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54話 半魔少女レグリス誕生!!


「美咲様いい事ですか? それはどういった?」


「むふーん、それはね!」

「レグリス君を私の魔法で人型の半魔にしちゃおうかなって!!」


「なんと!?」一同が、美咲のアイデアに驚きの声を次々に上げた。

「そんな事可能なのですか!? レグリスはまだ下済みで下級の魔族……」


「平気、平気!! 私の魔力ならなんだって、出来るんだよ」


__ゴクリ。


ゼロルド、隊の皆は美咲の魔法をこの場で拝めると思い固唾を飲んで美咲の動向を見守った。


「だってさ、ちゃんとレグリス君とお話出来ないの寂しーんだもん」

美咲はそう言ってテーブルから立ち上がり、レグリスに大きく開いた、手を向け呪文を解き放つ。


「我が名は美咲、下級魔族レグリスに命じる。お主の中に眠る秘めたる力を解き放ち我の前にその姿を現わせ!!」


「はぁ!!」『マジック・リリース!!』

似つかわしくない口調で呪文詠唱をし、今考えた。呪文名をレグリスへ告げ、魔法の能力で本来の力を全て解放した。


「グギャアアア!! クァア!!」

レグリスは魔法のベールに包まれながら、自分自身の中に眠る、潜在の力を引き出す際の衝撃でのたうち回っていた。


「ちょっとだけ痛いかもだけどごめんね、でも少しだけ耐えて!!」


__ブオォン!!


飛龍である、ニアワイバーンレグリスの身体がみるみるうちに、そのグロテスクな魔物の形状が変わって行き美咲が見慣れているであろう知性のある、人型の魔物に変貌した。


そして、ワイバーンと人の間、『半魔』としてレグリスが生まれ変わり、最初の一言を放つ。

「わたし、レグリス……美咲のトモダチ。」


「ひゃっほぅ!! 成功!! 成功したよ皆!!」


__『うおおー!!』魔族の皆が盛り上がり、大きな歓声が上がった。


「すげえー!! そんなことも出来るのか!?」


「えへへー〜」


そして、母鳥をじっと、見つめるような瞳で美咲を目で追うレグリス。


「どう? 半魔になった感想は!」

半魔となったレグリスに率直な質問をする。


「凄く、からだ、かるい。」

カタコトでも精一杯、美咲に今の自分の状態を伝えるレグリス。


「そっかそっか!! 半魔になっても翼もちゃんと生えたままだし、多分ワイバーンの時より、速く飛べたり走れるよ!! レグリス君!」


「……てか、レグリス君!! いいや、レグリスちゃん!!」


「……はい。」


「えてか、めっっちゃ可愛い!!」

半魔の少女となったレグリスは元がワイバーンと分かるような見た目をしており。

宝石の様なサファイアブルーの瞳、そして背中には翼竜の翼、髪はショートカットでその髪に指を当てがえばツルんと通り抜けそうなツヤツヤのボブヘア。


この見た目は美咲の想像力で構成されていた為美咲のハートにどストライクだった。

「私が憧れちゃうような髪に目!! いいなー身長もめっちゃちっちゃくてすっごい可愛い!!」

「え!!ってレグリス君メスだったんだ!!」


「そうですよ、美咲様」

「まじか! めちゃびっくりした!!」


レグリスはニアワイバーンの時から頭が良かった為かだんだん喋る言葉も、この短時間で流暢になっていった。


「おっと、お礼を忘れていましたね美咲様、私も早く半魔になりたかったのでお礼申し上げます」


「ありがとうございます」


「えへへ、ありがとうだなんてこまっちゃうなー〜私はただレグリス君の成長を手伝っただけなんだけどね」


「いいえ、とても凄いことですよ魔王様」

尊敬の意を込めてレグリスは美咲の事を魔王と敬称した。


「ふふ、どういたしまして! こちらこそありがとねノルダムの谷での事!!」

人間体になったレグリスに改めてお礼を言う美咲。


「ええ。すっごく楽しかったですね」

「うん」


容姿が同年台位のレグリスに親近感が湧き、美咲はこうやって話し合えていることが嬉しくなった。

「レグリス君……って呼び方は今はもう変だよね、んーどうしよなんてよぼうかな」


「レグリスと呼んでください」

「呼び捨て! おっけわかったよろしくレグリス!」

「はい!!」


元人並み少女の放った魔物の進化を促進させる魔法はそれは、幸せな魔法だった__。

「やったー!成功!!」

「改めてよろしくねレグリス!」

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