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79恋愛小説の影響



本日恋愛小説とやらを創作の参考にするために読んでいる。読んでいるのだけれども…


「どうですか??ミカエラ様。」

「アリア…主人公に全く共感できない。」


深刻な顔で本を閉じた。

「そうですか?庶民向けですよ??」


「だってやれ継母が家事ばかり命じる??効率よくこなして自分で時間作れよとか、不遇な家が私からしたら凄い恵まれていてそこから全く共感できない。」

「あ、そこからでしたか。」


「そこから救われて胸が高鳴るとか安すぎるでしょ…それならお前にしか欲情しないって言われた方がマダ誠実だわ。」


ミカエラはため息をついて本を閉じる。


「何ですか、欲情しないって。」

「それのほうがまだ素直で好感持てると言うだけ。」


扉の叩く音がしてアリアが対応する。


「イザーク様、レオンハルト様!?」

「ミカエラは?」

「今読書に疲れて垂れてます。ちょっと刺激が強いかも…」


2人が中に入ると肩紐で吊るすシンプルなワンピースだけど、その肩紐も垂れて本を積み上げて垂れていた。


「あ、レオン様イザーク様…」

「ミカエラ、御守りのお礼に来たんだけど…取り込み中だった??」

「取り込んではいないです。休憩してて読書してただけで。」


当然のように上着を肩にかけられてしまった。イザークが当たり前のようにしているのを受け取って気まずそうに見上げるとスンとしていた。


「風邪を引きますよ。」

「あぅ…はい。」

「ミカエラ、騎士団の同期から美味しいカフェとか聞いたんだけど、お礼にご馳走させて。」

「え、あ…はい。お礼は頂いているんですけれど…」

「俺個人でしたいの。また連絡するね。忙しかったら調整するからね!それともお酒とか現物の方がいい??」

「いえ、本当にお気づかいなく…」


レオンハルトは遠征終わる頃に連絡するね。と、出て行った。何だろう。本当に犬みたいだ。


「ミカエラ、こういう本を読むのですか。」

「アリアの私物です。」

「恋愛ものばかりですね。」

「そうですね。イザーク様は何用で?」

「あぁお守りを少し加工して欲しいので相談に。」

「分かりました。アリア、工房に移動するから何かあったら連絡して。」


本当に仕事かどうか分からないけれど。地下の工房に通して借りた上着を脱いで畳んでおく。休日用のすごく楽な服装だ。


「…扇情的ですね。」

「事前連絡もなく来られたらこんな服装ですよ。お仕事は本当ですか?」

「少し依頼がありますが、殆ど建前です。」


お守りの回路と仕様更に凶悪にするもので回路は刻めるが魔力付与はイザークに行ってもらった。顔を持ちちゅと唇の近くに唇を寄せられた。


「…は!?」

「ダメですか?」

「/////何故口付けするのです。」

「したかったので。」

「ダメです!」


膝に乗せられて向かい合わせだ。抱きついて顔を埋める。


「ミカエラ?」

「この状態で触れる所なら触っていいです。鎖骨から上。」

「引き剥がして口付けするのは?」

「…私を動かさずです。変わり過ぎです…」


ギュッと抱きしめ返されてカプっと耳を甘噛みされた。


「ひぇ////」


離れようとしたら後頭部を抱かれて口付けをされた。


「んんっ…」


舌が入ってくる。歯列をなぞられて口腔を舌で犯される。どうしていいか分からずされるがまま。唇が離れると銀色の糸が引く。ううっ。と、顔を埋める。


「ミカエラ、好感度下がりました?」

「嫌かどうかだと嫌だと思わなかったのが不味いと思ってます。」

「自惚れますよ?」

「…人を好きになるというのが分からないので待ってください。」

「貴族の婚姻は気持ちなんて後回しの実利優先です。」


今まで良くしてもらって彼の身体の事情もあるとしたら私は嫌だと言えなかったし、嫌ではなかった。ヘラルド様のせいで異性に触られることに慣れてしまっている。腕の中に収められているが…どうなんだろう。筋肉はある。


「楽しいですか?」

「楽しいですよ?触るのすら我慢していたのですから。」

「…お願いなのですが、公私の区別で眼帯しないで貰えますか?」


あっさりと眼帯を外された。左右で色が違うのがすごく綺麗。ミカエラは顔を持ち目を合わせる。同情はできないけれど恋愛小説の知識を総合すると好意に漬け込んでいるだけだ。


「どうしたら頷いてくれるのでしょうか。」

「分かりませんよ…嫌いでは無いですけど、どうしていいのか困っています。」

「ここまで許してくれているのに拒まれているので私もどうしたものかと思っていますが。」

「…参考に恋愛小説読みましたが…」


前向きには検討しているが好きになれない訳では無い。主人公に共感出来ないだけで顔を埋めると抱きしめられて頭を撫でられた。私が拒絶したら侯爵家との関係が悪くなるのも嫌だし…


「参考になりましたか?」

「それが主人公に全く共感出来ず。ちなみにいつ解放されるのですか。」

「嫌ですが。」

「……???」


嫌ですが…????何故???いや、満足したら下ろしてくださいよ。ヘラルド様なんて人目があるとき限定ですよ。

どうしたものか…私の対応不味かった???




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