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14  トモルシードは?果たして神様を人間化しダンジョンの最下層の地下牢から救出出来るのか?

ドラゴ神を人間化せねば

ダンジョン最下層の地下牢獄から、神様を助け出すしか無い?


方法を模索しながら……………


その後の展開も

トモルシードには、

責任がある。


どう難関を突破するのか?

俺は、トモルシードは

妹のルシーシアと

第3王妃のソフィーシア様に

ねだられた、正装用ドレスと

武装用の防御服をプレゼントし


ルシファー王の隠し部屋から

得た本や資料や史実を

改めて、読み込んで行く。


3人の並行存在魔法の

腕輪のカラー

シルバー

ゴールド

ホワイト

と共に…………………………


新たな魔法を発見したり

昔の大賢者の魔法陣を

再現可能かを確かめたり


ドラゴ神を人間化し

ダンジョンの最下層の地下牢獄から救出する為に………

日夜を費やして


最初の巻物には、

妖精を人間化したのは、

大賢者達が複数人で魔法陣を

組み合わせて創り出した魔法陣だったが……………


大まかな魔法陣しか

その巻物には、描かれていなかったのだ。


そこで、他の本や資料を

片っ端から4人で

関連する事柄を調べながら

少しづつ知識を集める。


その中に、大賢者が

書き記した史料を見つけ出せば……………


強力な制限を持つ魔法陣の取得には、

その当時にて

災禍クラス以上の魔物の魔石を供物として用いなければ


魔法陣を取得不可能だった

らしかった。


思考加速して4人で話し合う


ソレならば、妖精を人間化する魔法陣を取得するならば、

災禍クラスの魔石が必須条件に成るが……………


あくまでも、当時の魔石のレベルなのだが?


俺が、ダンジョンで獲得した魔石は恐らくだが

ヤマタノオロチの魔石は

神獣クラスが妥当な判断だよなぁ~


と結論が出た。


条件的には、クリアしているが………


どの魔法陣なのか?


判断が曖昧だった。


最初に発見した巻物には

複数人の大賢者の魔法陣を

重ね合わせて

妖精を人間化したと記されていたのだが……………………………


その巻物には、1つの魔法陣しか描かれていなかった。


なので…今 沢山の本や資料

から

4人で他の大賢者らしい人物の伝記みたいな史料が無いのか?


と 悪戦苦闘しながら

話し合っていた。


あっと言う間に3ヶ月が過ぎ去って

ようやく!


現存する城内の図書館に用途の記載された魔法陣と

大昔の魔法陣とを比較対照試験を始められる所まで

こぎ着けた。


途中経過をドラゴ神に

伝えに行けば?



