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「8」0日目終了
『取り合えず今日はもう遅いから、明日からお仕事にしましょう』
京子さんにそう言われてからはあっという間だ、食べたことも無いぐらい美味しいスープが出てきて、それにフランスパンを付けて食べた。美味かった。
それから風呂にも入った、大浴場だった、マーレオポンもあった。
語彙力が無くて申し訳ないが、今の私はそれを説明するほどの体力が無い。肌触りの良い可愛いパジャマ、フッカフカのベッド。極め付きはエアコン付きの部屋だ。
「涼しい……」
風呂に入ってすぐにエアコンが全開のこの部屋に来たため、体の温もりと室温の差が何とも心地よい。できればずっとこうしていたい、ずっとずっと、この涼しい部屋で起きていたい。
「……嘘だよ、うん。約束は忘れてないから」
長い髪をヘアゴムで束ね、部屋の電気を消し、布団を被る。
ゆっくりと息を吸い、意識を深い場所に落としていく。そうしているうちに眠身が体を包む。
私は意識が完全に落ちる前に、自分の隣に掛けてある服を見る。
「……見ててね、母さん」
そのまま、私の意識は落ちた。