30話 アルデ君の記憶が飛んじゃいました!?
「あ!アルデ……さんお久しぶりですと言っても何時間かぶりですけど、えへへ~」美咲がそう呟く。
__「……やはり君は……あの……」美咲にらみを利かせ収まらない怒りを内包する勇者。
お互いに見つめ合い先程死闘を繰り広げていた二人は鹵獲勇者と尋問役の美咲、この2人にまた何か闘いが始まってしまうのかと魔王様が小さい覗き穴からこっそり2人の様子を伺っている。
__……少しの静寂の後勇者がゆっくりと口を開いた。
「くっ………こっ、殺してやる!!!! この女狐め!!! お前のおかげでっ……お前のお陰で私のパーティは全滅!! 魔王討伐の夢も絶たれた!!!」
勇者アルデは自分の怒りの言葉の全てを強い口調で叩きつける。
「ひぃいいいいいごめんなさい!! ごめんなさい!! ごめんなさい!!!!私魔王軍の五番隊隊長なのでついやっちゃいました!!ごめんなさいごめんなさい」
パニック口調になって勇者アルデに勇者の仲間を葬ってしまったこと何故か謝る美咲。
「……なんなんだ君は……あろう事に謝罪とは……ぐっ……」
勇者は天然過ぎる美咲の謝罪に絶望したと共に何故か怒っている自分に対しても嫌悪感が生まれた。
しかし仲間を美咲に奪われた勇者は止まらない「今ここで私が改めて君に天誅を下す!!」「__……舞乱れろ!! グレールファイア!!」
普段魔力コストが大きい為呪文は使わない勇者が手足を拘束されている器具を破壊する為呪文を解き放ち身体から放出する炎の渦が拘束具を次々に破壊しあるでを自由にした。
「ひっ__……」(カチッ)美咲が咄嗟に脳内でメニュー画面を表示しメータを1000に設定した。
__スッ!! アルデは超加速し美咲の目の前まで迫り尋問により傷ついたであろうズタズタの拳でフラフラな身体で渾身の一撃を彼女目掛けて放つ。
「ひゃわわわわわわわっ!!!!」美咲の目のに前拳が迫り、無事顔面アルデの一撃が直撃する。
「ッ!?…… なんだと……」勇者が驚愕した何故かと言うとやはり……言わずもがなだが、、、、
美咲と言うチート少女にはどのような攻撃にも『無敵』なのだ……
文字道理敵がないチート少女はその後飛翔し天空からすぐさま急降下し美咲は勇者へ反射的にカウンターを繰り出した。
「ハグッ!?グアッーー!! ウッ!!」勇者に繰り出したカウンターの通常ボディブローが1000倍の身体能力により勇者アルデは気絶した___……
「ひっ!? ありゃりゃりゃりゃりゃりゃーーー!!!!」「ははわわわわ、は、は、反射的にまた私やっちゃったよぉおおおおおお!!!!!」美咲が心のガラケーで!マークを連打する位には叫び続け後悔する……
「ちょちょちょちょちょーーっと!! アルデさーーん!! きーぜーつしないでくださいよぉおおお これじゃあ聞きたいこと尋問したい事聞けなくて私怒られちゃいますよぉおお死なないで下さいぃいい」
美咲は身勝手な涙をながしながら意識が無くなっているアルデを揺らしまくる。
「あぼーん……」口をパカッと開き目は真っ白になって完全に反応がない……勇者アルデは気絶しているようだ__▼
「……__」勇者アルデの意識は完全に飛んでしまいました__▼
ききき気絶しーなーいーでーー!!




