26話 えぇ私が尋問しちゃいます!?
「うっわーい!! アルラウネちゃんも魔王様も〜〜大好きっ!!」魔王に抱かれていた美咲がクルっと反転して2人に抱きつき返す。
「のじゃ!?」
「ふごっ!?♡」
お互い美咲の勢いにびっくりしてキョトン顔になる。
「えへへ〜」美咲が可愛く笑った。
……少しゆったりとした間が空いたが魔王が口を開く。
「あっそうだわぁん♡美咲ちゃん!!」と魔王が咄嗟に美咲へ伝えたい事を思い出し大声で美咲に向け話しかける。
「は、はいっ!?どーしました!?」美咲がびっくりして背筋をビクッとさせる。
「アルデちゃんの事よ♡アルデちゃんの♡美咲ちゃん倒してくれたじゃない?? それでねー今、尋問にかけてる最中なんだけどぉ〜中々あの子仲間の事ばらさないのよォ♡ほんっと♡堅いオ・ト・コ」
「えー尋問!?そうですよね……私達魔王様側のポジションですもんね……当たり前だぞぉ〜私、当たり前だよっ!!」とさっきまでサイコパスみたいな戦闘を繰り広げていた五番隊隊長の口から出るとも思えない呆気な言葉が零れたのであった。
「そうねぇその尋問をやってみないかしら〜美咲ちゃんぁん♡♡??」魔王様が少し意地の悪そうな表情をし何か企んだような顔で美咲に語りかける。
「ええええええ!!! わたわた私がごごこ尋問んんん!!!」美咲は魔王様が言った「尋問」言葉に驚き戸惑いが止まらなかった。
「そうよォん!! 美咲ちゃんの活躍を見た所アンタ……とんでもない鬼畜よ!!! 自覚しなさいよォチョットォ!!」ドン!! と魔王様が大きい顔を近づけ、大きい口で美咲の規格外の鈍感っぷりにお激しく突っ込んだ。
「ふぇえええええぇぇえ」美咲はそんなに向いてると思われてるの私!?と心の中ツッコミ更には口には出さないがそんな残酷な事私に出来きるわけないじゃん!!!と1人、いつもの心のsnsの裏垢で魔王様の陰口を叩きたくなった。
「無理無理無理ですよ〜ー!! 私絶対できーまーせん!!」美咲は魔王の推薦をバッサリNOと断った。
「んもぉ♡美咲ちゃんたらそんなに遠慮しちゃってぇん♡♡まーたその謙虚な感じもカッワイイン♡だからぁん♡♡」と魔王は返した、美咲は本心で断ったのに魔王の耳には無理して遠慮していると思われてしまったのである。
「いやいやいやいやいやいや!! 無理!! 無理ですから〜ー!!」全力で拒否する美咲を前に魔王様はそんな美咲を担ぎあげアルデの待つ地下の『尋問部屋』へと強制に連れていこうとする。
「もー美咲ちゃんたらっいけずぅ〜ーあぁそうよ!! 尋問が終わったら貴女倒したドラゴンのドラゴニカちゃんも約・束通りにい帰らせてあげるわよォん!!」
「あ!そうでしたドラゴンちゃん!! え!!ほんとですか!!!」わーいと喜ぶ美咲。
その美咲の心が揺らいだ隙に魔王様はこう言葉を放つ。
「行っくわよぉん!! 転移魔法♡ゲーティングゲート地下の部屋につながっちゃいなさぁいん♡」魔王が転移の魔法を美咲を担ぎながら詠唱する。
「ふぇえええええええそんな役割私いやだぁああああ」
選抜!!拷問役 神尾美咲!!!