「まだまだ我が人間化し

この地下牢獄から脱出出来る日は、遠いのか……………………」



と ボヤかれはしたが、

一歩づつでも

前進して居るから……………

と俺も自分自身に言い聞かせ


自室に低位瞬間移動魔法で戻り寝室のドアから闘技場へ向かい


魔法陣の見極めを始めた。


昔の魔法陣自体の数は

多くは無いのだが……………

その魔法陣から派生した類似の魔法陣が多過ぎる。


結果 見極めだけで10日もかかったが………


昔の魔法陣の中で

理解できない魔法陣が

3種類まで絞り込めた。


巻物の魔法陣と合わせれば4つの魔法陣になり


複数人の大賢者と記載された事実にこれで到達した筈だと思われた。


さぁてと 実験の開始である


先ずは巻物に描かれていた魔法陣からだ。


神様を人間化するのだから

俺は、一番強敵だった尾から徐々にオレンジ色からグラデーションして行き

頭部が赤黒いヤマタノオロチの魔石を

使用し魔法陣を描けば……………


知的生命体を人間に変換する

魔法陣であった。


取得可能に成れば、

頭の中にその魔法陣の事が

自然に理解可能に成ったのだ。


そして、次の魔法陣を試せば


魔力量やその生物の力を

人間化した者の中に留め置く為の魔法陣で有り

これも必要不可欠である。


次の魔法陣へと挑戦すると、


人間化は、相手の同意が無ければ成立し無い

それと、同意した者は

その相手の眷属に成り

その者の加護で多大な力を

その手に出来る。


これも当然必要不可欠であるが……………………要熟考である。


最後の魔法陣を描き

ヤマタノオロチの魔石を

使用すれば、


空間把握能力 と理解したが

これは、人間化には必要性を感じなかったので後回しに決めた。


取得した魔法陣の4つの中の3つが、妖精を人間化するのに必要な魔法陣だった。


次は、この3つの魔法陣を

1つの魔法陣へと融合しなければ、まだまだ成功とまでは往かない。


今日の所は

この辺で就寝するべき筈だと

判断して、眠りについた。


明くる日 朝食中に


「父上であるルシファー王に宝剣よりも見事な剣をお譲りになられたと、小耳にしましたけれど……………………」


と上目使いで問うルシーシア

に対して


「その事とルシーシアに

何も関係無い話では無いのか?」


ルシーシアは母上の

ソフィーシア様に助けを求めた。



「貴女は、剣術の練習中

何かに付けてサボっているでは有りませんか?」


と、叱られていたが


「トモルシード兄様から

プレゼントされた剣ならば

サボりません!」


強くソフィーシア様に抵抗して見せた。


へぇ〜と口には出さないが感心していれば、視線が俺に向いた。


「折角ルシーシアが珍しく

この母に、反発したのですから……………

剣をプレゼントして頂ければ、

私くしへの貸しが出来た上にルシーシアのやる気スイッチも入れられるの

ですけれど………………………」


ウッフフフと微笑を覗かせながら俺に問う!


貸しは今の俺には、魅力的な響きのある言葉だが………


決心を固め


「ルシーシアの剣術を拝見してからでも 構いませんか?」


と切り出した。


てっきり断られると思っての発言だったが?


受け入れられていた

しかも 指導箇所があれば

是非指導してほしいと…………


それも朝食後の紅茶の時間の後らしい。


諦めの吐息が俺から漏れる。

「はぁ〜」


しかも闘技場では無くて

この場所を少しばかり

片付けて剣の稽古をするらしい。


いくらなんでも狭すぎではないのか?


然しながら誰も何も言わなかった。


そしてルシーシアの剣術の稽古が始まった。


ダンジョン経験者の俺には

どう見てもママゴトの延長

にしか見えずに



「本気で訓練して居るつもりなのかぁ?


身体強化も出来ていないし

剣術も見るに耐えないのだが…………………」


遠慮無しの俺の言葉に

ルシーシアは、泣き出してしまった。


「だから 貴方は……………

気にし無いで下さいね。

トモルシードさん。」


ソフィーシア様から

言葉を受けたが


ルシーシアは、泣き

止まない。


「先ずは、身体強化を学び

ルシーシアの基礎体力の強化から 始めるしか無い。


俺が、その方法を纏めて書き出しておくから


剣術の指南書もついでに

渡すよ。


それと、訓練場所は

今創り出して上げるから

もう泣くんじゃないぞ!」


その一言でルシーシアは

泣き止みながら

期待した瞳で、俺を見ている


俺は、怪獣の魔石を取り出し

ドアに闘技場を付ける

錬成を始めれば


虹色に変化した魔石が

徐々にドアの形へと変化した


ソフィーシア様は

唖然としながらも


「トモルシードさん?


どれだけの魔力を得て居るのですか?


スペイ王国の大賢者さえ………その様な錬成は無理だと思いますが???」


俺は、ニッコリと微笑みながら


「死ぬかと思えるほどの

修行の成果ですが。


ルシーシアには、無理でしょうから……………


それと、このドアには

登録した人物しか

入れませんから 御安心を」


と述べて ドアを開けて

どうぞとルシーシアと

ソフィーシア様を招く


ドアの中に入った2人は

その闘技場の広さと立派さに

その目を見開きながら

言葉も出ない。


「では、確認も済んだ事だし出ましょう。」


2人とドアから出て


「ルシーシアに必要な

身体強化や武術関連の資料は、後で纏めて贈りますょ。


必要な本は、城内の図書館から見付けて下さい。」


と 伝えてからその場を後に

しようとすれば


「トモルシードさん!


