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おもいつくままに  作者: 真澄
2月
9/43

冬季オリンピック

 ここ数日のテレビは、平昌オリンピックに関係する番組が多く放送されています。それと同時に地元の放送局では、長野オリンピックから20年に関連した内容が放送されています。自治体でも、記念行事が行われるようです。数日前のこと娘に、

「お母さんさぁ、自分に子供が生まれたら長野でオリンピックがあったんだって見せようと思って、いっぱい写真撮りまくったんだよ」というと、

「お母さん、結婚諦めたって言ってなかった?」と娘。結婚諦めたのは、それから2年後ですから。

 

 長野オリンピック開会式当日は、一眼レフを背負ってMTBにまたがり、長野市中のオリンピックを撮りまくっていました。朝、市役所前を出発する聖火リレーの様子を見て、全力で家に向かって走り、家の近くを通る聖火ランナーを撮影。家にひょこっと顔を出し、オリンピックスタジアムの上を通過するブルーインパルスを撮影し、家に戻る途中、天皇陛下がホテルに戻られるというのを写真に収め自宅に戻りました。

 オリンピック期間中行政からは選手のスムーズな移動のために、出来るだけ車での外出を控えるようにとのお達しがありました。当時卸業者に勤務していましたが、2月の最初の1週間で2月分の商品を納品するという荒業が行われました。その反動で、オリンピック期間中は開店休業状態でのんびりしたものです。普段は滅多に有休をとらせてくれない所長が

「一緒に一度のことです。競技の観戦チケットがある人はぜひ行ってください」との言葉に喜んだりもしました。

 みんなが浮かれていたその陰で、大苦労した人大勢いたのも事実です。当初事務局は、白馬のジャンプ競技場に来るのは、チケットを持っている人だけを想定していたようです。ところが日本選手の活躍によって想定外の人が詰めかけ、シャトルバスの運行に支障をきたしたとか。シャトルバスの運行のボランティアをしていた親戚は、急遽呼び出されたとか。オリンピックのボランティアから帰ってくる深夜交通事故で亡くなった方。ボランティアで持病を悪化させてなくなった方。オリンピック課に勤務していた知り合いは、目を真っ赤にして死にそうになっていました。オリンピックは、多くの人の犠牲で成り立っていたのかもしれません。


 オリンピックを開催した都市はスラム化する。そんな噂を耳にしたことがあります。まさか長野がスラム化するなんて、と当時は思ったものです。ところが今、長野の中心市街地は昔の活気はありません。スラムにこそなっていませんが、シャッターを下ろした店舗が目立ちます。

 オリンピックと言ってもいい話だけでないのが、現実です。

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