が年貢の納め時だぜ。”バラクーダ”!!」


===戦闘開始3、2、1===


”ドゴゴゴゴゴゴゴゴゴッッォオオオオオオンンン”


氷の地面が裂け、顔がサイのように立派な角が生え、両腕両足が生えているモンスターが出現した。


”バッシュュュゥゥウウウウウウウウ”


身体中にある呼吸孔から、冷気が吹き荒れた。



===氷獄の番人 バラクーダが現れました===


===<バラクーダの息継ぎ>===

バルクーダの息継ぎにより、冷気抵抗力が60%ダウンします

=================


===バラクーダが<氷槍>を使用しました。===

バラクーダの放つ無数の氷槍

=================


バラクーダが口腔から、無数の氷の槍を吐き出した。多くの戦士がその凶刃に倒れる中・・


 バードは、戦斧を構えて正面からバラクーダの氷槍を受け止めた。その際、彼の灼熱に輝く鎧に当たった氷槍は、蒸発して消えていった。


===<灼熱の燐玉>===

等級  :ユニーク

防御力 :820

耐久力 :710/710

ウエイト:1902


 氷に閉ざされた国、フィランティア王国の「鍛治職人の匠」ガイラが、天邪鬼の使徒”氷海の竜人 ブリザベオン”の冷気から身を守るべく製作した鎧。

 この鎧の材料を提供した、バーナード帝国の帝王、”炎龍殺しのミデラート”より「人類史上最高の傑作であり、竜殺しに最適」という賛辞を受けました。

 世界中の鍛治職人が、後学の為にと大切に今日まで保管されてきました。


*筋力が10%アップ

*冷気耐性が100%上昇

*体力が10%以下の場合、”炎龍の逆鱗”が発動、攻撃力が100%アップ。

*氷魔法抵抗力+180


使用必須条件:レベル230以上

       筋力700以上

       体力900以上

       上級モンスターアーマーマスタリー

=====================


バラクーダの氷槍によって、半分はやられたか・・・


「まぁ、前回よりずっとましだ。お前ら怯むな!!俺について来い!!」



「「「おっぉぉぉぉぉおおおおおお!!!」」」


 武闘派ギルド<鎧袖一触>と<バラクーダ>の戦いは壮絶を極めた。バラクーダを残りHP2割を切るところまで、追い詰めたが・・・。


吹き荒れる冷気が収まり、視界が開けると紅蓮の戦士が戦斧を頼りに、跪いていた。


「はぁ、はぁ。まだ足りない。畜生・・、覚えてやがれ。次は勝つっ。」


「次なんて無いんじゃないかな〜」


その場に似合わない明るい一声。


エルビィが振り返ると、そこには毛皮のふわふわのコートを着た男が一人


「あら、あら、これはまぁこっ酷くやられたねぇ〜。はい、ポーション。はい、ポーション。君には、愛ポーションとポーション。はい、君にも。ツケ払いにしといてあげるね〜」



 その男は、手持ちのポーションを次々と俺の仲間にかけていった。Lv200代の上位騎士たちが一振りで、全快するほどの”上位回復アイテム”だと・・・?その一つで、俺の一月の食費代だぞ・・。



「ども、お宅らクエスト失敗?」


「あ、あぁ。」


「そう・・。なら、あいつは俺がもらうね。」


「何言ってやがる。・・お前生産職じゃねぇかっ!?からかってるのかっ。」


===プレイヤー===

ID:ミナト

職業:生産職


広告:始まりの街で、薬売ってます。アイテムでの取引のみ、となっておりますのでご注意ください。

黒猫の看板が目印です。

===========


ミナトは、驚いてるエンビィにポーションを投げ渡す。


「ご心配ご無用です。生産職は、自分を強化すれば良いだけですから。」


 な、何言ってるんだ・・?自分を強化・・?とりあえずポーションを飲もう。生きて帰れれば、ペナルティは軽い。


エンビィが、ポーションを飲んでるそばでミナトは、次々とさまざまなポーションを飲み始めた。そしてポーションの空き瓶が、地面にポロポロと落ち割れた。


「おっおい!何してんだ!!もう戦闘は始まってんだぞ!!?そんなもん飲んだって、大した能力値は望めないぞ!!」


「fえぇグビッ、フォnで%&ゴクリッ?(なんですか?)」


===バラクーダが<氷柱>を使用しました===

氷の礫が竜巻となって襲ってきます。

======================


「前みろ前!!!」


 荒れ狂う氷柱が、ミナトを容赦無く襲った。砕け散った氷のかけらが、フィールドを舞ってキラキラと輝いた。スターダストが収まり始めると、その中から人影が現れた。


薬瓶を放り投げ、裾で”ズイッ”と口元を拭う無傷のミナトの姿だ。


「あぁ、”タイタンの甲殻”すげぇ効き目。これだから薬はやめらんねぇ。」


「はぁ?!!!お前生産職だろ!!」


「うん。」


「なんで無傷・・なんだよ。」


===バラクーダが<霜霧氷結>を使用しました===

攻撃対象を瞬時に氷獄に閉じ込めます。

=========================


 スターダストの息吹が、ミナトに収束し氷の結晶の中に獲物を閉じ込めた。静寂が、<氷門ベルター>第六階を包んだ。ミナトはというと、氷詰めされた中で、なんとも間抜けな表情を切り取られていた。


”グォォオオオオオオオオオ”

そこへ勝利宣言が轟いた。しかし・・


”ピシリッ”と氷にヒビが入る。


「「?!」」


”ピシッッ、ピシシシ、バリィィィイイイインンン”


エルビィの目は、限界まで見開かれ、目の前の男が生産職である事を信じられないといった面持ちだ。


「そりゃあ・・クスリの力ですよ!」














【作者からのお願い】


この下にある【☆☆☆☆☆】から、ポイント評価することが出来ます!


☆1つにつき2ptで1人10ptまで応援することができます!


続きがいち早く読みたいと少しでも、思ってくれた方は評価とブックマークをよろしくお願いします!!


更新速度や文量に大きく作用しますので、何卒よろしくお願いいたします!!!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