一つ以上の借りが出来てしまいましたわ。


今後 トモルシードさんの

行動全てに私くしは、

賛同致しますからね!」


と ソフィーシア様からの

バックアップの保証を得た。


「有り難く思いますょ。」


一礼して自室に戻り


ドアから闘技場に入り

並行存在魔法でカラー8人を出し5人をドラゴ神の元に送り


残りのカラー

シルバー

ゴールド

ホワイト

の並行存在達と


妖精を人間化した魔法陣の

一体化を目指す。


巻物では、それぞれの魔法陣を大賢者が維持しながら

心血を注いだ。


と あったが

各々の魔法陣が違う種の

災禍クラスの魔法陣だった為に………恐らくだが


魔法陣が反発しあったのでは

と考えられたので…………


同じ神獣 ヤマタノオロチの

魔石で創り出した魔法陣ならば、1つの魔法陣に組み替えられるかも知れない!


これは 実験する価値はある


と4人で出だした答えだ。


そして

シルバーカラー

ゴールドカラー

ホワイトカラー

の並行存在達に

それぞれの魔法陣を展開させて、俺は 3種類の魔法陣を

闘技場の上空から

見極めた。


同じヤマタノオロチの魔石から創り出された魔法陣は

反発する様子は

想像通り全く無かった。


俺は、巻物に記載された祝詞

を唱えながら


収納魔法からヤマタノオロチ

の魔石を取り出して

3種の魔法陣を一体化する事に、成功した。


これで妖精を人間化する

方法が、完成したのだが


実際に実行する事は

不可能に近い。


何故なら、妖精の存在自体が

それこそ神々がいらした頃

には、存在した筈だが……………


今の世界では、童話等の

昔話でしかその存在が記して

いない為


実験不可能なのが

現実だった。


どうするべきか?


4人で相談したが……………

答えは? 出ない!


妖精では無く

神様を人間化するのだから


ドラゴ神の意見を

第一に考慮する必要がある。


と 判断し低位瞬間移動魔法

でサグラダファミリアのダンジョン最下層の巨大な両扉へ

移動し地下牢獄に入る。



「本体のトモルシードが

わざわざこの地下牢獄に

来るとは?


何事ぞ?」



ドラゴ神が、修行を止めて

俺に問う。


「師匠であるドラゴ神様の

意向をお聴きしたく

参りました。」


深く頭を下げて

挨拶すれば



「その様子だと

我をこの地下牢獄から

救出する手段が…………


見つかったのか?


それとも可能性が無い!


その二択なのだろうよ!」


相変わらず、

俺の心情を察するのが

上手い。


その通りだと頷けば………



「で……答えは何だ!」



と 迷いなく問われ


「3ヶ月半前に

お話した妖精を人間化する

方法はやっと完成しましたが………………


実際に実験する事は、

不可能です。


それと、伝え辛いのですが」


一呼吸してから


「その条件に自分の眷属に

成らなければ………人間化は

今の処 無理だと結論が……」



すると ドラゴ神が



「我が人間化してこの地下牢獄から脱出出来るのかは、

一発勝負の賭けに成ると?」


一度頷き


「ただ、自分がフラン学園都市に入学すれば


スペイ王国の何倍もの書物があると聞いていますから……


問題の解決策があるやもしれませんが…………………」


ドラゴ神の意見を聞くつもりだった。



「トモルシードが

そのフラン学園都市に入学しても何の進展も無い場合も

あるのだろうし………


トモルシードがこの場所に来れなくなれば、


我はまた孤独に成る……………」



考え込むドラゴ神に

何の助言も出来なかった。


「人間化する為に

トモルシードの眷属に成るのに我は抵抗は無い!!


この地下牢獄から出られる

他に我の望みはゼウ神に

復讐するのみだ!


失敗して我が消滅しようとも!


トモルシードと過ごした日々は、実に愉快であった!


直ぐに我を人間化せよ!!」

 


俺としては確実にドラゴ神を

人間貸しこの地下牢獄から

救出したい。


が 4000年以上この地下牢獄に閉じ込められた永き年月は 想像を絶する様な

時の流れだ。


頭では、ドラゴ神の気持ちを優先したく思うが………………


失敗すれば、ドラゴ神の消滅も予想出来る限り

不安ばかりが俺に付き纏う。


言葉を亡くした俺に



「トモルシードが悩む必要は無いぞ!


我が命じるのだから!」



俺は決意を固め

ドラゴ神に頷いた。


やるしか無い!

何としても!

ドラゴ神を人間化出来なければ、俺も自害すると心に誓った。


俺は並行存在魔法を解除して

ドラゴ神と向き合えば…………


「そう焦るで無い!

