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51話 懐かしい声


ゲロスとの戦闘を終えた美咲はアルラウネの帰りを静かに待っていた。


「今の私って『強い』事が特徴なんだよね、それで私はここにいる」 美咲はスマホも無い魔界で出来る暇つぶしはひとつだった。


それは頭の中でひとり()()()()を続けることだった、でも今の魔王に着いた直後の美咲には必要とされる行為であった。


魔界に王として必要とされている自分、それの為に特別な私の『力』力が無ければ自分のこの特別は無くなってしまう、私に、敗北は許されないと()()な自分を『力』によって維持する事を自分に戒める。


「もっと……力が欲しい」考えに耽っていた美咲はそう一人呟いていた。


「あはは!! 今でも十分私って最強なのに何いってんだ私!!」……でも、そうだよね魔王様のこの力を使えば私は……どこまでも最強になれる。


魔王と一体化した美咲は、魔王いやそれ以上の魔力が身体に宿り美咲が新たな魔法を考え付ければ、底知れぬ魔力の源で実現可能であった。


「試してみようかな……」美咲は試しにと適当に今考えつく限りのインパクトのある魔法を魔王城の外で試すことにした。


得意の身体能力強化で空へ羽ばたき、何も無い城外の広場へと降下する。


「っと……」


「むむむー……よし!!」

美咲が早速、簡易的な演習を構築した。魔法により作りだした大型の龍のデコイ()と万が一城へ魔法が被弾した時のためのプロテクト魔法これにより、城にはダメージが入らないようになっている。


「よっし!! これで準備おっけ!! このデコイの耐久も超最強にしたしありったけの魔法を使おう!!」ドラゴンデコイは前、魔王の耐久値の3倍に設定した。


「行っくよー!! メテオ・サン!!」

適当にインパクトのありそうな言葉を組み合わせ言い放った、そして魔法で手のひらから火球を作り出しそしてその火球が美咲の魔力、身体能力を糧にどんどん膨れ上がる。


「ふふ、私の身体能力を反映する様に魔法の式に組み込むのも成功してる」


「んーこんぐらいかな、あんまし待ってるとこれの巨大化止まらないや」と、笑ってしまうくらいに火球の巨大化が止まらなくなってしまったので美咲がこれくらいと思ったところで、火球をデコイ目掛け勢いよく放った。

「行っけぇ!!」


__ドゴゴゴゴ!!


『やっば……』


3倍もの耐久値、即ち魔王3人の耐久をもつデコイが跡形もなく消し飛んでしまった。


底知れぬ自分の身体能力、魔力に美咲は自分自身ですら驚いてしまった。


「あはは、ややばいねこれ……場内とかで使うのやめよコレ……」あまりにも強い自分の魔力に建物や世界側が耐えられないことをここで学んだ美咲であった。


そしてそんなことをしているとその音を聞きつけ、魔王場のモンスター達がワラワラと集まってきた。


「美咲隊長!? 美咲隊長じゃないっすか!!」と、何処か聞き覚えのあるドスが聞いている魔物の声が美咲の耳に届く。


「ん?」美咲がクルッとその声の方に振り返ると、その懐かしい顔に思わず声が出てしまった「あー!!」


「ゼ、ゼロルド副隊長!!」美咲が大声を上げ、指を指した先には以前美咲が居た五番隊の副隊長、『ゼロルド』が居た。


「いやぁ……城からとてつもない音が聞こえるかと思ったら、美咲隊長でしたか……いや、今は魔王様とお呼びしたら宜しいか」


「えー!! なんで今私が魔王ってゼロルド君しってるの!?」美咲はゼロルドへ単純な疑問を質問する。


「そりゃあ知っていますとも、我々魔族はテレパシーを皆、産まれた頃から他の魔族と共有しておりますから」ゼロルドは美咲の質問に真摯に答えた。


「あー!そっか!! ゲロス君もそんなこと言ってたっけ、て言うか皆!!生きてたんだね!! 良かったぁ……」美咲が魔王城帰還からずっと会えなかった隊の皆に再会でき、涙が零れそうになる。


「そりゃあそうですとも!!」

「美咲隊長!! あんたが死ぬまで俺は死にませんぜ!!」

「クキャァー!!」

「隊長、いや魔王様あなたのおかげで生きて帰れました!!」


五番隊の皆が、我先にと美咲へ感謝の意を込めて口々再会の挨拶した。


「うっううう!! みんなぁ!!!!」


「ただいまぁ……」美咲は大粒の涙を流し皆の所へダイブした。


「魔王様!!」

「我らが、美咲魔王!!」


魔物と呼ぶのが似合わない位の五番隊全員の優しさが、美咲を暖かく包み込んだ__。


みんなただいま!


明日も引き続き書き溜めがあるので、投稿致します!!

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