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元人並み少女は身体能力が高すぎて〜空まで飛んじゃいました!?〜  作者: うわのそら
第四章 元人並み少女の行先は
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68話 魔界戦争終局


「死んじゃえ、皆死んじゃえよ!! ああああ!!」


__ドゴーン!!

美咲が強大なる魔力を解放し辺り一面に向け怒りの雷を放射する。


「か、雷!? に、逃げろ……うああ!!」

思わず耳を覆いたくなる位の雷鳴と共に無数の雷が勇者軍の兵士達を襲う。


「「「死にたくない!! 死にたくないよぉ!! 助けてくれえ!!!」」」

それまで、勇敢だった兵士達は泣きわめき逃げ惑い助かる場所を探したが……それはどこにも無かった。


__コツっ。


「ひぃ……」

勇者軍のある兵士が逃げる最中に不動だった美咲にぶつかってしまう。


「た、助け……」


「……」


美咲は相手の恐れる言葉に反応もせず顔色一つ変えない。


「……さよなら」


__バシャ!!


美咲の放出する邪悪なオーラによって具現化された悪魔様なの装いをした手が現れその手が相手を圧縮した。まるで潰ぶされるリンゴの様に個体だった物がグチャグチャ圧縮され勇者軍の兵士は無惨な形となって絶命する。


「……みんな、しんじゃえ…………」


闇に堕ちきった心が美咲の魔力を増幅させ無数の腕を魔力で具現化し勇者軍の兵士を殺さんと言わんばかりにウネウネと唸り、悪魔の手が兵士達の元へ向かう。


「「「何かが来るぞ!!」」」


――シュルル!!


「ヤバい!!」


「ぐああ!!!」


喉元に悪魔の手が取り付きこの世の物とは思えないくらいの力で相手を全て窒息させてしまう。


「うっ、うう…………グハッ!!!!」


バタバタと何十と言った敵が倒れ死んでいった。


動かずして相手の脳に直接テレパシーを送れる美咲は殺す前の勇者兵を脅しある質問をする。


「……ひっひぃ!!!」

相手の兵士の首を悪魔の手で掴み質問をする。


「ねぇ、君装備から剣士ってわかるんだけどもしかして回復スキルとかも使えたりする?」


「……い、いえ!……わた、私は打撃系のスキルしか持ち合わせておりません 」


「……そっか、じゃあ貴方の命要らないや」


「ひっ……ぐっ、ぐあああああ!!!」


__グシャ!!


美咲の要求する物が相手には無くその相手は美咲の悪魔の手によって跡形もなく破壊された。


いくつかの兵士に殺す前に同じ質問をしたが、納得のいく返答は全く帰ってこなかった。


……そしてそれまで不動だった美咲が口を開く。


「……ふぅ、もうここら辺に勇者軍は残ってないか……居なかったなぁ……回復術士」


「もう終わり? ……そっか、みんな死んじゃったんだよね……早く……早くアルラウネを治してあげないと……これで……アルラウネの治療を邪魔する奴はもう居ない……早く早く」

美咲はフラフラと虚ろな目をして、アルラウネの為に回復術士を探すべく配下の魔物達の元へ向かう。


そうして勇者軍との戦争が美咲の怒りによる強大な力であっという間に決着してしまった。



遠くから魔物達の声が美咲の耳に届いきゼロルド達一番隊の皆が駆け寄ってくる。


「ハァハァ……美咲様〜ー!! 美咲様!!!」


ゼロルドとレグリスが先頭に立ち手を大きく振り、ピンピンとした元気な様子でこちらへ向かってくる。


大きな怪我も負ってなく流石美咲の信頼する1番隊の隊長と言えよう。


「……ゼロルド君、それにレグリス」

ボソッと美咲がゼロルド達を見て名前を言う。


「美咲様!!」


「美咲様……」


「終わりましたね……戦い流石です美咲様!! 勇者軍の兵士を一人残らず一瞬で殲滅するなんて」


「うん……そんな事より……」


「は! そうでしたね、命令であった回復術士の件ですが、美咲様見つけましたよ!! 鹵獲兵の中から特級の回復術士が!!」


「……嘘、え!?」


「本当に……!? 嘘じゃないよねゼロルド君」


「ええ! さあ早くこちらへ、アルラウネ様を治療しましょう!!」


美咲は勇者軍から鹵獲されたその『回復術士』に会うためにゼロルドへ城の拷問部屋へ案内されたのであった。

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