トモルシードょ。


最後に我が奥義を

伝授してやる。


良く観ておけ!」


そう俺に語り

ドラゴ神は遠くの壁に向かい


その顎から

物凄い威力の咆哮と共に

真っ白に輝きながら放たれた


核爆発かと思える程の

轟音と暴風が横に居た俺まで

消滅するのではないか?


と 感じられた。



「これが、我からトモルシードに最後に伝授してやれる


我の最強の攻撃だ!

覚えておくが、良い。


それでは、後は頼んだぞ!」


死亡フラグみたいな事を

言い残すなんて………………


それでもドラゴ神の覚悟は

変わらない。


俺も全力でドラゴ神を人間化

するべく

ドラゴ神の真上にフライの魔法で上昇し 祝詞を唱え


ドラゴ神の足元の周りを人間化する魔法陣で、囲い込み


「トモルシードである自分の眷属になり人間化する事に同意すると誓えますか?」


ドラゴ神は、堂々としながら


「我は、神である地位を捨て去り


トモルシードの眷属に成り

人間化する事を切に願う!」


 

これで、誓いが成立すれば


魔法陣の中が

深過ぎる霧で覆われ

ドラゴ神の姿さえ確認できなく成った。


これで霧が晴れれば、人間化が成功する筈だった???



霧が晴れずに時間だけが

過ぎて往く!


失敗したのだと気付くまで

時間がかかった。


いくら待っても深すぎる霧が晴れずに俺は、空中でふさぎ込む……………………


精一杯 自分の力を心血を注いだつもりであっただけに


後悔の念が溢れ出し


自分の不甲斐なさと

ドラゴ神を失った喪失感

寂しさと情けなさから


涙が溢れ止められなかった。


その涙が上空から魔法陣へと

流れ落ちた。


すると、徐々に深過ぎる霧が晴れ出していくが

俺は未だ気付いていなかった。


ドラゴ神の後を追って、死を覚悟し立ち上がりながら

下に視線を向けた瞬間

霧が少しずつ少しずつ

晴れて行っている事に、

気が付いた!!


「まさか!」


一筋の光に頼る

とはこの事なのだろう。

俺は降下しながら

ドラゴ神のいた場所の前に

立っていた。


霧が晴れていき

中から小さな人影が見えた。



「待たせよって!

我は、失敗したのでは無いかと覚悟したぞ!」


聞き慣れた一人称だが……………


声音が幼過ぎる気がした。


霧の中からは?


素っ裸の幼女が現れた!


「ナッ 何で!」


口から疑問符しか出て来なかったが…………


収納魔法から俺の上着を取り出し彼女 幼女にかければ


「何をそんなに慌てておるのだ? トモルシードよ!」


口調もドラゴ神と同様だが……


思考加速で考慮し


「素っ裸で現れたのですから?

対処に困りますし


ドラゴ神がまさか

幼女だなんて想像の範疇を

超え過ぎです!」


ぶかぶかの俺の上着を身に纏いながら


「我が、漢だなんて一言も伝えていないぞ!


勝手に想像したのは、トモルシードではないのか?」


と 説教を食らったが

ドラゴ神を人間化する事に

成功した喜びの方が勝った。


それで巻物に記載された

心血を注ぐの意味を理解した


あれは、自分の中の血もしくは成分を魔法陣に注ぐ事が

人間化する事に

必要な条件だったのだと…………



感傷に浸っていると、


「永遠にこの地下牢獄から

出られないのでは…………

と 考えていた時もあったが…………………


遂に 脱出可能に成ったか


考え深いが、人間化したのだから 我に新しい名を

名付けてくれ!

トモルシードよ。」


俺が?

ドラゴ神に?

名前を?


「自分が、名を与える?

と、仰るのですか?」


幼女のドラゴ神が


「人間化させたのは

トモルシードだから


神の名は………返上すべき事だろうし、今後人前でトモルシードも我を呼びづらく成る。」


言われて気が付いた!


この世界の神の名は、ゼウ神

のみなのだから

ドラゴ神とは、呼べない事に


思考加速で、必死に考えるが

そもそも名付けなど

した事が無い………………


ドラゴ神の名は

ドラゴニール ローゼ

だったから………


頭の中は、その名から何か無いだろうかと彷徨っていたが


有名な漫画の

ドラ◯もんの妹の

ドラ◯ちゃんしか思い浮かばず?


