食べること作ること
庭の蕗が大きくなってきました。昔は庭の半分しかなかったように思う思うのですが、母が大事に大事にしたために庭を覆いつくしています。居間から見える限り蕗だらけです。目の前に食べるものがあるのですから、少し手間はかかりますが食卓にあげることにしました。
朝鍋一杯分の蕗を刈ります。葉を落として、大きな鍋に入る長さに切りそろえます。何故か蕗は先端の方が柔らかくなりにくいので、お湯の中に上の部分を先に入れます。時間差で下の部分を入れて一煮立ちさせてそのまま冷やします。お昼に皮をむいて、身欠きにしんと一緒に炒め煮します。そのまま夕飯まで放置。じっくり冷やして、味をしみこませます。なんとまぁ、蕗の煮つけを作るのに1日がかりです。
少し季節をさかのぼって、まだ肌寒かった頃。何かの煮つけを作った時に
「今日の煮つけには、お肉の塊ないの?」と娘が言います。その少し前に、割引になっていたバラ肉の塊を入れた大根のべっ甲煮を食卓にあげたことがありました。娘はそれが気に入ったようです。でもねぇ、豚バラの塊って結構調理するのめんどいのよ。
豚のバラ肉の塊を切って、切って焼いて、米のとぎ汁で大根と一緒に下茹でして。この時点でコンロの周りは油だらけだし。これを煮込むこと30分。放置すること3時間。その後食べる寸前に温めなおして、これで味がしみ込んでいるかどうか。
こんなに時間かけて作ってるのに、食べるのは十数分だもんねぇ。母としては、煮物はもっと感謝して食べろと言いたいけど、無理なんだろうなぁ。