32話 魔王城から逃げて飛んじゃいたい気分です!?
美咲焦る!!
「やばい!! やばいよわたし!!」みさきが1人でそう呟いてクルクルと拷問室を焦りながらはしりまわる。
アルデはそんな美咲を眺めながら美咲の焦る様子をまじまじと凝視する。
「このままじゃアルデ君の握っていた勇者軍秘密とかを全て消し飛ばしちゃったの刑で私魔王様に死ぬより辛い目に合わされちゃうよぉおおうわーーん」
美咲は責任感と恐怖感により堪らず泣き出してしまった。
事態に困惑し続ける勇者アルデ。
そうすふとアルデが美咲へ歩み寄り記憶喪失のアルデが口を開いた。
「……美咲さん?でしたよね そんなに怯えて…如何なされたんですか?」根がお人好しなアルデは美咲を心配する。
「むっ!? アルデ君!! 君のせいだ!! 君のせいだよ!! あんな私の生温いビンタで記憶喪失しちゃうなんてさ!!」
美咲はこれでもかと動き回って怒りの感情を表現して何も覚えていないアルデへあろう事か逆ギレした。
「記憶……喪失……あぁそうか、やっぱり僕記憶喪失なんだ、ここ数時間の事を思い出そうとすると……グッ…頭痛が……」
アルデは頭を抱え頭痛に苛まれる。
「ちょっアルデ君!! 」今度は美咲がアルデへの元へ駆け寄る。
「ぐっ、ぐあああ痛いっ……痛いいい」記憶を無理に思い出そうとしたせいかアルデは更に頭痛の痛みが加速し更にアルデの苦しみは増した。
「アルデ君!! そんなに苦しむなら無理に思い出さなくていいから」美咲がアルデ身を心配して頭を抱えるアルデの腕を掴み優しく囁く「大丈夫……大丈夫だから私が付いてるよアルデ君」天使の様な微笑みを浮かべアルデを安心させる
「ぐっあああっ…… っ………」アルデは美咲の言葉と表情に安心したのか心を落ち着かせ痛みから開放され美咲の胸で眠った。
そして美咲はそんな子供の様に眠るアルデの顔をマジマジと見つめる「……アルデ君ってやっぱり凛々しくて美形だしカッコイイよね……/////ダメダメダメなんなの私!! こんな状況でアルデ君にここここ恋!?」
「違う違うんだから!!!」バシバシと自分の顔を連続加速チートビンタで叩き正常に戻ろうとする美咲であった。