口からポロッと


「ドラニちゃん…はベタだなぁ〜」


と漏れ出てしまったが


「それだな!

ドラゴニール ローゼ改め

 

ドラニちゃん! が良い。」


幼女のドラゴ神が頷きながら、賛同して居る。


エッ 良いのか?

元神様をちゃん付けで

呼んで?


当のドラゴ神が気に入ってしまった為に


人間化したドラゴ神の名は、


ドラニちゃんで決定した。


その瞬間に脳裏に言葉が語られた!!


「ドラゴ神を人間化させ

ドラニちゃんと名付けた。


ドラニちゃんが

トモルシードの

眷属に成りました。」


ボー読みで語られて

ドラニちゃんを見れば


ドラニちゃんも怪訝な顔で

俺を見ていたので?


「どうかしたんですか?」


と ドラニちゃんに聞けば



「今 脳裏に伝えられた!


人間化しドラゴ神改め

ドラニちゃん。


トモルシードの眷属になり

トモルシードの加護を与える!」


と、俺と同様に語られたと?


ドラニちゃんは、動揺する事無く平然と理解し


「人間化しても…本当に神の力を使いこなせるのかを試す」


と言い その場で、

魔法を行使し地下牢獄の壁を破壊しながら


「確かに、魔力放出は

完全にドラゴ神と同様だな


肉体的な力も試す!」


と言いながら自分の牙から創り出した大剣を自由自在に扱えば……………


「う〜む 問題は無いか!


では、トモルシードの住む世界に行くとするか?」


と 俺を呼ぶが………


最奥にまだまだ沢山あるドラゴ神の牙を捨て置く気なので


「勿体無いょ!

ドラニちゃん

ドラゴ神の牙は、貴重な

素材だよー。」


と 慌てて止めれば


「人間の手では、持っていけぬから。

仕方無かろう。」


俺が、収納魔法を丁寧に

教えれば


ドラニちゃんは、直ぐに修得し、永き間に貯まりまくった牙を自分の収納魔法に入れながら………


「トモルシードも欲しくば

持って行くが良い!」


お言葉に甘え自分の収納魔法に大きな牙を入れた。


そして、ドラニちゃんと共に低位瞬間移動魔法で自室に、戻れば……………


セバースが驚きながら


「この幼女は、迷子の娘ですか?  

ダンジョンヘ行かれたはずですから……………違うと感じますが?」


そりゃあ 行き成り幼女と一緒に帰還すれば、勘違いもするだろう。


思考加速で、俺はストーリーを考えセバースに語った。


「この子は、ドラニちゃんと言う名で、ダンジョンに永き間氷漬けされ

閉じ込められていた今は無き王国の王女様だ!」


ドラニちゃんにアイコンタクトで、話を合わせてくれと

頼めば、ドラニちゃんも頷いた。


「今の状況を何もわからない為に、セバースにこのスペイ王国の常識を、

丁寧に教えて欲しい。」


と頼んだ。


「承りましたトモルシード王子。

王女であったドラニちゃん様に、不詳このセバースが

色々と御教え致します。」


と 述べれば


「様は 要らぬ!

ドラニちゃんと呼ぶがよい」


王女様だと紹介したのに

ドラニちゃんは、セバースに

反論した。


頭を抱えたくなったが

ドラニちゃん本人が言った事なので、セバースに


「本人の希望だから………

ドラニちゃんと呼んでくれ。」


と頼んだ。


セバースは、理解したのか?

不自然さを感じたのか?

分からないが………


かしこまりました。と応じてくれてドラニちゃんに対応してくれた。


ここから、世間の一般常識を

ドラニちゃんに覚えて貰わなければ……………


スペイ王国内の家族に紹介さえ出来ないし

人間化した事で、お腹もすけば、トイレも…………………


取り敢えずは、セバースと共にドラニちゃんの教育から

始めようと決意した。


1ヶ月程で食事のマナーから

スペイ王国の俺の立場と

関係性を理解したドラニちゃんは…………………


「トモルシードの立場も環境も、この世界の理も十二分に理解したぞ!


