青いシャツ
仕事にも慣れてきた。
大学を卒業して、5年。
就職先の仕事は一通りこなせるようになってきた。
もう若手社員とは呼ばれない。
どちらかというと中堅と呼ばれ始める時期かもしれない。
新しく、大きな仕事を任されることになった。
とても重要な仕事だ。
先輩との引き継ぎを終えて改めて仕事の大変さを思い知ったが、
これからやっていこうという気持ちの方が強い。
先輩は、誰からも頼りにされていた。
そんな様子はすぐ横で見ていたから分かる。
誰よりも仕事が早く、上司からも後輩からも一目置かれていた。
取引相手からの評判も良いらしい。
そんな人から仕事を受け継いでしまったのだ、責任が思い。
さて、上手くできるだろうかなんて考えているうちに
「先輩、ちょっといいですか」
と後輩に呼ばれた。
仕事にもなれてきた。
後輩も出来た。
先輩から大きな仕事を託された。
さぁ、明日も一日頑張ろう。
ともうすっかり更けてしまった夜空の下、一人帰路についた。