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おもいつくままに  作者: 真澄
11月
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同窓会通知

 1ヶ月ほど前のこと、同窓会の出家席の確認のための往復ハガキが届きました。平成最後のお正月に同窓会を行いましょうとのことです。差出人は、今の名前の下に括弧して旧姓が書かれています。旧姓を見て、中学生時代の顔がよみがえりました。あのお調子者だった彼が、婿養子に入るとはねぇ。

 中学時代といえば、部活ばかりでクラスの友達と記憶がほとんどありません。もちろん連絡を取っていいる友達もいません。どうせ行っても、話すような友達もいないだろうからどうしようかねぇ。でも会場は結構なホテルです。会費払って会費分だけ呑んで食べてひっそりと帰ってきても、それはそれでいいかもねぇ。でも服装はどうしようか。娘の入学式の時にかったグレーのスーツでいいとして、足元は長靴はいていって会場でパンプスに履き替えればいいかなぁ。お正月だと、コートが必要か。いいやモッズノートでも、どうせ入り口でぬいじゃうし。と考えを巡らせます。

 乗り気ではないのですが、ひとつ気にかかっていることがあります。それは、成人式の日のこと。お正月に行われる地元の成人式には参加せず、お正月を過ぎで帰省したのでした。その帰ってきた日、中学生の同級生にどうしても会いたいと、電話があったそうです。急いで電話したのですが結局会うことができませんでした。今回の同窓会に出席すれば、彼女と連絡がつくのかなぁと。


 私がポスティングを担当している地区に、同級生の表札が掲げられている家がありました。家主さんに会って、同級生かどうか確認したいようなしたくないような気分で、毎回配布していました。先日のこと、その家の玄関から中年男性が現れました。多分彼は同級生のはず。バスケ部で細身だった体は、年齢相応に貫禄がついていました。当時はやりだったチェッカーズカット、両サイドを刈上げ前の毛とトップを長くする髪型の記憶は、おでこがかなり広がっていました。当時の名残があるのは目元だけ。

 まぁ私も人のこと言えないし、時々見かける同級生たちだって本当に同級生な確信が持てないほどです。長年誰とも会っていなければ、だれが誰だかわからないよねぇ、多分。そう思って欠席に丸を付けて返信ハガキを出したのでした。


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