そろそろ、我の御披露目では無いのか?」


ドラニちゃんに問われて、

俺は考えた。


この1ヶ月間で、討てる手立ては遂行していた。


第1王子ルシファード兄上に

ドラニちゃんの設定を語り

俺の冒険者仲間に加えたいので、協力関係を取り付け


ルシーシアとソフィーシア様

にも同様の設定を語り

同じく 協力関係を築いていた。


残す所は、スペイ王国の王

ルシファー王とこの国の

要職を務める者達だが……………


この場合、皆を集めて

ドラニちゃんの立場とその脅威を知らしめる事が、

必須条件に当たる。

はずだ!


ドラニちゃんの気持ちを汲んで、俺は勝負に出る決断をし


「セバース!ルシファー王に緊急動議を提出して来て欲しい。」


一通の書状を託し、

スペイ王国の重鎮達も参加させて欲しい旨を、書状にしたためた!


ルシファー王からの返答次第

だが その間にドラニちゃんとルシファード兄上と

ソフィーシア様の顔合わせ

を済ませて、ストーリーを

計画する。



ルシファー王からは、

2週間後ならば、

緊急動議で招集可能だが


「今度は、一体何を画策して居るのか?」


と、御小言を受けたが…………


致し方無い!


俺とドラニちゃんの

怒涛の2週間が始まった。


ルシファード兄上との接見で

ドラニちゃんは行き成り


「貴様が、トモルシードの兄なのならば!


我の味方をさせてやる。」


と 俺の寿命が縮んだ!


話し方で、その場でルシファード兄上に


謝る羽目になったが


「何とも、豪傑な王女だなぁ〜

トモルシードの冒険者仲間に成ったのならば、頼もしい。」


と 逆にドラニちゃんを気に入ってくれた事が、

不幸中の幸いな結果に成り


心から、ルシファード兄上の

寛大さにホッとして


「感謝致します。

ルシファード兄上。」


と、御礼の言葉を言えば


「トモルシードの為ならば

兄として、最大限の協力を

するのが………


兄としての私なりの恩返しだょ。」


そうして ドラニちゃんと

楽しそうに話し出してくれて

本当に助かった。


今は亡き国の王女と云う設定が、功を奏したのか???


ルシーシアとソフィーシア様

迄が、ドラニちゃんの

無礼千万な態度と言動を

微笑みながら受入れたのには


信じ難いが、女性3人で

楽しく語り合って

食事会にまで、ドラニちゃんを誘ってくれ親密度が深まっている。


勝手に俺は、

これが神様の力なのか?

と 思い込みながら

ルシファー王とその重鎮達が

納得する ストーリーを

練って往く


そして、会談の日を迎え

ドラニちゃんと2人で

大勢の人々が待つ大会議場ㇸ入った。



200人イヤ300人は居る

会場に足を踏み入れれば


会場がざわめき始めたが………


裁判所で裁判官が鳴らす様な

音が響き渡り静寂を取り戻した後に………………



「本日は、予の息子

第4王子トモルシードからの申し出に賛否を取る!


トモルシードよ!


話の内容によっては、

これだけの数の者達から

反発を買い


申し出は無かった事に

成るが?


それでも発言するのか?」


俺は、其の場に跪きながら


「勿論です。


後に成れば、スペイ王国の

為に必ず成ると、

進言致します。」


ルシファー王は平然としながら  「申してみよ!!」



「ここに居る女性は

ダンジョンの奥深くの隠し部屋に、永久凍土にて

閉じ込められていた


今は亡き国の王女様で有り


その膨大な魔力量と強さは

剣聖であっても……………」


ここで溜めてから


「及びもし無い程の

強者です!」


剣聖の名を出せば

開場中がどよめいた!


「そんな事が何故分かるのですか?」


「寄りにもよって、

剣聖の名を出せば

臣下達が納得すると……………」


周り中が騒ぎ出したが


ソフィーシア様が一喝したのだ!


「今は無くとも 仮にも

一国の王女だった御方へ


何と言う無礼な言い草ですか?」


普段大人しくしている人が

怒ると怖いのと一緒で有り


第3王妃ソフィーシア様の一喝に………………………


静けさを取り戻した。


「トモルシードよ!

その方の言い分は

理解したが?


