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7頑張ったので


徒歩で移動していたら数日かかるのに馬車で揺られて無料で護衛まで付いている。通常ならとんでもない出費だ。タイミングよく?悪く?お手伝い出来たからこんな好待遇に。


村に到着すると宿屋や食堂を使うようだ。何も使わずに王都まで行くかと思ったがそうでは無いらしい…


「ミカエラ嬢、お腹すいてませんか!?」

「…空いてます…」


ローブでふわりと包まれて男所帯だから部屋は個室使ってください。と、個室に通された。


「あの、宿泊費は…」

「心配なさらず。隊長の自腹です。入浴も手配済みですから遠慮せずに使ってくださいとの事です!今日は一泊して明日の朝出発、午後には到着予定です。今回のは流石に厳しかったので適宜休憩を挟むのが隊長の方針です。ちなみに夜は飲みます。」


良い笑顔で慰労の飲み会ですと言われてしまった。


「ミカエラ嬢も是非!」


そう言って騎士様が移動して行った。窓から外を眺めると騎士達は王都に入る前に天幕や幌に付いた血や埃などを落とすために鎧等も脱いで水魔法を使える人が中心になって物品の整備をしていた。


ミカエラは先にお風呂を頂けないかと宿の人に言うとテキパキとお湯を用意して貰えた。衝立もあるし鍵も掛けている。湯船にもたれかかって疲れていたんだなぁと実感する。


「お風呂最高…」


服は宿の人が洗浄魔法を掛けてくれて綺麗だった。夕食まで暇だなぁ…


クズ石の研磨は道具がなくて出来ない。

だけど試作の為に研磨済のアクションを刻んでいないクズ石なら沢山ある。

使った分を作り置きをしておこう。まだ数値をきちんと測れていない。

魔力で削りながら魔力を込めていく。神聖属性しか持っていないので他の属性でも試したいが…

チラリと窓の外を見る。騎士団は大抵貴族だ。頼む相手ではない。だけど、大変そうだし…


ミカエラは騎士達の所に行くと笑顔でどうしたの?と、声を掛けてくれた。


「あの、水の魔力持ちや風の魔力持ちの方いらっしゃいますか?」


試作品の石で増幅効果を刻んでいるので握って使って見てほしい。感想を聞きたいと。頼んでみたら面白そうだと快諾してくれたのだが念の為エドワードに許可を取りに行ってくれた。


「あ、でも加減して下さいね!」


魔力に反応して石は砕けるが騎士達は驚いて制御をするが、さっきより効果があるらしい。使ってみた感想を聞いてメモをして行く。お風呂は借りたので試作品を使った感想を聞きたいということで提供していると作業効率が上がって終わった。






夜は飲むらしい。私も飲めるけれど…混ざってもいいのだろうか…と、悶々していたらレオンが部屋まで来た。


「夕食食いっぱぐれますよ?」


この人年上ですよね。空腹に勝てず食事している場所に向かうと軽装になっていた騎士様方がいた。かんぱーい。と、突然始まってしまった飲み会?慰労会。


「総員!異性に聞かせるべきでない話をしたものから井戸でシャワーを浴びに行かせるので留意せよ。」


多分私の席はお酒のマナーとかに慣れている人達なんだろう。エドワード隊長筆頭に盛り上がるけれど多分妻子持ち。


「ミカエラ嬢、こちらの席は妻子持ちを中心に置いているので気楽にして欲しい。」

「ありがとうございます。」


食事は美味しい。これが人の奢りだなんて…


「ミカエラ嬢、このネックレスは凄くいい。」

「ありがとうございます…?そんなに直ぐに効果出ますか??」


私は肩こり回復程度しか感じないけれど…


「疲労軽減が全然違う。若い騎士にも付けさせたが遠征の帰りなのに周りより元気だし、いつも後半へばっている人間の足取りは軽い。定期的に購入などは可能だろうか?」


「…えと…その…今新規注文を止めてまして。1人で店を切り盛りしてて…」


「新規注文を止めているとは?材料が足りないとかなら…」


「髪飾りが貴族の皆様に受け入れられて注文が殺到して新規を止めています。今日の採取もその素材集めとか…納品に使う木箱の納品が間に合わないとかなので…」


「注文停止というのはもしかして花束のような髪飾りを作っていらっしゃるのですか?妻からとても素敵な髪飾りがあったけれど新規注文は出来ても納期未定と言われて残念だと言われたが…」

「多分それです…」

「ミカエラ嬢、他の人に製造を頼めないのだろうか。」

「多分どちらかを人に頼んでも満足するものにならないと思います。宝飾師って男社会なんです。魔力の安定さとか、宝石、魔石を買うのは男性で送る相手が女性なので…ちょっと加工をしてみますね。」


クズ石を取り出してエイスを加工に使うペン型にする。先端が針のように細くして騎士達に見せる。


「まずエイスをここまでの細さにします。」


指で摘んでガリガリと花の形に削っていく。騎士達は息を飲んでその作業工程を見つめる。ガリガリと魔力で削り、小さなユリの花にする。


「こんな感じで作るので、手が大きくてゴツゴツした男性には難しいかと…同じようなやり方で試作品も加工してるので…」


旦那様でもあるので妻には良い顔をしたい。だけど、自分の部隊に欲しいと目の前で真剣に悩み出した。暫くは多分対応できませんよ…


目の前でどうやって妻、娘達に諦めてもらって仕事に回すのか。そんな話になっていた。

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