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57話 普通→特別。


「にひひ、テレパシー使えるようになったの偉い、偉いよ私!! 流石今や魔王!! 特別!!」

()()……」


美咲は喜びの舞を適当に舞っていたが()()と言うワードを自分で口に出した瞬間に大人しくなる。


「私なんで()()が嫌だったんだろう」自分のコンプレックスであった、『普通』に対して何故なんだろうと自問自答を巡らす美咲。


美咲にとっての普通は退屈そのものであった、つまらなく繰り返される変わらぬ日常。

ここに来るまでの美咲は平凡で学校等で特に目立った事もなかった。


__ザザザ……

自問自答に考えを巡らせている途中、美咲の背後に居ないはずのアルラウネの気配を感じた。

「ん、これはテレパシーの発信?」

その気配の正体はテレパシーの念の気配であった。


『美咲様……発見しました、あの赤い髪、緋色の瞳間違いありません勇者ゼノス・ガーランド率いるsssランク勇者パーティで確定なのじゃ!!』


『むむ、それにそれを護衛する形で後ろからゾロゾロ……低級勇者パーティがひいふうみい……三十!? ガーランドを護衛するかのかの様に、護衛の人間が、百越えですじゃ!?』


「ふふふ、これはこれは、勇者軍総出かな……?」


__ペロ。

「分かったアルラウネ今からそっち、行くね!! 待ってて!!」美咲の口角が自然と上がり、激しい戦いを前に興奮する。


『了解いたしましたのじゃ』


そこで話は終わり、美咲はアルラウネとのテレパシーを解除した。


『チャンス……今こそ皆に、この世界に示さないと……』

「私が最強って示さないとね、今行くよ!! アルラウネ!!」


__シュピン!!

美咲がリミットを振り切り、身体能力メーターを急激に上げ空を飛んだ。


目をつぶりながらアルラウネのテレパシーの発信源を探す美咲。

「むむむ〜ー」「あ、ここだ!!」

発信源を特定し、パルス海岸にあるダンジョンへ美咲もアルラウネの連絡を待たず、向かった。


そして美咲は自分の中に内包されている大量の魔力を使い、魔王軍の全魔族に向けテレパシーを発した。


『あーあ、聞こえる?聞こえてるよね??』


『おっほん、私は美咲!! みんなも知ってると思うけど新しい魔王だよ、突然ですけど皆に出撃命令を出そうと思います』


「んテレパシー、この声は美咲様の声だ!!」

「出撃命令!? よっしゃ!! 暴れられるぜ」

魔物達は突然の出撃命令に歓喜する。


『アルラウネのテレパシーによるとパルス海岸に、三体人間を検知。これはsssランク勇者のパーティであり、これをこちらから叩く』


『この戦いは今後の魔界を左右する運命的な戦いになるであろう同士よ立ち上がれ!!』


「うぉおおお!!!!」

魔物達は美咲の一声をキッカケに、歓声が上がった。


「やるぞ! やるぞ!! 俺らの出番だ」


約、四百もの魔王軍役が総出でアルラウネによって発見された、勇者軍を迎え撃つ。


美咲は、魔王軍全てに向け声を荒らげ、こう言い放った。


『魔王美咲が命じる、これより魔族全てを掛けた戦いを始める、一匹残らず人間を駆逐せよ!!!』


『率いる一番隊、四天王その他の部下達よ砦にて、招集!! そしてパルス海岸へ向け出撃だ!!』


『うぉおおおおおおお!!!!』

美咲に使える全ての魔物達は、その忠誠心で砦に即招集し統率の取れた整列を見せる。

城の専用武器庫から持ち出した桑や、剣、魔力を増幅させるための魔物用魔法の杖等を魔物達は勇者軍を討ち滅ぼす為、空にそれを掲げ勢い良く声を上げた。


「ほほ、魔王軍総出なんていつぶりですかの? ワシもこの歳で出撃とはワクワクして来るのぉ」

そう呟く老体の魔物は四天王の一人であるノーリス・ノード

「ノード様と御一緒出来るなんてこのゼロルド光栄であります」

四天王へ頭を下げるのは一番隊隊長となったゼロルド

「ほっほ、ゼロルド貴様も今や一番隊かの……貴様も地道に出世しとるのぉ……立派、立派もしや貴様、新たな四天王の座でも狙っておるのか?」

「め、滅相も!? 今四天王の席が一つ空席なのは知っていますがべ、別に私は!?」


__ジジッ……

美咲よりゼロルドへ通信が入る

『あ、そっかそっか、今一人四天王居ないのかぁ』(私が倒しちゃったからね)


『んじゃ、ゼロルド君!! この試合私達が勝ったら四天王の座任せるよ!! てわけで超頑張ちゃって!!』


「うぇええ!! 美咲様!? 本気ですか!!」

美咲の突飛な発案に少しおどけるゼロルド


『ほっほほ、新魔王の美咲様ありゃあなかなか面白いこじゃのぉ、な?ゼロルド』


「ははは!! で、ですよね」

プレッシャーによって冷や汗が止まらないゼロルド。


__すぅう。

ゼロルドは深呼吸で自分を落ち着かせる。

『よっしゃあ!! 俺に付いて来い一番隊!! これにかちゃあ!!俺もお前らも出世できるだろうよ!! 行くぜぇええ!!』


『うぉおおおお!!』


「我々も行きますかね、ゲロス」

「ケヘヘ、ああ暴れてやろうぜレイゼ」

「ほっほ、やはり若さとは素晴らしいのぉ……」

__ビュン!!

四天王達はパルス海岸へ向け空を飛ぶ。


美咲により一人は掛けていたが、魔王軍の四天王も勢揃いし出撃する。


__これより、ゼノス筆頭が率いる『勇者軍』魔王美咲率いる『魔王軍』による生き残りを掛けた最後の戦いが始まる。

明日の分の原稿もできてますっ!


『次回☆魔王軍総進撃』また読んでねっ。

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