剣聖以上のツワモノだと

どう証明するのだ?」


ルシファー王からの問に、


「ドラニちゃん。

王女の名がドラニちゃんです。


彼女が所有する大剣を

スペイ王国の猛者が

持ち上げられれば………


剣聖の名を出した事


この場にいる一人一人に

謝罪致しますし


謝罪金も皆さんの良い値で

御支払い致します!」


大言壮語だと

思われる程に

俺のストーリーが成立する。


ルシファー王から


「では ドラニちゃんとやら…………大剣で演武をし

トモルシードの言葉を

証明して観てくれ。」


俺は、ドラニちゃんに

収納魔法からドラゴ神の牙で

創り出された

白き白剣の大剣で

剣技を要求すれば



ドラニちゃんは、収納魔法から自分の身長よりも長く、幅も大きな白き大剣で……………


「ブッオーン ブッオーン」


と 一振り毎に音と、風を撒き散らせた。


そして、その大剣を大会議場の床にソット置き


「腕におぼえありし者よ!

我の女王の大剣を持ち上げてみよ!」


この一言で、

大柄な猛者達が一斉に

一歩前に出ながら

手を挙げた。


誰もが幼女の見た目に騙される。


赤毛に金の瞳の小学1年生

位の可愛らしき王女を名乗った女の子の姿に……………


ルシファー王に指名された者

達が、次から次に

白き大剣をピクリとも動かせずに………


徐々に周りが黙り込み


最終的には、数人係でも

白き大剣は動かせなかった。


俺は、大声で宣言した。


「ドラニちゃんは、

第4王子たるこのトモルシードの冒険者仲間になったが…


スペイ王国の味方では無い


剣聖以上の彼女を

国賓待遇で優遇措置を


他国にドラニちゃんを

取られた場合の損出を

考慮して下さい。王様。」


と、発言すると


手の平を返すとは

まさにこの自体を指すのだろう。


ルシファー王に


「これ程の逸材を

他国へなど成りませぬ。」


「我が国で、国賓待遇に!」


と ルシファー王に上訴仕出した?


先程までとは、別人格に成ったスペイ王国の重鎮達に

ホントに大丈夫なのか?


ルシファード兄上が国王に成る未来が心配であった。


然しながら、

俺の書いた筋書きのストーリーは、無事に成功し


晴れてドラニちゃんは、

スペイ王国の国賓待遇で

来年度から、共に俺と

フラン学園都市に入学する事が決定した。


見た目は、小学生の1年生と

5年生位だろうけども……………


王国にてドラニちゃんの待遇が決まると


「他国のダンジョン攻略を

行なおうぞ!」


と言い出した。

ドラニちゃんの意見に対して


「俺は、並行存在魔法で

留守中も、城内に存在するけれど?


ドラニちゃんは、国賓待遇

なのに居なければ、皆に不審に思われるよ。」


暫くの間考えた

ドラニちゃんは


「並行存在魔法を

我にも教えてみて?

会得出来なければ諦めよう」


まじで…………………………


俺の場合は、分身魔法から

上位種の並行存在魔法を

総魔力のパーセント分を

存在させられる。


理論をドラ二ちゃんに語れば

総魔力のパーセント割合を聞くので、


城内に残していくのなら

2.5パーセント位で、

充分だょ。と語れば?


「やって見せてくれ!

理解はしたので、手本とする!」


まぁ チャレンジする事自体は、良い兆しだと 考え


並行存在魔法で総魔力の

2.5パーセントの俺を出すと


「 成程 微妙な匙加減が

我には少しばかり、難しいが………やれない事では無い」


ドラ二ちゃんは、

並行存在魔法を

見事に使用可能に成った。


呆然とし俺に…


「パーセントとやらが

余り分からなかったが

此れで他国のダンジョンへ

行けるよなぁ。」


ドヤ顔でニヤリと笑う


「解りましたよ。

ドラ二ちゃん

北欧の国々を回ってみよう。」


ドラ二ちゃんの手を取り

低位瞬間移動魔法で

ノルーウェ国内の上空移動した。


先ずは、冒険者組合を探し出しダンジョンの場所の地図を

購入せねば、


とユックリと下降しながら

俺も ワクワクしていた。




ドラゴ神改め

ドラニちゃん

これから他の地下牢獄に閉じ込められている神々を救出し

打倒ゼウ神の野望を掲げる


フラン学園都市に入学するまでの僅かな時間を有意義に

過ごせるのか?

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