68羞恥心
「余計なお世話だと思うんですけど…」
「余計なお世話かどうかはこっちで決める。」
双子に報告があるからとお茶会を他人に盗み聞きし放題な屋外で行う。自分の部屋の侍女や女官を別の仕事を依頼しつつ好きなだけ人を放り込めという感じにしたので良い感じにお嬢様方の部屋付きメイドたちが給仕についている。
「キチンと報告書読まれてますか?」
「そうですね、外交問題になりかねないので読んでますよ?」
「…お金とかちゃんと動いているとか、見かけた時に直接進捗聞いたりして圧力掛けてます?口だけのやるやる詐欺とか下に命じるだけで人がしている仕事をいかにも自分頑張ってます報告書なんてカンタンに作れますよ?」
「…不公平とか出ないか?」
「そんなの時の運でしょ?たまたま見掛けて声を掛けた。しかも立ち話でキチンと答えれるのかどうかは別問題では?仕事の話をしてるのにそれ以外をしようとしていたら仕事してないのと同じですし、下に任せっぱなしで自分知らないって大問題だと思いますよ?御二方は報告書に目を通しているので全体的にご存知でしょうし、報告書外の話を捏造されても分かるかと。」
「…グダグダで変な持て成しになるくらいならそうするしかないでょうね。仕事もしてない人に与える部屋もありませんし、仕事してないと判断したらおかえり頂きましょうか。」
ギルバート様はこちらの意図を組んでそういう事を言ってくれるのにヴィルフリート様といえば…気づいていない。
「ヴィルフリートはこういうの苦手というか素直なんだよ。」
「心が純真な少年ってことですか。」
「仕事の思考回路はあるんだよ?弁明するけど。ミカエラ、伯父上が部屋に泊まって不便はない?」
「いえ。特にないですよ?ベッドは(クッションバリケード作っても)広いですし(2人とも)寝相はいいですから。」
とりあえず仕事の話をそれっぽい話にして契約愛人としての勤めもしなければならない。私の仕事としてこれで良いのかとても不安だけれど、多分これで良いのだろう。というよりただの小娘に何を期待しているのだろう。王宮よりも家兼工房で仕事をして珍しい素材を調達して作品を作っていたい。たまに上級貴族でしかお目にかかれないものを見て新作の制作の参考にはさせて欲しいけれど。
「だけど私たちが声をかけたところで変なことにならないか?」
「あぁ、見た目が違うからですか?魔法で見た目を揃えて側近も混ぜてどちらかわからないようにしておけば良いのでは?王宮にはそういう魔法ができる技術者くらいいそうですけれど。」
「それは昔いたずらでやりすぎて禁則事項となっている。昔は髪の色を揃えたら瓜二つだから苦手な授業から逃げる為に…」
「自業自得ですね。」
お茶を飲んでおかわりをするたびに侍女達がこそこそと動いているのを確認してお茶会という名の報告を終わらせる。仕事を押し付けられた人たちはため息混じりに水面下で動いているだろうし、そろそろのんびりさせてほしい。私だけが内偵じゃないだろうけれど…
「ヘラルド様、今日もこちらで休まれますか?」
夕食を一緒に食べるのだが、持ち込まれた書類の山とそれを運搬するクーフィア様が不憫に見えてならない。ヘラルド様の部屋はもっと奥で行くのも面倒くさいからとクーフィアが生活用品をこっちに運び入れてしまっている。ある程度のプライバシーを守るために衝立はあるし、ヘラルド様は私より早く起きて朝食は職場で食べるようにしているのはかなり申し訳ない。私が朝遅いからなのとヘラルド様の起床が早いことで時間が全く合わない。それにクッションバリケードをつど片付けられている。
「そのつもりだ。時間短縮もできて楽だからな。問題があるのか?」
「それが全くないんですよね。」
「そうか。こちらでの生活にも慣れてきた頃か??」
「…そう見えるなら目を医者に見てもらった方が良いかと思います。」
食べ終わって入浴後もヘラルドは仕事をしているので私も少ない自分の時間を使って自分の仕事を行う。それにしても会話がない。お互い手を動かしているだけで仕事も別系統で話が全く噛み合わないから仕方ないのだけれど。演出はもう良いのだろうか。人前ではこれ以上しないとかそういう線引きにしておけば良いのか。
「そろそろ演出を増やさないと怪しまれるか…」
「人前で口づけは契約外なのでお断りしますよ。」
「鬱血痕もか?」
「…鎖骨までです。それより下は不可です。」
ということで、別料金で鬱血痕をつけることになった。
感想
とっても恥ずかしかった!!!!!!




