表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
行を跨がず言えること  作者: 烏合衆国
第一章 言いたいことが/ある
10/46

ヒッツ・ガイストの場合③


「明日は予定ありますか?」


 就寝前、ゲンはフウに尋ねた。


「んー、特にはねえな。明日はクエスト受けるつもりもねえから、その辺でぱーっと遊んでこいよ」


 彼は答えながら掛け布団の皺を伸ばす。ちなみにヒッツは既にいびきをかいている。


「分かりました。おやすみなさい」言ってゲンも、布団に潜った。




 夜中。いつものようにフウが部屋から出ていく。少し眠りが浅い周期に入っていたゲンは、ぼんやりとその音を聞いていた。


 今日は、ヒッツも出ていったようである。


 ただ、リョーの特訓の疲れが溜まっていたため、ついていかず、また深い眠りへと就く。




  *




 朝。


 小鳥のさえずり。


 風のざわめき。


 いつもより鮮明に聞こえる。まるで外にいるかのように。


 ――外?




 ゲンは目を明けた。


 目に入ってきたのは――青い空と、彼を覆うドーム。




「……」


 彼はそのドームを指で突く。瞬間、ばりんと砕けてなくなった。




 彼がいるのは、広い平原の真ん中。周囲の街の家ひとつ見えない。ゲンはそこに独りでいた。同室のフウもヒッツもいないし、リョーがいるわけでもない。


「……」


 そうして彼は、理解した。


 また、追放されたのだと。











〖第一章 了〗



第一章、読んで頂きありがとうございます!


面白かったら評価・いいね・感想・レビュー・ブクマよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