冬の大騒ぎ
先日の南岸低気圧に通過に伴う大雪の学校から帰ってきた娘が言います。
「この雪降る中、お医者さんに行くの?」
そりゃ行きますよ。たかだか10㎝やそこら雪が降ったくらいで何言ってるの。深爪を何日も放っておいて化膿させてしまった娘。そこまで化膿したらお医者さんに行って抗生剤処方してもらうしか方法がないのだよ。
とは言ったものの、昼過ぎから降り出した雪はどんどんと積もっていきます。道は圧雪とシャーベット状の雪が混ざり合い、一番スリップしやすい状態。嫌なときに化膿させてくれたものです。とはいえ、周りの車もこんな日はスリップすることは知っています。車間距離を思いっきりあけて、スピードはある程度に抑えてノロノロと進んでいます。雪道での運転は急のつくことは付く厳禁。急ブレーキ急ハンドル急発進。少しうざったいですけど、雪の中歩くよりもましですから。
医院さんから帰ってくるとだいぶ積もってきていました。雪をかかなくても出れないことはないけれど、明るいうちに1回かいておけば後が楽だよねぇ、家から幹線道路までの十数メートルの雪かきです。シャンシャンシャンとチェーンの音をさせながら大きな黄色いトラックが過ぎていきます。大きく行政の名前が入っているところを見ると、融雪剤散布車だったのかもしれません。この圧雪に融雪剤撒いたら余計に滑りそうですけれど、少しでも早く雪が溶けてくれないと困るしねぇ。
テレビの中の大騒ぎを見ながら、娘があきれ顔です。イヤイヤイヤ娘よ、首都圏は雪に対する備えがないんだよ。この辺なら雪が降ったら融雪剤散布車が走ったり、業者に除雪以来の契約がしてあったり。毎年雪降ってるから、冬はスタットレスタイヤに履き替えるのが当たり前だったり。
テレビの中から、大雪が予想されるのでチェーンの用意をと聞こえてきた時のことです。
「ねぇ、オールシーズンタイヤってあるんだってねぇ。どうだろ」と私。
「あれねぇ、聞いてみたけど効かないみたいだよ。」と亭主殿。
「ねぇ、ノーマルタイヤにチェーン巻いてはしたことある」
「さあねぇ、ないけど。少しは効くんじゃないの」
「昔さぁ、大雪の日にスタットレスにチェーン巻いてもらって配達に出たことあるんだけどさぁ。橋の上で何気にブレーキ踏んだら滑ったんだよねぇ」
圧雪にツルツルになったら、スタットレスにチェーンでもスリップしますからねぇ。
大雪の騒ぎが一段落下と思ったら、今度はテレビの中から寒波到来の予報が聞こえてきました。東京で氷点下4度で低温注意報って言ったら寒い地域の方々に怒られるぞと思ったりします。考えてみたら、暖かい地域の住宅には凍結に対する備えがないんでうしょねぇ。市内の公園は12月の上旬に水道の元栓が止められて、トイレも使えなくなるんですよけどね。そんな備えもなくていきなり氷点下になったら、水道管破裂しますよねぇ。
何十年ぶりの大寒波の日の朝、我が家の台所にあったまな板が凍っていました。そして小学校の頃、担任の先生が話してくれた話を思い出しました。
このあたりの冬の屋内の温度は世界一低いと。在所は夏は東京と同じくらい、冬は北海道と同じくらいの気温になることがあります。そうなると、夏の暑さ対策のための家が作られて、結果世界一冬寒い家が出来上がるというのです。北極圏の氷の家でさえ、0度よりも寒くなることはないけれど、このあたりの家は外気と同じくらい冷え込んでマイナスになることもある、ですって。
そういえばその頃、少し冷え込む日には母は野菜が凍らないようにとせっせと冷蔵庫にしまい込んでいました。同時に水道の元栓を締め、次の日の朝に凍って水が出なくても困らないようにやかんと大きな鍋に水を張っていました。子供の頃の冬はホントに寒かった。
さすがに最近では断熱材がしっかり使われていますので、それほど冷え込むことはなくなりました。ですが年に数回は、台所が氷点下になることあるんですよねぇ。冷蔵庫に手を入れた時に温かく感じた時には、あきれるばかりです。